「テコンダー 朴」とは?テコンドーをテーマとした漫画!
「テコンダー 朴」という漫画、皆さんご存知ですか?2007年に連載が始まった格闘・ギャグ漫画です。
テコンドーを操る主人公が、敵対する日本の空手家に立ち向かうというストーリーなのですが、その中でキャラクター達の過激な発言やストーリーの展開に物議が醸されました。
その表現に国を超えて疑問や批判が寄せられた為、連載が中止となる等の事態も発生しましたが、2019年に再び連載開始、単行本の発売が発表されました。
韓国人の反日思想が描かれている?
詳細をよく知らないままに漫画の広告文などを見ると、その過激な内容に少し驚いてしまいますよね。
テコンダー 朴は格闘漫画ですが、ストーリーの軸となっているのは韓国の自国礼賛や反日思想・歴史観などで、そのステレオタイプ的な思想を今日の政治や社会情勢に照らし合わせて描いた風刺的な漫画となっています。
一見反日思想的な漫画かと思えますが、それをネタとして表現した、戯画的なギャグ漫画なのです。
『テコンダー 朴』の内容とあらすじを紹介!
さて、ギャグ漫画がお好きならその内容が気になるところですよね。この過激なキャッチフレーズを使った「テコンダー 朴」どのような内容なのかざっくりとあらすじをご紹介します。
『テコンダー 朴』は韓国の国技テコンドーを扱った漫画
皆さんは韓国の国技、テコンドーをご存知ですか?オリンピックの公式種目としても認定されましたので、知っている方も多いのではないでしょうか。拳だけではなく、踏む・蹴るなどの足技も取り入れた武道です。
テコンダー 朴はそんなテコンドーを題材にした格闘漫画です。主人公が韓国礼賛、反日発言をしながらテコンドーで数々のチョッパリ(日本人野郎という罵倒語)と闘うというストーリーです。
『テコンダー 朴』は世界最高民族と邪悪なチョッパリが描かれる
作中では、韓国人キャラクターが自分たちのことを〈世界最高民族〉だと名乗っており、それに合わせて様々な韓国起源説も飛び出します。
それに対して、日本人キャラクターには〈チョッパリ〉という蔑称を用いており、何につけても日本は侮蔑の対象であるという韓国の反日感情が描かれています。
本作に登場する日本人は悪人ばかり
主人公が敵対する日本人はチョッパリと呼ばれ、極悪人として登場します。敵の空手家をはじめ、日本人キャラクターは嫌韓で差別主義者(レイシスト)であったり、在日韓国人に乱暴するなどの悪人ばかりです。
「テコンダー 朴」中では、日本人キャラクター(チョッパリ)は悪い特徴を持っているということがあえて強調されており、反日キャラクターが多いです。
『テコンダー 朴』のあらすじ紹介
韓国のとあるテコンドー道場にはその道最強のテコンドー使いがいましたが、そこに日本から道場破りの空手家がやって来ます。道場を守るべく最終奥義を使うも未完成だった為に戦いに敗れ死亡、道場も破られます。
その道場の息子達は、父の死後、韓国と北朝鮮に別れ、それぞれテコンドーの熟練に励みます。成長した青年はその空手家を倒すため、日本で開催される格闘大会に出場することに。
巻き起こる様々な出来事にチョッパリのせいだと感じながら、反日の精神で戦いに挑む主人公とその仲間たちが描かれます。
『テコンダー 朴』は韓国のナショナリズムを痛烈な皮肉で描く!
テコンダー 朴は一見、反日を主張した漫画に思えますが、実はそんな韓国のナショナリズムをすべてひっくるめてギャグにしてしまうという、インパクト大なギャグ漫画なのです。
そして反日精神を持った韓国を揶揄することで、嫌韓から支持を得ているのではとも言われています。
ここまで痛烈な反日感情を描かれてしまうと、少し不安になってしまうかもしれませんが、逆に炎上を狙った嫌韓辛口ギャグ漫画として、広い心で楽しみましょう。
『テコンダー 朴』の登場人物を紹介
さて、大まかなあらすじがわかったところで、この漫画の登場人物をご紹介します。
ここでご紹介する人物以外にもたくさんのキャラクターが登場しますが、特に重要な人物やインパクトのある人物について押さえておきましょう。
『テコンダー 朴』の登場人物①主人公「朴 星日」
〈朴 星日(パク スンイル)〉は「テコンダー 朴」の主人公の青年で、正義感の強い性格です。父親の死後、テコンドー最強を信じ、敵の空手家の開く武闘大会に出場します。
ですが韓国を世界最高の国と豪語し、反日思想が強く、その歴史観から過激な反日発言(チョッパリ(日本人野郎)とすぐに言うなど)が多い人物です。
〈大韓民国最強の男〉と名乗っており、韓国起源説を話すことが大好きです。また彼は、竹島は韓国の領土であるという内容が主張されたTシャツをよく着ていたりします。
星日の必殺技とは?
