ちなみに通常EPレコードは両面1曲づつのシングル盤とサイズは同じ7インチ(17cm)ですが、片面に2~3曲収録したものを指します。しかし日本ではこの区別が曖昧なために7インチ(17cm)のレコードを呼ぶことが多いです。
女性の声を逆再生したような雰囲気と金切り声・叫び声が怖いと噂 に
シンフォニーのような騒々しさを表現する一発録りのギターとベースに、いくつかのヴォイストラックを重ねた多重録音による楽曲は、コウノヨウコの独特の空気を裂くような声質で、聴く人によっては怖いと感じられ噂になりました。シングル収録時間の3分の制約に収めるために制作したそうです。
mixiの「カールマイヤー聴きました」と言う楽曲を聴いた感想を記した投稿に対し、中尾千里が本人自らコメントを返してくれ、レコーディング時の状況について詳しく語られています。当時のレコーディング技術ではギターとベースは多重録音では音質が劣化するなど、録音状況などにご興味のある方は是非に。
その怖さから“検索してはいけない言葉”にも選ばれた
楽曲製作者の預かり知らぬところで怖い楽曲として独り歩きし始めた「カールマイヤーep」は、噂に尾ヒレが付いてその怖さからも”検索してはいけない言葉”にもランキングされてしまいました。
「精神崩壊を目的とした曲で聞いた人が自殺した」という都市伝説も
YouTubeで初めて{カールマイヤーep」を聴いた一般の人には、あまりに耳慣れないほどアバンギャルドな楽曲だった為に、怖い雰囲気が災いして、誰ともなく「聴いた人が自殺した」「精神崩壊を目的にしてる」などとネットのまとめサイトや掲示板で噂が広まり始めました。
制作者のなかおちさとが都市伝説を否定している
中尾千里のブログ「見送りの日」の中でも、2002年頃、制作者の意に反して誰かがネットにアップした事から怖い楽曲として拡散された噂は、「制作段階での意図とは全くかけ離れたものであり、精神崩壊を目的に制作したわけではない」と、反証を語っています。
「カールマイヤーep」が自殺ソングという都市伝説が生まれた理由
実際に「カールマイヤーep」を聴いて自殺した人や、精神に異常をきたした人は一人もいませんし、見た事も聞いた事も、ネットでの情報にも一つもありません。何故そんな噂になってしまったのかを考えてみましょう。
カールマイヤーep都市伝説の理由①曲の雰囲気が怖いため
これはもう一般の人には耳慣れない音楽で、単純に雰囲気が怖く感じられた事からネットで噂になり、都市伝説へと化してしまったのでしょう。太古の昔から人間は理解できないものには畏怖の念を感じる生き物ですから。
耳の奥に細く鋭利な針金を無理やり差し込むようなかん高い金切り声とノイズ。徐々に近づき突然出現する地を這うような重厚なベースと地面を這い回るギターが、ホラー映画や怖いもの好きにはたまらない雰囲気を醸し出した楽曲です。
カールマイヤーep都市伝説の理由②検索による間違い
「カールマイヤー」と検索するといくつかの候補が上がりますが、その中に映画「カリガリ博士」の脚本家であるオーストリアのカールマイヤー氏もヒットます。氏の父親が自殺している事もあり、それを誤って認識したのも噂に尾ヒレが付いたのだとも言えるでしょう。
「カールマイヤーep」を聞いた人の感想や評判は?
実際に聴いた人たちの感想は賛否両論ですが、制作者の手を離れた瞬間から聴き手のものになるのが音楽なので、どう解釈しても自由です。ここではその感想や評判にどう言った意見が寄せられているのかを見ていきましょう。
「怖い」「気持ち悪い」「嫌な気分になる」といった否定的な感想
独特な声質を持つかん高い女性のヴォイスが耳障りになり、嫌な気分になったり怖かったりと否定派の意見にも頷けるところは少なくはありません。結果的に気分が悪くなる人が多く、中には”霊が寄ってくる”と言う感想もある所が興味深いですね。家に一人きりの夜に、部屋を暗くして大きな音で聴かれるのがおすすめですよ。