金木研(カネキ)とは?覚醒のきっかけのムカデ事件や名言をご紹介!

最後にヒデに「お気に入りか」と突っ込まれるほど、作中で度々登場する言葉です。ヒナミの母親が殺される場面を目の当たりにし、自分の無力さを痛感した時に、初めてこの気持ちが芽生えました。

大事な局面では、この気持ちがいつも金木研を突き動かす“原動力”となっていました。

「…僕は…孤独だ…っ」

半喰種になった金木研が、自分には居場所が無いと嘆き、芳村へ吐いた弱音。芳村から「2つの世界に居場所を持てる、唯一の存在だ」と諭され、前を向いて歩き始めます。

実験体となった亜門と滝澤も、ヒトの世界に居場所を無くし、喰種としても生きる事も受け入れ難く、始めは孤独に苛まれたと描かれています。

東京喰種トーキョーグール:re 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

出典:Amazon

嘉納から逃げ出した亜門は、共喰いを繰り返し力をつけていき、髪型など見た目に大きな変化は見られませんでした。反対に瀧澤は、嘉納のもとで拷問され覚醒後の金木研と同様に、髪型が真っ白に変化しています。

「……僕を…人殺しにしないでくれ」

金木研が初めて亜門と対立し、亜門の肉を喰らい赫子と食欲が暴走し始めた時に、亜門に逃げるよう促しました。金木研との出会いにより、「この世界を歪めている存在とは?」と疑問が芽生えます。

金木研と亜門は、喰種と捜査官という関係でありながら、お互いを知りたいと“対話”が出来る特別な存在となります。半喰種の亜門が暴走した時、「彼から会話を奪うなんて」と金木研は、嘉納に対する怒りに震えます。

『:re』に出てくる亜門・滝澤は、登場時から半赫者化する様子が見られました。意にそぐわない食事に苦しみ、飢えを凌ぐため、それぞれの目的を達成する力を得るために、赫者の能力を求めた様子が伺えます。

「この世界は間違っている。歪めているのは――」

それぞれに考えを持ち、結論付けられているこの言葉。アオギリとの戦闘が終結し、金木研が出した結論は「この世界に存在するものすべてだ」。

亜門は、金木研と最初に対立した時には「喰種だ」と結論を出しており、喰種捜査官に携わるヒトは、多かれ少なかれこの考えを持っていたでしょう。

それに反して、喰種とCCGが共同戦線を張る決定はスムーズに進みました。金木研を始め、Q’sや半喰種となった人々の存在が、CCGが喰種を容認する一つの作用として働いたと、考えられるかもしれません。

「この世のすべての不利益は当人の能力不足」

嘉納の地下のラボでCCG・篠原と交戦した際に、自分自身に向けた台詞。今までに自分の仲間が死んでしまったのは、自分の非力さ故だと己を責めている事が分かります。

ヤモリが行った金木研の耳にムカデを入れるという拷問は、金木研の中では衝撃的で忘れ難いものだったのでしょう。赫子がムカデを連想させる形となり、篠原が「ムカデの様だ」と言ったことが、喰種・金木研の通称となりました。

この台詞は、:reにも登場します。初代Q’sの一人、不知(シラズ)が殉職した際に、瓜江に向けた言葉でもあります。バケモノから金木研を救出し、瓜江は金木研に「この言葉に大きく影響を受けた」と話しています。

「『ヒト』にはありますか」

『梟討伐作戦』で入見が鉢川と交戦し、一般市民を庇った入見にとどめを刺そうとした時。「地獄で待つわ」と言った入見に対し、「喰種にあの世はねぇ」と返した鉢川。

助けに到着した金木研が、これに対して「ヒトにはあるのか」と哲学的な問いを投げますが、戦いが始まり、答えは聞けませんでした。

「喰われていたのは僕の方だったんだ」

同じく『梟討伐作戦』で、亜門との戦いで相撃ちとなり、地下水路へ身をひそめますが、重症の為に赫子が暴走します。リゼとヤモリの亡霊に責められ、自分が抑え込んだと思っていたはずの“喰種の力”に、挫けそうになります。

「喰種捜査官は…『手足を捥がれても逃げろ』!」

ここから:reに入ります。トルソーを追い詰めたところで、上位レート喰種・オロチの襲撃にあい、無謀にも立ち向かおうとした、クインクスたちに向けて発した言葉です。

これは、上官・真戸暁の父である呉緒の『手足を捥がれても戦え』とは、真逆の教えです。命を軽薄に考えがちなこの仕事で、「生きてさえいれば、チャンスは何度でもある」と教えました。

「きみのように誰かの為に命を懸けてみたい」

金木研がどん底に落ちる時、必ず親友のヒデが金木研を救い上げてくれました。金木研にとってのヒーローのような存在であるヒデの様に、『かっこよく死にたい』と願い、コクリアで有馬と戦います。

この後「生きてほしい」と願うヒデが回想に現れ、金木研自身も「生きたい」と願います。更に覚醒を遂げ、髪型も黒から白へと変容しました。

「勝ってみんなを守りたい。ヒトも“喰種”も!!」

旧多との最終決戦で、金木研の強い願いが赫者としての新たな姿形へと覚醒します。ヒトにも喰種にも、大切な仲間を持つ金木研は、どちらも守りたいと願います。

「この世界は間違ってない。ただそこにあるだけだ」

旧多を打ち破った金木研が出した、「この世界は間違っている」という問題の答え。奪い奪われるこの世界では、誰もが“悲劇”の物語の主人公だと。

その世界で生きる自分たちの選択が、終わることのない復讐の螺旋の世界を作ってきたのです。ヒトを憎み、喰種を憎む世界は、これから新たな選択を持って、姿を変えていくことでしょう。

本編の伏線も!『東京喰種』サイドストーリー

東京喰種トーキョーグール AUTHENTIC SOUND CHRONICLE Compiled by Sui Ishida(通常盤)(特典なし)

出典:Amazon

無印、:reという本編の他に、有馬貴将と阿原半兵衛をそれぞれメインとする物語が展開されました。のちの伏線も含まれているなど、見どころの多い作品ともなっています。

東京喰種[JACK]

東京喰種トーキョーグール[JACK] (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

出典:Amazon

若かりし頃の有馬と富良太志の出会い、そして『ランタン』と呼ばれる喰種を共に追いかけるという内容。コクリア投獄前のヤモリも登場し、すでに頭角を現しながらもあどけなさの残した有馬を見られるといった、新鮮味のある作品にもなっています。

NEXT 東京喰種[JOKER]