クンストカメラとは?奇形児の標本は本物?ロシア初の博物館の魅力を紹介!

もう一つの首は妻の愛人モンスの姉、アンナ・モンスの首だと言われています。なんとアンナはピョートルの愛人!エカテリーナと結婚する前からの長い付き合いでした。

アンナはモンスと妻の不倫がバレる前に病死したとされており、大帝が愛した女性の首を側に置きたかったのか、妻の愛人であるモンスの姉として戒めのために標本にしたのかは定かではありません。

クンストカメラの首③もう1つの首はメアリ・ハミルトン説

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アンナ・モンスの首だとされる一方、実は違う女性の首なのではないかという説もあります。その女性はメアリ・ハミルトンと言い、妻エカテリーナの側近でもあり、またもや大帝の愛人でした。

メアリは大帝の子供を3度も身ごもり、2回は堕胎、1回は出産後すぐに殺めてしまったそうです。その後メアリは中絶と赤ん坊殺しの罪で処刑され、大帝は斬首されたメアリの首を標本にしたのではないかとも言われているのです。

ただ、メアリの処刑方法は斬首とも火炙りとも言われており、展示されているのがメアリなのか否かは定かではないというのがリアルなところ。真相が気になりますね。

クンストカメラを作り上げた重要人物

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革新的とも言えるクンストカメラの建設・開館によって歴史に名を残すこととなったピョートル1世ですが、展示されている数々の品は大帝以外の人物の功績無くしては語れないのです。影の立役者である人物とは一体どんな人なのでしょうか?

重要人物①ミハイル・ロモノーソフ

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ミハイル・ロモノーソフはロシアの科学者で、文学や教育などに関しても数多くの業績を残している人物です。有名なところで金星の大気を発見した凄い人物です。

建物の3階にはロモノーソフが実際に研究に使用した器具や、彼がコレクションしていた14〜19世紀の貴重な彫刻や絵画、書物などが展示されています。

重要人物②フレデリック・ルイシュ

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フレデリック・ルイシュはオランダの解剖学者で、クンストカメラの代名詞である人体標本の作者でもあります。彼の解剖学や人体標本に感銘を受けたピョートル大帝は、全てを買収して展示したのです。

非常に刺激の強い標本たちですが、フレデリックの活躍があったからこそ現代医学が発展し、私たちの生きる今の医学にも多大なる影響を与えた人物なのですから、感謝しなければなりませんね。

重要人物③アルベルト・セーバ

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この方はフレデリックと同じオランダ人学者で、クンストカメラに展示してある動物の標本や奇形動物の剥製はセーバが作製したものです。今でこそ動物の剥製は珍しくありませんが、この時代に況してや奇形動物の剥製を作っていたなんて、オランダ人は非常に優秀な人物が多かったのですね。

クンストカメラは「クレイジージャーニー」で特集された

2017年5月、日本で大人気の番組「クレイジージャーニー」でも特集されていましたことはご存知でしたか?番組を見て初めてクンストカメラの存在を知った方も多かったのではないでしょうか。

佐藤健寿 の「奇界遺産」撮影旅で「クンストカメラ」へ

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クレイジージャーニーの世界各地の奇怪な遺産や場所を撮影する「奇怪遺産」で有名な佐藤健寿がロシアの地を訪問した際、取材に訪れています。ロシアといえば有名なエルミタージュ美術には一切触れる事なく、佐藤健寿節でクンストカメラの魅力を皆さんにお伝えしました。

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