リジー・ボーデンとは?生い立ちや事件の真相とマザーグースの歌詞も紹介

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1984年江崎グリコの社長誘拐を皮切りに大手食品産業を次々と脅迫や放火を繰り返し現金を要求する典型的な劇場型犯罪です。ただの一度も現金の引き渡し場所に姿を現さず、犯人と思しき人物も逃してしまう警察のお粗末さ。その後青酸入り歌詞を小売店に置くなど日本中を不安に陥れました。結局正体不明のままの代表的な未解決事件です。

事件後のリジー・ボーデンの生活

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晴れて無罪放免となり祝福と共に町の住民に迎えられ、莫大な亡き父の遺産を手に入れたしたリジー・ボーデンがそれまで厳格な父が抑えつけていた感情のタガがはずれ、自由奔放な生活の後に亡くなるまでを取り纏めてご紹介します。

事件後のリジー・ボーデン①遺産で豪遊

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リジーの無実を信じ無罪を勝ち取り釈放時には諸手を挙げて祝福したフォールリバーの住民たちも、莫大な遺産を手に入れたリジーと姉のエマの自由奔放な豪遊ぶりを目の当たりにすると、親を殺した財産で豪遊三昧と蔑み次第に犯罪者扱いする噂が立ち始めます。

事件後のリジー・ボーデン②誹謗中傷により引っ越した

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時が経てば酷い誹謗中傷も収まるだろうとボーデン姉妹は、ニューヨークやワシントンにまで出かけ、考えられる限りの贅を尽くし豪遊する生活に溺れてます。しかし一向に収まらない批判と誹謗中傷に耐えきれず、町の中で孤立した姉妹は2マイルほど離れた高級住宅街へ引っ越します。

姉との関係は冷えていった

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1897年にリジーは万引きで逮捕され世間に再び名前を知られますが、これは捏造だったとの見解もあります。当時のリジーのあまりの自由奔放な生活ぶりに姉エマとの関係は徐々に冷え会話を交わす事すら無くなってしまいました。さらに女優ナンス・オニールとリジーの同性愛の噂が囁かれ始めエマは家を出て行きます。

事件後のリジー・ボーデン③女優・ナンスとの交友がはじまった

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リジーは演劇にも興味を持ち始め、ナンス・オニールと言う女優をいたく気に入り熱を上げ、ナンスの劇団が公演を行った際、晩餐会を催したり劇団のスポンサーとして大金を投じます。度々リジーの自宅にナンスを招き入れる事もありました。

ナンスへのあまりの執着ぶりに二人の関係は同性愛ではないかと取り沙汰され、女優としての人気の低下に繋がると危惧したナンスはリジーから次第に距離を取り身を引きます。

事件後のリジー・ボーデン④晩年は動物愛護活動をしていた

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姉とナンスに去られ、心の拠り所の二人を失い完全に孤立無援のリジーは人間不信に陥ったのかそれまでの人生を悔やんでの事か、動物愛護の活動に取り組むようになります。

事件後のリジー・ボーデン⑤肺炎で亡くなった

真相を掴むべく警察は捜査を継続していましたが、真相も明らかにされず真犯人も見つからぬままついに時効を迎え、事件は迷宮入りとなりました。その後リジー・ボーデンは胆嚢除去手術後の経過が思わしくなく肺炎を起こし1927年6月1日に66歳の人生に幕を閉じます。

全米の注目を集めたリジー・ボーデンの歌とは?

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全米を震え上がらせ近隣の住民を恐怖に震え上がらせたこの事件のあらましを歌詩に使用した歌があります。マザーグースの詩のひとつとして子供達に「なわとび歌」として歌わせてリジー・ボーデンの誹謗中傷に一役買わせていました。しかしそのマザーグースにさえ殺人事件とは別の真相がありました。

新聞社がでっちあげたマザーグース

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Lizzie Borden took an axe(リジー・ボーデンは斧を取り)
And gave her mother forty whacks.(母さんを40回打った)
And when she saw what she had done (自分がした結果に気づき)
She gave her father forty-one.(今度は父さんを41回打った)

(引用:Wikipedia)

新聞に掲載されたマザーグースの歌詩は新聞記者が売り上げを伸ばすためにでっちあげたもので、リジー・ボーデン事件を誇張し大袈裟に大衆に伝える目的で書かれたマザーグスの歌詩であり実際に頭部を斧で殴打された数はアビーは18~19回、アンドリューは11回です。でっちあげのマザーグースにしても酷い歌詩です。

