白暁燕誘拐殺害事件の真実は?白冰冰と梶原一騎の娘を襲った悲劇

事件の当事者である彼女の働き掛けもあってか、現在でも台湾は死刑制度を採用しています。もちろん事件が起きないことが一番良いことではありますが、たくさんの人々が暮らす社会は綺麗ごとだけでは成り立ちません。しかし、主犯格に死刑が執行された今でも、冰冰さんの心の傷は癒えていないようで、SNSに悲しみを綴った投稿もされています。

日本でも起きていた!残虐な暴行事件

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この事件のように、若い女性が被害にあう残虐な事件は海外でばかり発生しているわけではありません。日本は、マフィアやギャングなど大々的に裏社会で活動している組織は比較的少なく、銃の所持が法律で規制されていることから安全な国だと言われています。

しかし、いくら安全だからと言ってその国に暮らす人々が皆、優しい心を持ち協力しあっているわけではありません。何億人もの人間が集まれば、必然的に中には信じられないような非道を行う犯罪者も出てきます。過去には、日本でも暁燕さん誘拐事件のように、被害者がとてつもない暴行を受け死亡した事件が発生しています。

日本で起きた残虐事件・女子高生コンクリート詰め殺人事件

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その事件とは、かの悪名高い「女子高生コンクリート詰め殺人事件」です。この事件は、1980年代の日本で発生した未成年による監禁殺人事件です。加害者が全員未成年だったため、その残虐な犯行に対しての罰としては軽すぎる判決が下されたことでも世間を混乱させました。

この事件と暁燕さんの事件は暴行目的と金銭目的とで異なっていますが、いくつかの共通点があるためそちらに着目して紹介していきたいと思います。この事件についての被害は、犯人の自供や死体の検死が国内で行われていることもあり、驚くことにほとんどが事実であることがわかっています。

共通点①被害者が女子高校生

この事件の被害者となったのは、暁燕さんと同世代の17歳の女子高校生でした。誘拐の手口も、一人で歩いているところを自動車やバイクなどを利用して不意を付いた点などが共通しています。こちらの事件ももちろん複数犯で、被害者の少女を誘拐した後アジトへ監禁しています。

その監禁先のアジトが犯人たちのうち一人の実家で、それに加え両親が同居していたにも関わらず凶事が発生したというのも驚きです。被害者と犯人の両親は一度顔を合わせたようですが、息子の日頃の行いのせいからか不良一味の少女だと思い、警察への通報はしなかったそうです。

共通点②目を覆いたくなるような暴行

この事件の被害者である少女も、筆舌に尽くしがたいほどの暴行を受けた末に死亡しています。腹部や顔面への殴打はもちろん、ライターオイルを掛けて着火し酷い火傷を負わせるなど、通常の精神であれば思いつきもしないような方法で暴行されており、暴行について語られた法廷では耳をふさぎたくなるような惨状が供述されました。

また、誘拐の目的が強姦だったこともあり、犯人グループやその不良仲間たちから尊厳を奪うような凌辱をされています。発見された遺体には、体内に瓶が残っていたり、ひどい裂傷が負わされていました。また、少女の脳は極度の恐怖とストレスによって委縮していました。

未成年保護法による悲劇

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この事件は、当時未成年だった犯人たちが反省の意を見せておらず、少年院を出所した後も別件で逮捕されるなど全く更生していない点が問題視されています。グループ内の再犯率が非常に高く、この事件についても、犯人グループの一人がなんと別件の強姦事件で逮捕された際に自供したために事件が発覚しています。

事件発生当初は、犯人が未成年であり更生を期待されていたこと、社会復帰した際の前途に与える影響などが考慮されたため、犯人たちの名前は伏せられていました。しかし、別件の犯罪を犯したりしてほとんどの犯人の名前は判明しています。コンクリート事件後の犯人たちについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

死刑が採用されている国は?

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この誘拐事件に関与した犯人についても、主犯格と思われる男には死刑判決が下され執行されています。ほか2人は自ら命を絶ったため裁きを受けてはいませんが、計画的な犯行と自己中心的な動機、そして残虐な手口から逮捕されていれば死刑は免れなかっただろうと言われています。

昨今では人権保護の観点から、採用には賛否両論ある死刑制度。我が国日本では死刑制度が採用され、現在でも判決・執行が為されていますが、主要な他国ではどのような情勢になっているのでしょうか。遺族感情に直結する部分でもありますし、世間への犯罪の抑制効果があるとも考えられていますので、非常に難しい問題です。

死刑制度を採用している国

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先程も触れたとおり、日本では死刑制度を採用しており執行についても凍結はされておらず、最近では「地下鉄サリン事件」に関連する死刑囚への執行が行われたことが記憶に新しいでしょう。また、隣国の中国やアメリカ、インドについても死刑制度が現存しており、人口当たりについての執行数も上位3国を占めています。

死刑制度が存在していても、10年以上執行がない制度の凍結をしている国もあり、ロシアや韓国がそれにあたります。凍結国については、比較的南アフリカに多く存在しています。誘拐事件の舞台となった台湾でも一時は執行がストップしていましたが、政権の交代とともに復活しています。

死刑制度を廃止した国

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死刑制度を廃止している国は、やはり人権問題への意識が高いヨーロッパ地域に集中しています。イギリス、フランス、イタリア、ドイツ、スペインなどの主要国はもちろん、北欧諸国やバルド三国なども含めて、戦時中の罪についての取り決めもすべて廃止している国がほとんどです。

また、オーストラリアや南北アメリカでもカナダやアルゼンチン、メキシコでも死刑制度は廃止されています。しかし、死刑制度が廃止されていてもマフィアやギャングの抗争が頻発している地域だと、裁判を経ての死刑制度はなくとも、その場での「処刑」が執行されているケースも多くあり、治安との関連性は薄いように思われます。

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