カラフトマスを釣ってみよう!特徴から釣り方まとめ

カラフトマスの釣り方は、サケを釣る方法によく似ています。なので、釣り方自体はそちらを参考にされる方も多いようですが、魚のサイズや性格でちょっとした違いも生じますよね。今回はそうした部分を盛り込んでご説明いたします。

釣り時はいつ?

カラフトマスがよく釣れるのは、早朝・夜明け前と夕方日没直前の時間帯です。でも日中釣れないかというとそうでもありませんのでご安心を。ただ、水かさが多く水が濁っていない方が条件的には有利です。

カラフトマスの魚影をねらえ!

シーズン初めはぼちぼちですが、シーズンたけなわはグループで行動することが多いカラフトマス。海では円状に群れを成し、川では群れが並行しながら遡上してゆきます。せっかく釣るならたくさん釣りたいですよね?であれば、まず水の中を観察し、できるだけ群れている場所を探すことから始めましょう。川や河口付近なら、どちらの岸に集中しているかも見定めます。海なら海岸の波打ち際で群れていることがあり、そんなのを見つけた日には興奮して有頂天になりそうですね!

カラフトマスの向こうに落とすべし

カラフトマスは警戒心の強い魚なので、決してルアーを群れの中に落としてはいけません。そんなことをすると、せっかくの群れが散り沖へ移動してしまいます。なので、まず虎視眈々と群れが近くに寄るのを待ち、万全を期してルアーを群れの向こう側に投げ入れるのが最初のポイントになります。(群れがあまりに近くにいる時は、スプーンではなくフライを使うこともあります。)また、ルアーは必ずカラフトマスのいる水深より上に来るようにします。カラフトマスの下に落としても見向きもされませんのでご注意を。

実際に釣ってみよう!(ルアー編)

カラフトマスはけっこうな早食いです。しかもアタリの感じが鈍いので、わずかなアタリを敏感に察知してサッと合わせるのがコツのようです。アタリが合うと、カラフトマスはとにかく抵抗してきますが、ここで慌ててはいけません。ルアーを水面の表層付近に泳がせながら、ゆっくり群れから引き離すイメージで静かに真っ直ぐ引き寄せます。人気のない場所であれば、体ごと移動するのも良い方法です。ラインが緩むと外されてしまうので、一定のテンションを保ちながら、我慢強くスローリトリーブしてゆきます。暴れるカラフトマスに糸を切られないように、トラグを調整し、うまく使いこなせるようになりましょう。

実際にを釣ってみよう!(ウキルアー仕掛け編)

針にかかってから釣りあげるまでのことは、ルアーもウキルアー仕掛けも同じなのですが、ウキルアー仕掛けで、アタリを見極めるポイントは、ウキの動きを見てからアクションを起こすというよりは、ウキの下にある仕掛けを観察して、それが視界からスッと消えた瞬間を見逃さないことです。また、ウキの動きに関して言えば、食いつくとポコポコ上下しながらわずかに移動するみたいですので、そこでちょっと動かしてみて重みを感じたらグイッと合わせます。感じ方は様々だと思いますので、失敗を恐れずにコツを掴みましょう。

カラフトマスのタックル(釣り具)

釣りの道具選びは大切なポイントです。ルアー釣りの部分で少しご説明しましたが、確認も含め、ここではもう少し掘り下げてお伝えしてゆきます。またカラフトマス釣りに欠かせないサブのアイテムもご紹介いたします。

