カールマイヤーとは?精神崩壊曲を作ったといわれるアーティスト
”聴くと死にたくなる”、”精神を崩壊させる事を目的に作られた曲”と世間で話題の「カールマイヤー」。この楽曲が作られた本当の目的は?どんなアーティストが作ったの?カールマイヤーってどんな意味?本当に聴いただけで狂っちゃうの?え、カールマイヤーってバンド名だったの?と数々の疑問と不安にに迫ります。
カールマイヤーってどんなバンド?メンバーは誰?
アーティスト中尾千里(なかおちさと)が1992年発表した音源「カールマイヤーep」がネットに投稿され、あまりのアヴァンガルドで狂気を孕んだ女性のヴォイスと、生温く耳障りの良い楽曲に慣れ親しんだ一般人を置き去りにするノイズ混じりの楽曲を生み出した「カールマイヤー」とは?
カールマイヤーとは日本のノイズ・アヴァンギャルド・バンド
1992年ロックバンド「カールマイヤー(Karl Mayer)」に、中尾千里”なかおちさと”(ギター・キーボード)が加入した事により徐々に,音楽性が前衛的かつ近代的なノイズによって感情を自由に表現するノイズ・ミュージックへと移行し、ノイズ・アバンギャルド・バンド「カールマイヤーpsychederic」の誕生です。
カールマイヤーのメンバーとその移り変わり
ヴォイスにコウノアヤコ、ベースに石塚隆則、ギターとキーボードに中尾千里の3人で音源制作やライブハウスなどで活動。1994年に中尾千里と石塚隆則によるユニット「見送りの日」と改名され「カールマイヤー」としての活動はここまでですが、音楽配信サイトTuneCoreなどのプロフィールのメンバーにはコウノアヤコもクレジットされています。
「カールマイヤーep」が精神崩壊ソングとして有名に
1992年にYSRレーベルから10枚限定7インチレコードでリリースのシングルEPの音源が、YouTubeに投稿され、あまりのアバンギャルドな出来栄えに一般人には理解できなかった為、噂がネットを中心に拡散し、一躍有名になりました。制作者の中尾千里は噂を知った時にはかなり困惑したと自身のブログで語っています。
「カールマイヤーep」とは?噂になった楽曲の内容の正体
ノイズ・アバンギャルド・バンド「カールマイヤー」が1992年にリリースした、後に噂の楽曲となる「カールマイヤーep」の詳細を紹介します。繊細な狂気を孕んだ中にも時折見え隠れするセンシティブな一面のあるこの楽曲の内容とは。
10枚限定シングルとして販売された『カールマイヤーep』
1992年YSRレーベルの「10枚限定シングル」と言う企画のためにシングルEP「カールマイヤーep」を制作・リリースし、翌1993年京都のVanilla Recordsレーベルからカセットテープで「カールマイヤー~1st」(後に1stから”カールマイヤーの世界”に変更)を再発売しました。
再発売されたカセットの音源は、よりプリミティブ(原点回帰)なリミックスを施され、フルアルバム「カールマイヤーの引き裂かれた恋」として、iTunesやApplemusic、Spotifyなどでストリーミング配信中、AmazonからはCDもオンデマンド販売しています。
1曲目のタイトルが「カールマイヤーep」といわれている
音楽データベースサイトDiscogsや京都のVanilla Recordsでは表記が異なるが、再発売したカセットテープのタイトルが「カールマイヤー・1st」、その収録曲が「untitled(無題)」や「カールマイヤーep」と販売サイトに寄って異なります。
「カールマイヤーep」のepってシングル盤?
