虫責め・暴力行為
虫責めと呼ばれる鬼畜プレイもありました。生きている虫を女性の体に這わせたり、女性の性器の中に入れるという、想像しただけでも寒気がする所業です。恐怖と虫に咬まれた痛みで、当然女性は泣き叫びます。酷いものでは、女性器にゴキブリを入れられた状態で男性器を挿入されるという、常軌を逸した行為も映像化されています。
この他、様々な暴力や危険行為が、バッキーの制作するビデオには映されています。殴る、蹴る、髪を引っ張るなどは当たり前です。首を絞めたり、逆さ吊りにしたり、陰毛を燃やしたりといったことも行われています。女性が血を流す姿も平気で撮影されていました。もはや、映像を作ることより、女性を虐待することを楽しんでいたとしか思えません。
アルコール・薬物の利用
バッキーはプレイの一環として、当時「脱法ドラッグ」と呼ばれていた薬物を女性に投与していたことが分かっています。これは、法律上取り締まりの対象外であるものの、違法なドラッグと同じか、それ以上に危険な薬物です。女性は意識が混濁し、体の自由を奪われてしまいます。
最初に被害届を出した女性の場合、居酒屋で薬を吸わされ、前後不覚になった状態で撮影現場に連れ込まれました。プレイとしてだけではなく、撮影を強制するための手段としても、このような薬物が使われたのです。
また、撮影中の危険行為の一つとして、アルコールの利用も挙げあられます。特に酷いものとして、ロートを女性の口に入れて、そこに次々と焼酎を流し込むという暴挙が撮影されたビデオがあるのです。拒み続ける女性に恫喝や暴力を浴びせ、嘔吐してもなお、男優たちは彼女にアルコールを飲ませ続けました。
映像内で女性は急性アルコール中毒で意識不明に陥っています。異常な呼吸状態となって、脱糞までしており、死亡する一歩手前と言える状態でした。このようなビデオをポルノとして堂々と販売し、あまつさえパッケージに「死んだ?」などと書く制作者の、倫理観を疑わずにはいられません。
精神的に追い詰める
女性が絶望し、恐怖するありさまを撮影するのも、彼らの目的の一つです。例えば、拷問のような暴力を耐え抜くと、周りのスタッフや男優たちは女性を優しくねぎらったそうです。地獄のような撮影がようやく終わったと安堵するあまり、涙を流す女性も少なくなかったといいます。ところが、それも彼女たちを絶望させるための罠なのです。
安堵したのもつかの間、男性たちは態度を180度変えて、再び暴力と強姦を開始します。女性は再び絶望に突き落とされて、肉体のみならず、精神的にもボロボロにされるのです。バッキーのアダルトビデオでは、このように女性の不意を突いて恐怖を与える手法が多く用いられています。彼らの卑劣さが際立ってわかることでしょう。
被害者は全治4カ月の重傷
バッキーの撮影現場では、流血沙汰も当たり前でした。出演した女性たちが、死に至る寸前という危険な状態に陥ったり、重篤な後遺症に苦しむというケースも、一つや二つではありません。
直腸に傷害を負わされ、直腸穿孔、肛門裂傷と診断された女性は、処置が一歩遅ければ命を落とす恐れもあったとのことです。そして全治に4ヶ月を要したうえ、人工肛門の装着を余儀なくされています。術後40%の確率で死亡する可能性があるという、危険な手術も受けざるを得ませんでした。
バッキービジュアルプランニングが制作した狂気の作品たち
バッキー制作のアダルトビデオは、『セックス・オン・ザ・ドラッグ』『ガチ拉致』『レイプレイプレイプ』など、どれもこれもタイトルからして狂気じみており、内容のおぞましさがうかがえます。しかも、それらは「ガチンコ撮影」などと称して、演出なしで撮られたものだったというので、被害者の苦痛、恐怖たるや想像を絶するものです。
数あるタイトルの中でも、事件において特に問題視され、刑事事件として取り沙汰されたのが『問答無用・強制子宮破壊』シリーズと『水地獄・一丁目』という作品でした。非道に満ちたその内容を紹介します。
演出なしの暴力映像『問答無用・強制子宮破壊』シリーズ
2003年から2005年にかけて20本のタイトルが発売されたシリーズです。カメラは女優が契約書にサインするところから回り始めます。迫真のレイプ描写を撮影するために、彼女たちにはその内容をライトなSM程度のものだと思い込ませていました。そして、契約が完了した瞬間にスタッフはその態度を豹変させ、集団レイプを始めるのです。
さらに、ひとしきり凌辱シーンを撮影し終わっても、女優を安堵させることはありません。さらなる乱暴行為が続けられ、恐怖や苦痛に泣き叫ぶ女性の姿が映されます。
バッキー事件で取り沙汰された問題のシーン
シリーズのどの作品においても、女性が顔や腹を何度も平手打ちされたり、髪の毛を掴まれて引き回されている様子は珍しくありません。
先に紹介したような、浴槽や便器に水をためて、女性の顔を沈める様子、そして、ロートを使って強制飲酒をさせた挙句、女性を意識不明にさせる様子も、このシリーズの作品内に映されているものです。また、中には恐怖のあまりスタジオから裸で逃げ出した女性が、警察から職務質問を受けている様子まで撮影されたものもあります。
続編制作が中止となった『水地獄・一丁目』
『問答無用・強制子宮破壊』シリーズにおいて、水責めのシーンが好評だったために制作されたタイトルです。2004年11月から発売されています。その内容は、前半では普通の性行為が映されていますが、後半はプールや水槽で女優を溺れさせ、彼女が水や胃液を吐き出して苦しむ姿が映されているというものです。
この作品はシリーズ化する予定だったため、2作目の制作が開始されていました。しかし、その撮影に際して、12時間にも渡って女性を暴行した挙句、重傷を負わせたため、企画中止となります。