のちに「なわとびうた」として収録

リジー・ボーデン事件の「なわとび歌」は民間伝承され、英米を中心とした童謡の総称・マザーグースとして歌われています。恐ろしい内容の歌詩ですが童謡の歌詩には深い意味のある歌詩が多い事も知られています。日本のマザーグース「さっちゃん」の詩もとても恐ろしい真相が隠れています。さっちゃんに興味がある方はどうぞ。

リジー・ボーテン人形も発売されている

リビングデッドドールズ シリーズ2 リジーボーデン

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全米を加熱させた事件の主役、リジー・ボーデン人形は様々な玩具メーカーから発売されハロウィンの人気商品です。日本で言うところのお岩さんやお菊さんのスタンスです。恐ろしい形相で血みどろの斧を手にしたコワ可愛いリジー・ボーデン人形はリビングデッドドールズシリーズで通販で購入する事ができますよ。

リジー・ボーデンの家は現在も観光地になっている

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104年が経過したリジー・ボーデン事件から奇しくも惨劇のあった日と同日1996年8月4日に、ボーデン家はB&Bとなり一般公開され観光スポットになり、世界中から多くのホラーファンや観光客が集まっています。

リジー・ボーデン・ハウスとして家が有名な観光地になっている

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104年経った現在リジー・ボーデンハウスは個人所有となっており、当時を偲ぶ博物館としての役割ですが、なんと低価格で宿泊も可能だそうで、世界中のホラーファンが”何か”に期待して集まってくるそうです。とは言え日本の都市伝説とはわけが違うガチの虐殺の現場なので宿泊には相当の覚悟がいりますね。

事件当時の現場写真などが飾られている

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アンドリューが頭をかち割られ横たわっていたソファーや、アビーが頭を斧で滅多打ちにされ死んだ現場が当時の状態で可能な限り保存されているリジー・ボーデンハウスの壁には、事件当時警察や新聞社によって撮影された現場写真も展示してあります。

リジー・ボーデン・ハウスは幽霊屋敷としても有名

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一般公開されたリジー・ボーデンハウスは虐殺の現場に幽霊が出ると言った噂が立ち始め、不気味な男性の話し声や心霊写真が撮影されたり数多くの怪現象が起きています。確かに両親はまさかの酷い殺され方をされるとは思ってもみなかったので仕方のない事でしょう。

少し釈然としませんが天寿を全うして死んだリジーが幽霊となってまで恨んでいたのは、両親だったのかそれとも町の人々だったのか、真相は不明ですが成仏できないのは気の毒な話ですね。

リジーの霊が報告されている

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不思議な話ですが加害者の疑いがあったはずのリジーの霊が出たとの話もあります。宿帳を開くとリジー・ボーデンに話しかける内容の書き込みも多く見られ、実際に話しかけられたかのようなものまであります。

猫の霊が報告されている

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猫に関する書き込みも多いのですが、リジー・ボーデンが生前その家でお茶会を催した際に、ゲストにうるさくまとわりついた猫がいて、リジーが怒って猫の首を切り落とした事があったと言う事ですが、これも真相は死人に口無しなので永久に闇の中です。

両親の霊も報告されている

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リジー・ボーデンハウスの管理人であるマイケルは、地下室からのうめき声や猫の声を何度も耳にしており、取材に来た記者も足音や壁に浮き出る苦痛に満ちた女の顔を目撃しており、殺された両親のアンドリューとアビー、それにリジー・ボーデンに殺されたとする猫の霊が屋敷の地下室を中心に出現するそうです。

リジー・ボーデンをモデルにした作品

全米を震撼させたリジー・ボーデン事件を題材に、真相が解明されないまま映画をはじめマンガや音楽・演劇など数々の作品が生み出されました。真犯人が不明の未解決事件や迷宮入りの事件を題材に扱った作品は、真相を自分なりに解釈しながら考察できるのでおすすめです。みなさんがご存知の著名な作家が取り上げた作品が数多くあるのでご紹介します。

リジー・ボーデンがモデルとなった映画

リジー・ボーデンがモデルの作品の特に多いのは映画です。事件の考察を含め多くの脚本家や監督がこの事件の真相に迫ろうとしています。古くは「奥さまは魔女」で知られるエリザベス・モンゴメリーの1975年公開「奥様は殺人鬼」最新では、2018年クロエ・セヴィニーとクリスティン・スチュワートの「モンスターズ・悪魔の復讐」がおすすめですよ。

リジー・ボーデンがモデルとなったマンガ

The Borden Tragedy: A Memoir of the Infamous Double Murder at Fall River, Mass., 1892 (Treasury of Victorian Murder)

