ダンス&ボーカルシーンで活躍中の人気ユニット「超特急」。プチャヘンザが登場するのは、シングル「Hey Hey Hey (YUSUKEセンター盤) 」収録の「TAXI」です。
歌詞の中で「Raise your hands up」「Move your body」「Shake your body」と韻を踏むように「put your hands up」が登場します。
ユニット名の「超特急」と楽曲名「TAXI」の名の通り、疾走感のあるアップテンポでリズミカルな曲に、英語歌詞「プチャヘンザ」がアクセントとしてよくマッチしています!
プチョヘンザが使われている曲⑦キズナアイ「melty world」
ボカロの初音ミクでも使われたようにインターネット界隈とも相性の良い「プチョヘンザ」は、ついにバーチャルYouTuberのトップアイドル「キズナアイ」の楽曲にも登場しました。
EDM(Electronic Dance Music)の電子音サウンドをバックに、間奏中の「put your hands up now(プチャハァザァナ)」がクールにリフレインする人気楽曲です!
Contents
プチョヘンザは韓国語と間違われやすい?その理由は?
プチョヘンザは、なぜか元は韓国語の言葉だと思っている方も多いようです。知られるきっかけの一つが韓国のアイドルグループの楽曲の歌詞だったことも理由の1つ。
もう一つはプチョヘンザが、わたしたちが耳にする韓国語に、なぜか何となく似ている印象があるからです。なぜそう感じてしまうのか、少し考察してみましょう。
韓国語は日本人には「チャ」に聞こえる発音が多い
韓国語の「자」と「차」と「짜」の3つの発音は、どれも日本語のかなで表すと「チャ」になります。あえて言うなら日本語と同じの「チャ」と息を強く出す「チャ」と息を出さない「チャ」の3種類です。
この3種類ごとに言葉があるので、韓国語の会話フレーズは日本人には「チャ」が多いように聞こえます。そのため「チョ」という似た発音があるプチョヘンザも韓国語的な印象を受けてしまいます。
韓国語の文章は母音のア行で終わることも多い
韓国語のフレーズ「カムサハムニダ」のように、韓国語の「動詞」や「~です」のような文章の終わりに来る単語は母音がア行で終わるものが多いです。「プチョヘンザ」も最後が「ザ」というア行で終わっています。
韓国語に多い「チャ」に似た「チョ」がある、最後がア行で終わっている、というこの2点があるために、プチョヘンザは日本人には何となく韓国語的な印象を受ける、ということが考えられます。
プチョヘンザと同様に使われる煽り言葉5選
ライブアーティストの煽り文句としても使われるプチョヘンザですが、気分を盛り上げるのに使える英語の煽り言葉はまだまだたくさんあります。
スラングなものもありますが、知っているとライブのノリに即座に反応できる、クールでカッコいい代表的な煽り言葉を紹介していきましょう!
プチョヘンザと同様に使われる煽り言葉①「What’s up」
フランクな英会話でも「どうしたの?」「最近どうよ?」のように使われる「What’s up」は、「どうしたんだ?もっとアゲてこーぜ!」という煽りとして使われます。
「What’s up 〇〇(地名や会場名)」や「What’s up」を縮めた「Wassup(ワサップ)」としても使われるので、この煽りが合ったら全開でレスポンスしましょう!
プチョヘンザと同様に使われる煽り言葉②「Sing along」
「Sing along」は「みんな一緒に!(歌おうぜ!)」という煽り文句。アーティストと観客が一体となって盛り上げたいときに使います。「Sing it」も同じく「歌って!」という意味で使われます。
この煽りがあったら、周囲を気にせず声を張り上げましょう!もし歌詞を覚えていなかったら…そこは上手くごまかして。どうせ最高潮になった会場では、隣の人には聞こえていませんから平気です。
プチョヘンザと同様に使われる煽り言葉③「Make some noise」
「Make some noise」は「ノイズをだせ、騒ぎを起こせ」という意味で、「もっと騒げよお前ら!」「もっと声出してけ!」という煽りフレーズ。発音が縮まって「メクサノイズ」に聞こえます。
さらに「もっと!もっとだ!」という時は「Make some fucking noise」と、もう一つ危ないワードが加わります。騒ぎ過ぎて迷惑客として会場からつまみ出されないように注意しましょう。
プチョヘンザと同様に使われる煽り言葉④「Bring it on」
ケンカの相手に言う「上等だオラ!かかってこいや!」の決めセリフが「Bring it on」です。ライブでアーティストが使うと、煽り文句として観客を最高にアツくするフレーズです!
ただし日常会話で使ってしまうと流血沙汰になりかねないので、TPOをわきまえて、自分で使う場合は十分注意しましょう。
プチョヘンザと同様に使われる煽り言葉⑤「Here we go」
「さあ行こう」「始まるよー」のような、何かを行動を起こす時のかけ声としてよく使われる「Here we go」も代表的な煽りフレーズ。
ライブ開始の第一声や、曲の最も盛り上がるサビの手前で「準備はいいか!行くぜー!ヒゥイゴー」のように使います。日常会話でもよく登場するのでフレーズなので覚えておくと便利です。
これら英語の煽りフレーズがよく使われるラップの世界に現れた、いま大注目の日本人ラッパー「リックジー」についての記事もぜひご覧ください。
こっそり知りたい!SNSで見かける言葉の英語元ネタは?
SNSやネット上には、「プチョヘンザ」のように英語が元になっている言葉がたくさんありますが、「元になっている英語は何なのか実はよく知らない…」というものも多くありませんか?
