千葉祐太郎死刑囚の生い立ちから現在まで!石巻3人殺傷事件の犯人に迫る

虐待を行うのは実の母親が最も多いようです。一般的に母親が一番子どもと接する時間が長いことからそうなるのでしょう。また、小学校入学前の子どもが一番被害に遭っており、死亡に至るケースの割合も高くなっています。

虐待にも様々なパターンがある

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一般的には虐待と言えば暴力的な行為を想像しますが、そういった身体的な虐待以外にも、心理的な虐待(暴言、兄弟間の差別的な比較等)、ネグレクト(食事を与えない、清潔な環境を用意しない等)、性的な虐待(性的な暴力行為等)などがあります。

暴力といった身体的虐待、ネグレクトが千葉祐太郎には当てはまります。また、妹との待遇の差などは心理的な虐待にも当てはまると考えられます。

虐待の中で育つと不安定な性質になりやすい

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小さい頃に虐待を受けた人でも立派な大人になり、自分の子どもには決して虐待行為はしないという方も大勢います。しかし、中には普段は大丈夫だけど、普段とは違う状況など、大きなストレスがかかったときに崩れやすい人もいるようです。

安定した環境の中で育つと、ストレス耐性も強くなります。しかし、親から愛されない、歪んだ愛を向けられる等の経験をした子どもは、大人になってからも精神的な土台が脆いことが多いようです。そして、何かの拍子にその不安定さが表出してしまうのです。

愛着障害が起きることもある

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虐待を受けることで、子どもは本来受け取るはずだった愛情を受けられず、他者との愛情に基づく関係性をうまく築けなくなります。それが愛着障害といわれるものです。

愛着障害があると、衝動的、反抗的、破壊的な態度をとったり、自尊心が低く、他者を尊重することができない特徴があります。そのため、孤立したり、他者を困らせる言動を繰り返したりしてしまいます。

虐待が虐待を生むという負の連鎖が起きることも

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虐待を受けて育った人は心に深い傷を負っている場合が多くみられます。自分は絶対にやらないと誓った元被害者でさえ、気が付けば自分がされていたことと同じことを子どもにしてしまうということがたびたびあるようです。

こういった負の連鎖を断ち切るためにも、被害を受けている子どもの安全を確保することは第一ですが、さらには虐待する親への介入や治療等が今後ますます求められるようになるでしょう。

千葉祐太郎の背景②交際相手・娘との関係

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交際時から頻繁に暴力を振るわれていた元交際相手は、ついにそのDVに耐えきれなくなり千葉祐太郎の元から去っていきます。

しかし、最終的には悲惨な事件が起きてしまいました。千葉祐太郎と元交際相手はどのような関係性を築いていたのか、また二人の間に生まれた娘についてもみてみましょう。

千葉祐太郎は交際中に暴力をふるい接近禁止が出ていた

千葉祐太郎が暴力で元交際相手を虐げていた事実は交際時からありました。鉄の棒で数十回殴ったり、身体に火のついた煙草を押し付けたりといった残忍な方法で虐げています。彼女は当然怪我を負っており、全治1ヶ月かかる大怪我を負わせたこともありました。

そんな中、元交際相手は警察に何度も相談へ訪れています。そして、彼女から相談から相談を受けた石巻署は、千葉祐太郎に対し接近を禁止するよう警告も出していたのです。

元交際相手の姉は仲介に入り恨みを買ってしまう

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元交際相手の彼女には姉がいました。姉は妹のことをとても心配し、千葉祐太郎に何度も忠告をし妹を放っておくよう伝えています。千葉が実家に姿を見せたときも、妹に会わせないよう必死に守っていました。

そんな彼女の姉に対して、千葉は「姉が妨害するから彼女に会えないんだ」と姉を逆恨みするようになります。事件前にも姉への恨みを口にしていたようです。

千葉祐太郎と少女の間には娘が生まれていた

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元交際相手と千葉祐太郎の間には娘がいます。交際時に出来た子どもで、事件当時の娘はまだ生後4ヶ月の赤ん坊でした。千葉は元交際相手のみならず、生まれた娘にも執着していたようです。

死刑判決後に娘の成長を気にかける発言をしている

死刑が確定した後、千葉祐太郎は自分の起こした事件で娘を大変な立場にしてしまったと心配していたといいます。また、娘は自分と母親である元交際相手とどちらに似だろうといった話もしているようで、娘の成長を気にかける発言もしています。

千葉祐太郎との駆け落ち時には互いに依存関係にあった?

