映画「マンホールの中の人魚」とは?ギニーピッグとの関係やネタバレ紹介

それでは一時期、その内容の残虐さと悲惨さから販売やレンタルも停止されていた「マンホールの中の人魚」の内容を簡単に説明したいと思います。

マンホールの中の人魚の登場人物は、売れない絵描きとその妻、そして下水道で出会った人魚の3人です。たった3人の登場人物が描き出すグロテスクな内容は身の毛もよだつストーリーになっています。

妻に捨てられた画家が下水道で人魚と出会う

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あるところに妻に捨てられてしまった絵描きがいました。筆もなかなか進まない絵描きは最終的にゴミや汚物、死んだ魚や蟲などが流れ着き溜まっているような下水道にたどり着きます。

そんな汚いゴミの掃き溜めで何かに囚われたように絵を描く絵描きの目の前に現れた人魚との出会います。「自分の絵を描いて欲しい」と訴える人魚に言われるがまま彼は毎日その場所に通いながら彼女を描き続けます。

人魚を描き続ける画家!ところが人魚の容態は変化していく

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通いながら絵を描き続けていた絵描きですが、人魚が日に日に弱っていくのに気がつきました。彼女を手当・看病する為に彼女を自宅へと連れて帰ることにしたのです。

そして体にできた、デキモノから出てくる7色の膿を使って絵を書き上げていくのです。とうとうそれ破れてしまい、その破れた傷口からはたくさんの蟲が這い出してきます。人魚自体ができものに覆われ不気味な姿になってしまった時にやっと絵が完成したのでした。

「あなたの手で殺して」と画家に頼む人魚

そして殺して欲しいと懇願する彼女の願いを受け入れ、自分自身の手でナタをもち彼女を切り刻んでしまいます。涙しながらその体を切り刻んでいくと、腹の中に死んだ胎児を見つけます。

異変に気づいた隣人が絵描きを尋ねると、部屋中は血だらけで死亡している女性の死体とその腹の中には死んだ胎児を前に呆然とする絵描きがいたのでした。

全部画家の妄想だった?遺留品には謎のウロコが

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結局、「人魚」という存在は絵描きの妄想であって実際には末期ガンに犯されていた妻だと考えられました。その為妻を殺した絵描きは精神病と診断され入院させられてしまいます。

現場検証で残された遺留品の中には、あるはずのない大きなる鱗が1枚残されていたのでした。現代に存在しているであろう、どの魚類のものとも判断できない鱗は一体どこからきたのか?最後に謎を残して幕を引きます。

『マンホールの中の人魚』の監督・日野日出志とはどんな人物?

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「マンホールの中の人魚」のような脳裏に焼き付いてしまうようなグロテスクな映画を作った監督は、実は映画だけに止まらず様々な表現方法においてホラーを追求していることで知られる人物なのです。

「日野日出志」はその作風は今も昔も変わっておらず、人々を何かしらで「驚かせたい」そんな思いを作品にぶつけています 。

日野日出志監督は陰湿で猟奇的な残酷描写・奇形の名手

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マンホールの中の人魚も含めとても残酷でグロテスクなものが多いのですが、その中でも知られている作品の一つが「血肉の華」です。ただひたすら誘拐した女性を生きたまま解体していくという残虐なものでした。

特徴の一つでもあるので、その映画自体に深いテーマ性を設けていないというのもポイントです。ただ残虐なことを繰り返していくという手法はまるで「スナッフフィルム」のようだと言われていました。

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