基本のアイテム

  • ロッド:トラウトロッドまたはシーバスロッドの6~9ft。カラフトマスが近くにいるのか、それとも遠投しなければならないのかで使い分けますので最低でも2本は用意したいですね。硬さは一般的にライトからミディアムが使用されているようです。
  • リール:3000番前後(トラグの調整がスムーズで200m程度巻けるもの)
  • ライン:ナイロンなら10~16Ib。またPEを好んで使う方も多いです。それぞれのラインの特性を生かし上手に使い分けましょう。
  • ショックリーダー:使わない方もおられますが、リーダーはメインラインの弱点を補えるため、取り入れることで快適さが増す可能性があります。また、フロロカーボン製のリーダーを使えば、神経質なカラフトマスに気づかれにくいというメリットもあります。
  • スプーン:カラフトマス釣り用にベストなのは、サーモンスプーンです。7~20gを使うのが一般的。逆に波風が強かったり、暗い時間帯には状況に応じて30g位まで上げていきます。
  • ミノー:小魚の形をした小型のルアー。魚の口の部分にリップと呼ばれるパーツが付いているのが特徴で、本物の小魚のようにピコピコと動かしたい時に役立ちます。カラフトマス釣りで一般的に使われるのは7~20cmのミノーですが、ロストした時の痛手を考慮に入れて、ミノーはここ一番で使うのが良いでしょう。
  • ウキ:ウキフカセ釣用、棒ウキ、玉ウキなどを使用します。浮力のあるものが必要とされますが、ルアーのサイズやシチュエーションで、幾つか用意した方が良いので、経験者や釣具店の店員さんに相談してみましょう。
  • 針:フカセ針の17~18号、チヌ針の10~12号位。でも、ぴったりサイズが良いという方もいれば、あわよくば、ほぼ同じ時期に遡上するサケも一挙両得で仕留めたい方もおられるのでこれはあくまで目安。大事なのは好みや条件に合わせて選ぶことです。
  • タコベイト・イカナゴベイト・フライ:ウキルアー仕掛けを楽しみたい方は必要に応じて用意しましょう。

他にもこれは用意したい!

  • ライフジャケット:例え海岸や河口の低い場所であっても、水に事故はつきものなので、ライフジャケット着用は絶対忘れずに!
  • 偏光メガネ:魚影を探す上で欠かせないアイテムの一つです。
  • タモ:岸壁や磯など水面から高い場所でカラフトマスを釣り上げる際には絶対欠かせません!北海道の釣具屋ではサケマス用の柄の長いタモが安く売られています。サイズは柄の長さが5~7m、直径60~80cm位。軽量なアルミ製と丈夫なステンレス製があります。どちらを選ぶかは好みですが、万が一に備え2本は用意しましょう。
  • バケツとブラシ:サケを仕留めたあと、周辺を血で汚したままにするのはマナーに反しますので、掃除用のバケツとブラシを持参しましょう。

カラフトマス釣りの注意点

カラフトマスは、いつどこで釣っても良いというものではありません。そこには漁業者の権利や生態系を守るための法律が関わりますので、ルールを守るのはとても大切なこと。注意を無視したり、故意にでないにしろ怠ったりすると、重い罰則がもうけられていますので、ルールを守って釣りを楽しみましょう。

サケ有効利用調査を知る

基本的に、カラフトマスは、河川内で釣ることができません。でも事前に届け出を出すことで「一定の期間、指定した河川のルールを守るのであれば、調査名目のカラフトマス釣りができる」というのが、この「サケ有効利用調査」というものです。そのルールは各自治体により異なり、期間だけでなく、人数や、釣れる本数まで定めているものまで様々です。また、サケ有効利用調査とは別に、河口周辺や漁港内などに禁止や制限を設けているところもありますので、カラフトマスを釣りに行く前にはまず、行く予定の市町村の自治体に電話をするなどして、やってはいけないことと、やらなければいけないことを確認することが大切です。

助け合い・譲り合う

カラフトマスの魚影がある場所には釣り人も集まるということを覚えておきましょう。皆が気持ちよく釣りを楽しめるよう、マナーを守って助け合いましょう。近くの人とフレンドリーになれるなら、タモで引き上げる時などお互いに協力し合って、スムーズに釣りを楽しめるなどのメリットもあります。ちなみにタモの使い方は「タモを持っている側がすくって引き揚げる」ではなく「釣り人がタモの中に誘導する」ですよ。引き揚げに失敗してもそれは自己責任ということでお願いいたします。

カラフトマスが釣れる時期と場所

北海道でカラフトマスの遡上が始まるのは、7月中頃からと言われています。シーズン全体では11初めくらいまで。最盛期は8月~9月で、産卵のピークは9月~10月頃になります。また、8月中旬からサケが遡上し始めますので、タイミングが合えば、カラフトマスとサケの両方をゲットするチャンスに恵まれます。

お気に入りの釣り場をみつけよう!

これは北海道地図です。画像の右上がオホーツク海で、知床半島から稚内に至るオホーツク海に面した全域及び、知床半島と国後島の間に広がる根室海峡全域の河川や漁港付近にカラフトマスの釣りスポットがたくさんあります。特に枝幸や紋別、知床周辺が有名です。また太平洋に面した釧路周辺や、画面左上を占める日本海では箸別川河口や増毛海岸周辺が人気のスポットです。釣れる場所があり過ぎて困るくらいですので、アクセスのしやすさを含め、ご自分のお気に入りの場所を見つけてみてはいかがでしょうか。

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