ゲシュタルト崩壊とは?意味や原因、治し方を解説!顔にも起こる?

全体を細かなパーツに分けてではなく一つの構造として捉えた時に、対象が持つ体制化された構造の特徴を形態化し、現代における認知や知覚の心理学では基本的な考えとするのがゲシュタルト心理学です。人間の内なる精神を部分や要素で捉えるのではなく全体性を持ったまとまりをドイツ語でゲシュタルト(Gestalt:形態)と呼びます。

人間の知覚はゲシュタルト(全体の枠組み)で規定される

Counselling / Pixabay

良くある例として、ある文字を見た時に細かなパーツを追わなくともその文字を把握できたり、線が足らなかったり少し位違っていてもその部分に気が向く事無く我々人間の知覚は全体の枠組みで把握しようとする感覚が優先されます。

ゲシュタルトの認識から部分的な認識へ変化することで起こる

ElisaRiva / Pixabay

文字を並べて絵として認識させるアスキーアートでは一目見ただけで文字とはわからなくとも、文字を注視する事によって初めて文字で構成されている絵だと気づきます。これは全体的な枠組みよりも、それぞれのパーツを部分的に認識しようとする知覚によるものです。

ゲシュタルト崩壊をじっくり体験してみよう!

Free-Photos / Pixabay

ここまでで大まかな概要がご理解いただけたかと思います。これから3本の動画をご覧になってもらいながら、じっくりと体験してみましょう。「絶対にならないぞ!」と構えるクイズものではないので、落ち着いてリラックスしてじっと文字を見つめて下さいね。

ゲシュタルト崩壊体験①「勇」

どうでしたか?「勇」と言う文字を最後まで一文字として認識し続ける事ができましたか?「マ」と「男」または「マ」と「田」と「力」にパーツごとに分割して認識してしまった方も少なくないでしょう。次にもうちょっとシンプルな漢字をご紹介します。

ゲシュタルト崩壊体験②「必」

人によってはそれぞれのパーツが動いて見えてしまう事もある「必」と言う漢字でしたがいかがだったでしょうか。良く知っているはずの漢字なのに違和感を感じた方も多いでしょう。次の動画のようにたくさん羅列されると余計に認識が甘く曖昧になる傾向がありますのでご覧ください。

ゲシュタルト崩壊体験②「怠」

「怠」の漢字を羅列する事によってより文字の認識が曖昧になってくる動画でしたがいかがでしょうか。「ム」と「口」と「心」にパーツがバラバラに認識されましたか?場合によっては「心」すらバラバラに見えてしまったかも知れませんね。さらにこれらの漢字以外にも例があるので事項でご紹介します。

日常でゲシュタルト崩壊が起こる例

ed2456 / Pixabay

漢字や平仮名などの文字を注視する事でゲシュタルト崩壊を起こし文字に対する認識が曖昧になりますが、いつ起こると言うものでも無く日常生活で普段目にするものでも起きる例も報告されています。

普通に見えていたものに違和感が生じる

HeungSoon / Pixabay

代表的な例としては今までご紹介したような、文字をパーツごとに認識してしまう例です。普段見慣れている本棚の本の背表紙や人の顔などでもずっと見続けていると起こる事があり、何度も聴いたはずの曲でもイントロや歌詞に違和感を覚え、さらに聴き続けているとより崩壊が進みリズムやメロディでさえあやふやに認識されます。

漢字がバラバラになる

fotobias / Pixabay

一つの漢字を注視すると全体がパーツごとにバラバラになり把握できなくなりますが、起こりやすい漢字と起こりにくい漢字が存在します。読みが異なっても同じ構造を持つ漢字には起こりやすく、同一の読みで且つ一つのパーツは同じでも構造が異なる漢字には起きにくいのです。

NEXT 簡単な漢字をド忘れしてしまう