この項では、SNSやネットでよく見かける、そうした英語っぽい流行語や若者言葉について、元ネタ英単語が何なのかと使い方を解説します。知っていて損はありません!
disる【ディスる】
相手を「けなす、悪く言う、馬鹿にする」という意味の「disる」の「dis」は英語で「否定する」という意味の接頭辞(単語の頭に着く言葉)です。
「disる」はその中でも尊敬する(respect)の反対語「disrespect(軽蔑する)」から転用されていて、もとはプチョヘンザのようにヒップホップの世界でよく使われた英語です。
英語でも「Are you dissing me?(あん、てめえおちょくってんの?)」のように、「diss=コケにする、馬鹿にする」という意味の、スラングな動詞として使われています。
~わず【(~名詞)わず/(~動詞)わず】
「~わず」はそのまま英語のbe動詞の過去形「was」のことで、「~した/~に行った」という過去や終わったできごとを表します。
「ランチわず」で「お昼ご飯食べた」、「USJわず」で「ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに行ってきた」のように使います。
「いま~してる」の「~なう(now)」から派生した使いかたですが、さらに未来や予定を表す「~うぃる(will)」という言い方も登場しています。
バズ・バズる
SNS上の発言が話題になり、リツイートやシェアが爆発的に増えて拡散する様子を意味する「バズ、バズる」は英語の「buzz」が語源です。悪い話題でバズってしまうのがいわゆる「炎上」です。
この「buzz」とは蜂が「ブーン」とたてる羽音のこと。蜂が一か所にぶわーっと集まってきて「ブンブンブーンブンブブブーン」と盛んに羽音を立てて騒いでいる様子を、ネット上の拡散に例えたものです。
このように人から人へ情報が伝わっていくネット上の拡散のように、口コミを使った広告・販売戦略の事をマーケティングの世界でも「バズマーケティング」と言います。
チルい・チルする
「チルい」の語源は英語の「chill」で、直訳すると「冷たさ」という意味です。冷蔵庫のチルドルームの「チル」のことです。
この「チルい」も元はヒップホップの世界で「chill out(冷静になる、落ち着く、クールダウンする)」という意味で使われていたものが、若者言葉になったものです。
ネット上では「このお店初めて来たけどめっちゃチルい(とても落ち着く)」「今日予定ないから部屋でずっとチルってる(まったりしてる)」のように使われます。
エンカ・エンカする
「エンカ」は英語の「encounter(エンカウンター)」からできた言葉で、元はゲームのクエスト中、敵に遭遇することを言う、ゲーマーの間でよく使われていた言葉です。
そこから、実生活でも思わぬところで、意外な人に、たまたま出会う様子をあらわす言葉として使われるようになりました。
「彼女とデートしてたら元カノとエンカしてめちゃ気まずかった」「行きつけのショップ行ったら〇〇(有名人)にエンカしてちょービビった」のように、あくまで偶然出会ったという時に使います。
プチョヘンザ式カタカナ英語と日本人の歴史
「put your hands up」を「プットユアハンズアップ」ではなく「プチョヘンザ」と聞こえたまま書き表すのは、いまになって始まったわけではありません。
日本人は、実に100年以上前からこのやり方で英語と付き合ってきた歴史があり、いまでもこうした英語の発音・表記が普通に使われている場所があることを紹介します。
朝のあいさつは「グルモウネン」
「put your hands up」を「プチョヘンザ」と、聞こえたまま仮名で表す方法は、すでに明治時代に日本人が英語学習の方法として行っていました。
英語の教科書もなく、耳で聞いて英語を覚えるしかなかった明治の日本人は、例えば「Good morning」を「グルモウネン」、「Good bye」を「グルバイ」のようにして覚えていました。
他にもChicken(鶏)はチキンではなく「チッケン」、Red(赤)に至っては「レッド」でも「レッ」でもなく、アクセントがあるRの発音を強調して「ウレ」と表記されることもあったそうです。
言われてみれば、確かに「グッモーニン」や「グッバイ」より、「グルモウネン」や「グルバイ」「ウレ」のほうが何となくネイティブっぽい発音のような気がしてきます。
喫茶店は今でも「コーヒーシャープ」の沖縄
第2次世界大戦後、長らくアメリカの統治下にあった沖縄では、その当時アメリカ人から直に聞いた英語をそのまま仮名で発音・表記していた歴史があり、そうした言葉が今でも残っています。
例えば食堂のお冷(水)は「アイスワーラー」、メニューのシチューは「ストュー」、またビーチパーティも「ビーチパーリー」と妙にアメリカンな発音と表記で、今も使われています。
喫茶店もコーヒーショップではなく「コーヒーシャープ」として営業中。ただ、ショップは「シャープ」なのにコーヒーは「カフィ」ではなく「コーヒー」そのままなのが沖縄らしいゆるさですね。
プチョヘンザは日常でも盛り上がるフレーズ!
ネットやSNSでしばしば見かける不思議なフレーズ「プチョヘンザ」の意味や使い方について紹介しました。
もとは海外で歌詞やライブの煽りフレーズで使うのがメインでしたが、今では日本国内でもアーティストからアイドルまで、そして気軽な若者言葉として幅広く使われています。
「プチョヘンザ」はそれだけ使いやすく楽しいフレーズでもあるということですね。みなさんも機会があったらSNSや友人との会話の中でさりげなく使ってみてはいかがでしょうか?
ヒップホップ界の必須ワード「プロップス」についての記事はこちら。
いま大注目の日本人ラッパー「リックジー」についての記事はこちら。