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元交際相手の妊娠が分かった後、周囲は出産に反対しました。しかし、生みたい気持ちが強かった二人は周囲の反対を押し切り東京へ駆け落ちします。しかし、お金がない二人がコインランドリーで寝泊まりしているところを警察に補導されてしまいました。

一時のこととはいえ彼女は全てを捨てて千葉祐太郎を選んだのです。そういう点では、当時、千葉と彼女の間には、周りからは理解し難い依存関係があったのかもしれません。また「この相手しかいない」という千葉の思い込みが凶行を引き起こした一因とも考えられます。

千葉祐太郎の元交際相手は警察にDVを相談していた

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元交際相手は身の危険を感じ、DVのことを石巻署に相談していました。その回数は10回以上にのぼります。石巻署も彼女からの相談を受け、千葉に接近を禁じる警告を出しています。しかし、その効果も発揮されず、残忍な犯行が起きてしまったのです。

千葉祐太郎の背景③共犯者との関係

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千葉祐太郎が事件を起こした際、その犯行を手伝った共犯の17歳の少年がいました。その少年は日頃から、言うことを聞かないと酷い目に遭わせるといった脅迫を受けていたようです。実際にどのような関係性であったのかみてみましょう。

千葉祐太郎は共犯者の少年を子分のように脅していた

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千葉祐太郎はこの共犯の少年を子分扱いしていたといいます。少年が言うことを聞かなかったり、拒絶したりすると「お前の家族がどうなってもいいのか」「やらなければお前も殺す」等と言い、自分の言うことを無理やり聞かせていたようです。

人生で一番つらい時期だったと語る

後に、この共犯の少年は「千葉に脅されていた時期が人生の一番つらい時期だった」と語っています。逮捕時にもすぐに自供しており、少年が本当は加担したくなかったという気持ちがうかがえます。

千葉祐太郎の共犯者は実行犯役を拒否していた

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千葉祐太郎に脅され続けていた共犯の少年ですが、事件当時、千葉から殺害を実行するよう命じられていたといいます。しかし、そんなことはできないと拒否し、事件当時は、被害者が逃げられないように見張り役をしていたようです。

また、事件後、千葉祐太郎によって凶器に指紋をつけさせられたり、被害者の返り血がついた千葉が着用していた服を着させられたりと、千葉から殺害の罪をなすりつけられそうになっていました。

逮捕時、千葉祐太郎は「(共犯の)少年が刺した。俺はやっていない」と供述したと言います。こういった隠ぺい工作が、後の裁判にて千葉の身勝手さや悪質性がうかがえるとして、千葉の量刑にも関わった点でした。

共犯者への判決は懲役3年以上6年以下の不定期刑

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共犯の少年は「脅されていたとはいえ、犯行を止める機会や犯行から逃げ出せる機会はあった」として、殺人ほう助罪による懲役3年以上6年以下の不定期刑に処されました。主犯の千葉祐太郎が死刑判決に対して、共犯の少年には非常に寛大ともいえる判決が下されたことになります。

千葉祐太郎の現在は?どこに収監されている?

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2016年6月に最高裁が出した判決により、千葉祐太郎の死刑は確定しました。今後、この判決が覆ることはありません。そんな千葉祐太郎は現在どこにいるのでしょうか。そして、どのような生活を送っているのでしょうか。

宮城刑務所仙台拘置支所に収監で死刑を控えている

千葉祐太郎は宮城県にある仙台拘置支所に収監されています。死刑囚は刑務所ではなく拘置所に収監されるの通例です。そして、いつ死刑が執行されるか分からないまま、毎日を過ごしているのです。

娘を気にかけながらも死刑を受け入れている

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千葉祐太郎は当初から死刑になりたくないといった言動はしておらず、死刑が確定した後も訴え等を起こすことなく過ごしているようです。一方で、娘の顔を見てみたいといった発言はしており、娘の成長を気にかけている様子がうかがえます。

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