ちなみに通常EPレコードは両面1曲づつのシングル盤とサイズは同じ7インチ(17cm)ですが、片面に2~3曲収録したものを指します。しかし日本ではこの区別が曖昧なために7インチ(17cm)のレコードを呼ぶことが多いです。
女性の声を逆再生したような雰囲気と金切り声・叫び声が怖いと噂 に
シンフォニーのような騒々しさを表現する一発録りのギターとベースに、いくつかのヴォイストラックを重ねた多重録音による楽曲は、コウノヨウコの独特の空気を裂くような声質で、聴く人によっては怖いと感じられ噂になりました。シングル収録時間の3分の制約に収めるために制作したそうです。
mixiの「カールマイヤー聴きました」と言う楽曲を聴いた感想を記した投稿に対し、中尾千里が本人自らコメントを返してくれ、レコーディング時の状況について詳しく語られています。当時のレコーディング技術ではギターとベースは多重録音では音質が劣化するなど、録音状況などにご興味のある方は是非に。
その怖さから“検索してはいけない言葉”にも選ばれた
楽曲製作者の預かり知らぬところで怖い楽曲として独り歩きし始めた「カールマイヤーep」は、噂に尾ヒレが付いてその怖さからも”検索してはいけない言葉”にもランキングされてしまいました。
「精神崩壊を目的とした曲で聞いた人が自殺した」という都市伝説も
YouTubeで初めて{カールマイヤーep」を聴いた一般の人には、あまりに耳慣れないほどアバンギャルドな楽曲だった為に、怖い雰囲気が災いして、誰ともなく「聴いた人が自殺した」「精神崩壊を目的にしてる」などとネットのまとめサイトや掲示板で噂が広まり始めました。
制作者のなかおちさとが都市伝説を否定している
中尾千里のブログ「見送りの日」の中でも、2002年頃、制作者の意に反して誰かがネットにアップした事から怖い楽曲として拡散された噂は、「制作段階での意図とは全くかけ離れたものであり、精神崩壊を目的に制作したわけではない」と、反証を語っています。
「カールマイヤーep」が自殺ソングという都市伝説が生まれた理由
実際に「カールマイヤーep」を聴いて自殺した人や、精神に異常をきたした人は一人もいませんし、見た事も聞いた事も、ネットでの情報にも一つもありません。何故そんな噂になってしまったのかを考えてみましょう。
カールマイヤーep都市伝説の理由①曲の雰囲気が怖いため
これはもう一般の人には耳慣れない音楽で、単純に雰囲気が怖く感じられた事からネットで噂になり、都市伝説へと化してしまったのでしょう。太古の昔から人間は理解できないものには畏怖の念を感じる生き物ですから。
耳の奥に細く鋭利な針金を無理やり差し込むようなかん高い金切り声とノイズ。徐々に近づき突然出現する地を這うような重厚なベースと地面を這い回るギターが、ホラー映画や怖いもの好きにはたまらない雰囲気を醸し出した楽曲です。
カールマイヤーep都市伝説の理由②検索による間違い
「カールマイヤー」と検索するといくつかの候補が上がりますが、その中に映画「カリガリ博士」の脚本家であるオーストリアのカールマイヤー氏もヒットます。氏の父親が自殺している事もあり、それを誤って認識したのも噂に尾ヒレが付いたのだとも言えるでしょう。
「カールマイヤーep」を聞いた人の感想や評判は?
実際に聴いた人たちの感想は賛否両論ですが、制作者の手を離れた瞬間から聴き手のものになるのが音楽なので、どう解釈しても自由です。ここではその感想や評判にどう言った意見が寄せられているのかを見ていきましょう。
「怖い」「気持ち悪い」「嫌な気分になる」といった否定的な感想
独特な声質を持つかん高い女性のヴォイスが耳障りになり、嫌な気分になったり怖かったりと否定派の意見にも頷けるところは少なくはありません。結果的に気分が悪くなる人が多く、中には”霊が寄ってくる”と言う感想もある所が興味深いですね。家に一人きりの夜に、部屋を暗くして大きな音で聴かれるのがおすすめですよ。
「歌うと気持ちがいい」「癒される」などの肯定的な意見も
否定派ばかりじゃありません。実際に「カールマイヤーep」を聴いた中にも「音楽の一つとして受け止める」「俺好きかも」「この曲めっちゃハマる!」と言う肯定派も多く、一部には好意的に受け止められているのも事実です。この曲をどう歌うのかわかりませんが、「聴くのは怖いけど歌う分には楽しい不思議!」と言う意見も。
「カールマイヤーep」の関連動画もネットで話題に
「聴く者の精神を崩壊させる楽曲」として噂が噂を呼んだ「カールマイヤー」の関連動画がYouTubeやニコニコ動画に続々登場。各々色んな解釈で「カールマイヤー」を受け止めて、より怖がらせるように恐怖表現を競い合っているので見ていきましょう。
曲が繰り返し流れ続ける「耐久カールマイヤー」
YouTubeにアップされているたくさんの「カールマイヤーep」動画の中には、28分もの間におよそ9回も繰り返し再生され続ける「耐久カールマイヤー」があります。様々な恐怖画像が代わる代わるその怖さに拍車をかけてくれますが、「画像のほうが怖いんですけど!」を言うコメントも。ぜひ試してみてくださいね。
普通じゃ物足りない人向け?「カールマイヤー逆再生」も
普通の「カールマイヤー」では物足りないと言う強者のために、逆再生バージョンがアップされています。オープニングからでもエンディングから聴いてでも、イメージが不気味と言うところは変わらない所が流石ですね。
「カールマイヤーep」を実際に聴いてみたという実況動画も多数
オーバーアクションと作り込まれた演出の、”実際に聴いてみた”と言う実況動画系の投稿も数多くありますが、あまりに大袈裟なので逆に動画の視聴者は全く怖く無くなってしまうかもしれません。実況系のユーチューバーの方々には是非こちらの「鏡に向かってお前は誰だ」の検証実況配信の方をリクエストしましょう。