星日は必殺技を複数持っていますので、ここでご紹介しましょう。
- 重根(チュングン):両手を組み、人差し指を突き出した構えで、相手の急所を突く攻撃です。複数の相手には物凄い速さで連続突きをするという発展型を使います。技名の由来は、安重根(伊藤博文の暗殺に関与した人物)から。
- 金九(キング):相手に馬乗りになって殴り倒す技です。技名は、金九(大韓民国臨時政府の首相)から。
- 奉昌(ボンチャン):掌で相手の顎を上に向かって突き上げるように叩く技で、これを両手で交互に行うことで相手を吹き飛ばします。技名は李奉昌(朝鮮の独立運動家)から。
- 昶漢(チャンハン):重根や奉昌で倒すことができない強敵も一撃で倒すことのできる技です。顎を目がけて、パイプ爆弾を仕掛けるような動きで、強烈な突き出しをします。技名は全昶漢(2016年に靖国神社に爆弾を仕掛けた男)が由来。
『テコンダー 朴』の登場人物②主人公の生き別れた兄「朴 英日」
〈朴 英日(パク ヨンイル)〉は主人公・星日の兄です。父親を殺害されてから、最終奥義〈統一〉の解明のために、一人で北朝鮮に渡ったため、星日とは生き別れの状態となっていました。
北朝鮮で偶然〈金正日(キムジョンイル)〉と出会い、彼から武術を学び、星日と同じように日本で行われる武闘大会に参加しようと日本へ向かいます。
成長した英日もまたテコンドーの使い手で、朝鮮人民軍・陸軍少佐となっています。〈縮地〉〈主体〉などが英日の必殺技です。
『テコンダー 朴』の登場人物③世界最強の格闘家「覇皇」
〈覇皇(はおう)〉は兄弟の父親を殺した人物で、世界最強の格闘家・空手家です。〈覇皇会館〉という空手団体を創設し、その力は日本だけでなく、世界の格闘技界を支配するほどです。
また〈覇皇グループ〉という巨大財閥の総帥も勤めており、日本の首相を動かしてしまうほどの政治的権力も持ち合わせています。大会ではその場を使って世界征服をしようと企んでいました。
また〈大東亜共栄圏〉という必殺技を持っています。
『テコンダー 朴』の登場人物④日本のトップを担う「阿倍野 晋二」
「テコンダー 朴」中の架空の政党、〈自由民政党〉の総裁で、覇王の指示により内閣総理大臣となりました。
漫画第1巻ではストレスからくる体調不良の為、病院行きとなってしまいましたが、第3巻で再び登場します。その間に収容されていた〈巣鴨プリズン〉で修業をしていたようです。
第3巻では修業の成果の表れた肉体と精神で登場し、他党の議員と内閣総理大臣の座を巡る争い〈御前死合〉ではダントツの強さで勝利しました。「日本を、取り戻す。」が口癖です。
『テコンダー 朴』の登場人物⑤アメリカ在住の忍者「金 承煕」
〈金 承煕(キム スンヒ)〉別名ハットリ・キムは「朝鮮忍者」を名乗るアメリカ在住の男です。カリフォルニア州などで〈朝鮮忍者寿司〉の飲食店と忍者道場の経営をしています。これらの店は日本人お断りです。
〈合格〉などと書かれた鉢巻をしています。必殺技に、〈トゥーハンド・チョップ〉〈バージニアエクスプロージョン〉〈レッド・ホット・チリ・ペッパー〉などがあります。
『テコンダー 朴』の登場人物⑥朝鮮の最高指導者「金 日成」
〈金 日成(キムイルソン)〉は、作中で普天堡の戦いにおいて日本軍の一隊を一人で倒したとされる北朝鮮の最高指導者です。なお〈金日成〉は実在した人物で、朝鮮民主主義人民共和国を建国した朝鮮の革命家です。
「テコンダー 朴」中では〈テコンドー半万年の歴史上最強の男〉とされており、旧日本軍によって封印された、最終奥義〈統一〉の壁画を見たことのある人物です。
また韓国の壁画についてはこちらの記事をご覧ください。
『テコンダー 朴』の作者や出版社は?
テコンダー 朴を描いた作者は一体どんな人物なのでしょうか。そしてテコンダー 朴を出版することとなった出版社も思い切った決断をしましたよね。作者と出版社に迫ってみましょう。
『テコンダー 朴』の作者を紹介!
テコンダー 朴は、原案担当と作画担当を分けて制作しているようです。原案は〈白正男〉さんという義士・漫画原作者の方が考案しています。
白正男さんの詳細は不明ですが、漫画の作者紹介欄には韓国への熱い想いが綴られています。また任天堂・Wii Uの「スプラトゥーン」などのゲームをかなりやり込んでいるようです。
作画は漫画家の〈山戸大輔〉さんです。児童誌から時代劇まで様々なジャンルの漫画を描いています。また「マンガ田母神流(晋遊舎ムック)」というテコンダー 朴とは逆の嫌韓を主張する漫画も担当していました。
『テコンダー 朴』は2度出版社を変えている
雑誌の連載漫画として発表されたテコンダー 朴ですが、様々な事情から出版社を2度変えています。現在の出版社はテコンダー 朴にとって3社目の出版社となります。
最初の連載は2007年7月からで、晋遊舎の雑誌「スレッド」に掲載されていました。しかし「スレッド」は2007年9月で雑誌自体が休刊となってしまった為、テコンダー 朴も同時に連載が終了となりました。
次に連載が決まったのは青林堂の「ジャパニズム」で、青林堂からは単行本の第1巻も刊行されました。連載・刊行されたのは前回の連載終了から8年後の2015年です。