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アメリカのマンガ家リック・ギャレーの「The Borden Tragedy」は劇画のような作風でリジー・ボーデン事件の全貌がモチーフになっており、Amazonで購入可能ですのでご興味ある方は読んでみてくださいね。アメリカでは知らない人はいないほどの事件ですが、残念ながら日本ではリジー・ボーデンをモデルにしたマンガはありません。

リジー・ボーデンがモデルとなったバレエ・演劇

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1933年にブロードウェイでリリアン・ギッシュ主演で上演された 演劇作品「Nine Pine Street 」でリジー・ボーデン役を演じました。また、過去実際に若かりし頃のリジーがテンペストに出演した記録に基づいた演劇作品Brendan Byrnes の 「Lizzie Borden’s Tempest」も1998年に上演されました。

リジー・ボーデンがモデルとなった音楽

リジー・ボーデンを題材とした音楽も数多くありますが、オペラはジャック・ビーソン作の「Lizzie Borden」80年代に存在した「Lizzie Borden and Axes」と言うガールズバンドや、アメリカのヘヴィメタルバンド「Lizzie Borden」 も名前に由来しています。アリス・クーパーの「Inmates(We’re all Crazy)」では「なわとびの歌」の詩が使われています。

リジー・ボーデンがモデルとなった小説

リジー・ボーデン事件 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

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ケリー・アームストロングの「Haunted」にはリジー・ボーデンが亡霊となって登場。アガサ・クリスティの「葬儀を終えて」では”なわとびの歌”が、そして代表作「そして誰もいなくなった」の作中にリジー・ボーデン事件を匂わせる無名の殺人事件についてのシーンがあります。ベロック・ローンズの著書「リジー・ボーデン事件」で全貌が読めます。

残酷な童謡マザーグース

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リジー・ボーデン事件で歌われた”なわとび歌”のようなマザーグースは日本の童謡のようなものですが、歌の内容となる詩は子供達を躾けるための教訓となっています。中には非常に残酷な内容の歌があるので幾つかご紹介します。

My mother has killed me(お母さんが私を殺した)

お母さんが私を殺して
お父さんが私を食べている
兄弟たちはテーブルの下で私の骨を拾い
冷たい大理石の下に埋めたの

My mother has killed me,
My father is eating me,
My brothers and sisters sit under the table,
Picking up bury them under the cold marble stones

(引用:finss.blog46.fc2)

マザーグースは歌の詩の意味がわからなければ楽しげなメロディですが、ぞっとする歌詩ですね。相当きかん坊な子供がイギリスには多くいたのでしょうか。後半のunder the cold marble stonesは大理石と言う意味と墓石と捉える説も存在します。マザーグースには躾に関する歌の詩が強烈なものが多く日本人には刺激が強いですね。

London Bridge is broken down(ロンドン橋落ちた)

ロンドン橋 落ちた
落ちた 落ちた
ロンドン橋 落ちた
マイ・フェア・レディ

London Bridge is broken down,
Broken down, broken down,
London Bridge is broken down,
My fair lady

(引用:Wikipedia)

歌の詩については諸説様々ですが、マザーグースが歌われたロンドン橋が流されたのは10世紀から12世紀の間であり、1209年に石造りのロンドン橋が完成してからは橋が崩壊する事は無くなりました。建設時の見張り番や人柱を立てた内容のマザーグースの詩だと言うのがロンドンっ子の通説だそうです。

Ring-a-Ring-o’ Roses(バラの花輪だ 手をつなごうよ)

Ring-a-Ring-o’ Roses,
A pocket full of posies,
Atishoo! Atishoo!
We all fall down.

バラの花輪だ 手をつなごうよ,
ポケットに 花束さして,
ハックション! ハックション!
みいんな ころぼ。

(引用:Wikipedia)

可愛らしいマザーグースですが、1660年代半ばのロンドンでペストがパンデミックを引き起こし大勢の感染者や死者を出した事に由来すると言う説があります。バラ=ペストの症状に見られる発疹、花束=ペストの発症を防ぐ薬草、ハックション=末期症状、そして最後はみんなころぼ。で死んでしまうマザーグースの歌詩がイギリスでは広まっています。

リジー・ボーデンの疑惑は晴れぬまま、真相は闇の中

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130年前のマサチューセッツ州フォールリバーで起きた斧による惨殺事件・リジー・ボーデン事件は近隣の住民を震え上がらせ東海岸から西海岸アメリカ全土を新聞と言うメディアを通じ恐怖に陥れました。未だに事件の真相も不明であり永遠に迷宮入りのまま真犯人は解らないのでしょうか。

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