えたひにん苗字一覧とは?現在どんな苗字が多い?多い地域も紹介!

えたひにん苗字には暮らしていた地域の特徴も現れていた

FreeCreativeStuff / Pixabay

居住区にも制限があったため、彼らは自然と集まり集落を形成しました。その集落は『部落』と呼ばれ、解放令の後も地域単位での差別が続けられました。

えたひにんの人々が暮らした『部落』とは?

被差別部落とは何か (河出文庫)

出典:Amazon

部落に住む人々は『部落民』と呼ばれ、ここに住まう人々は過去に『えたひにん』だった可能性のある人、とも言われます。この名称は行政が『被差別部落民』と呼んでいたことから始まったとされますが、過去には『えた村』と呼ばれた時もあったようです。

『部落』は現在では差別用語ではない

StartupStockPhotos / Pixabay

現在では身分による差別の意識というものは、薄れてきたと言えます。元々部落という言葉自体が、差別的な意味を含んでいるわけではありませんので、町内の集まりのことを“部落の集まり”と言うように、本来の意味で使用する人が増えました。

えたひにんの苗字に多い漢字①東西南北の漢字

Free-Photos / Pixabay

苗字に含まれるようになった漢字は、職業に由来する『皮』だけではありません。土地を示す苗字もあり、『東西南北』の文字が入れられることも少なくなかったようです。

この苗字は主に、川で漁師として働いていた人に多かったとされます。川は大きな目印なので、住まう場所が川のどの位置に当たるのかを、苗字に入れられました。

えたひにんの苗字に多い漢字②牛・馬など動物の漢字

Free-Photos / Pixabay

職業に由来する苗字には、他に動物の名称や人体の部位などが入れられることがありました。動物で言えば牛や馬が代表的で、猪や熊を入れた苗字もあったようです。

動物の名称が入った苗字は度々目にしますが、前述でご紹介した苗字『皮田』は、現在では全国的にも少数しか残っていないようです。苗字はそれぞれに複数の由来を持ち合わせていますが、皮田は彼らの代表的な苗字であったことを示唆させます。

Conquero / Pixabay

逆に、川や河を使った苗字は目にする機会が多くあります。地名や位置を表す漢字は身分に限らず使用されていたため、変更がしやすかったのではないでしょうか。

日本の『苗字』の歴史

出典:PhotoAC

歴史を学ぶ際、『藤原道長』という名前が出てきても違和感がありませんが、実は苗字が世間一般となったのは、室町時代になってからでした。藤原道長が活躍した平安時代には苗字の概念はなく、藤原とは『姓』であり、台頭した一族がを天皇から賜るものだったとされます。

江戸時代までの苗字

この時代まで、平民が公で苗字を名乗ることは禁止事項でした。しかし思い思いに苗字を考えることは、自由に出来たようです。

また武士が平民になるケースは、受け継がれた苗字を持っているということもありました。平民の苗字に関しては、寺の帳簿や農村の古文書に一覧が作成されていたようです。

明治時代から苗字が普及した

出典:PhotoAC

明治3年、戸籍制度が重視されるようになったことを転機に、平民にも苗字が義務付けられるようになりました。2月3日は『苗字の日』と制定され、ここから様々な苗字が名乗られるようになります。

NEXT えたひにん苗字一覧はあるのか?