松川事件とは?国鉄三大ミステリーとなった冤罪事件の真相とその後に迫る

しかし先ほどもお話ししたとおり、それはまだ『松川事件』が解決の兆しを見せたわけではなく、振出しに戻ったに過ぎないのです。では長期間の裁判を終えた後、『松川事件』はどのような展開を見せたのでしょう?

松川事件は1964年に時効へ

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でっち上げの事象・証拠の数々で『松川事件』の黒幕、犯人に仕立て上げられた複数名の人たちが、完全に『無罪』となった後、メンツ丸潰れの2つの国家機関である警察・検察は、当然ながら信頼を失いました。

それだけにとどまらず、無罪となり『松川事件』の本当の黒幕が浮上したのにも関わらず、これといって表立った捜査は行われず、展開も見せなかったのです。

そうしている間に1年が過ぎてしまい、『松川事件』の本当の黒幕は検挙されることも、見当もつかずに『時効』を迎えてしまい、今日まで永遠に迷宮入りしてしまっているのです。

無罪確定後に元被告ら国家へ賠償請求

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『松川事件』という狐に包まれたような出来事が起きてから、国家機関の1つである警察にハメられて、ありもしない事実無根の証拠を突き付けれて、でっち上げられ犯人に仕立て上げられた複数名の人たち。

彼らは、そこから10年以上の年月を豚箱と呼ばれるような留置施設などに、強制的に入らさせられ自由なく囚われの身になっていたのです。どれほど長い間苦しみ辛い思いをしたことでしょう・・・。

無実の罪が証明されると、国家であり母国である『日本』に対して賠償金を請求する『訴訟』を起こしました。そしてその裁判に勝訴しました。賠償金額等については公表されていません。

松川事件後に3つの慰霊碑が建立

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先ほどもお話しした通り『松川事件』は残念ながら、本当の黒幕、つまり『真犯人』が検挙されることなく迷宮入りしてしまっています。しかしながら『教訓』として学ぶべきことも多い出来事でもあります。

無実の罪である。とひたすら強く主張して証明するきっかけを生んだ『松川運動』『諏訪メモ』などの大切さを後世まで継承していこうとするため。

また『松川運動』で命を奪われてしまった3名の鉄道会社の職員たちを慰めて、2度と起こらぬように戒めるため。そのような意味を込め、舞台となった鉄道の近くには3つ(正しくは4つ)の慰霊碑が建てられました。

松川事件は時効が成立

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前述でも解説しましたが、2019年(令和元年)現在からちょうそ70年前に『松川事件』が起きて、その15年後の昭和39年の夏に『時効』が成立してしまっているのです。

これにより、もうどうやっても『松川事件』の本当の黒幕を、罰せたり公訴することができなくなってしまい、謎めいて狐に包まれたように迷宮入りしてしまいました。

仕向けられて人為的に引き起こされた『松川事件』という不慮の悲劇で亡くなってしまった3人の日本国有鉄道の職員に向けて、深くお悔やみ申し上げます。

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犯人に仕立て上げられた複数名の同僚たちが無実の罪と認められたのがせめてもの救いでしょうか。本当の真相が明るみになる事を心より祈っております。

松川事件の被告の1人佐藤一さんは2009年死去

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『松川事件』という狐に包まれたような出来事、何か国家が裏で糸を引いているような事件に巻き込まれて、国家機関によりデタラメな事象をでっち上げられて、黒幕に仕立て上げられた複数名の人たち。

その1人である当事者の『佐藤一さん』もまた、無実の罪で檻の中に囚われ続け『自由』を奪われ、無罪を証明するために幾年も戦いぬいた人物であります。

そんな佐藤さんは、2019年(令和元年)現在から10年前の6月に、亡くなられています。その時87歳でした。ご冥福をお祈り申し上げます。

松川事件の真犯人は?

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先ほどもお話しした通り『松川事件』という狐に包まれたような出来事は、でっち上げられ、黒幕、犯人に仕立て上げられた複数名の人たちが無事に無罪を証明できたからと言って、解決したわけではありません。

肝心な『松川事件』を引き起こした張本人の黒幕が誰か分かってもおらず、いや正確には国家、警察、検事は正確に知っていたかもしれませんが、検挙されていない現状がありました。

では黒幕は一体誰なのでしょうか?次にその真相の1つについて掘り下げて考察していきます。

松川事件の「真犯人からの手紙」とは?

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『松本事件』の始まりから13年後、2019年(令和元年)現在から約60年前の昭和33年に、不可思議なエピソードが起こりました。

その不可思議なエピソードとは、自らを黒幕と名乗る人物から『自分たちがやった』と証言する1つの『手紙』が、でっち上げで被告として立たされている人たちの1人の弁護人に届くというものでした。

『諏訪メモ』と同じくらい衝撃的な文章を受け取った弁護人、更には有名な推理小説家の見解では、『黒幕』本人の可能性が高いと考えられるそうです。残念ながら真実は分かっていません。

松川事件の真犯人目撃者は水死体で見つかった

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『松川事件』という狐に包まれたような出来事の『黒幕』を見たという人物はどうやら3名ほどいるらしく、その1人は舞台となった鉄道近くでなにやら怪しげな奇行をしている人物を見たらしいです。

その様子を目撃した1人は『松川事件』の1年後、つまり翌年に水死体として発見され変死を遂げてしまいました。

しかし、この情報が本当かどうかは定かではなく、もしかすると噂や都市伝説であり事実無根の可能性があります。

松川事件の真犯人は国が関与しているとの噂も

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国家の元で動く機関の警察・検察が権力を行使して、でっち上げの事象を隠蔽、捏造、改竄などで集めて別の人物を『松川事件』の黒幕にでっち上げるという、悍ましい所業を働いたという事。

つまりその一連のでっち上げ工作を指示したのは『国家』であり、本当の黒幕は国家が関与していて事実や真相をうやむやにして、闇に葬るための必死の処置であったとい『噂』も囁かれています。

松川事件当時の警察の悪意ある捜査

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『松川事件』という陰謀説が囁かれる狐に包まれたような出来事に携わった、日本国の機関の1つの『警察』はでっち上げ工作をするなど、マズイ対応、闇が深い所業を行いました。

もう一度どんなでっち上げ工作であったか。どんな対応、所業を行ったかまとめて見ていきましょう。

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