館長となった1986年、全員の遺影と資料を集めるために仕事を辞め、活動に専念します。1995年、この地より飛び立った1,032名全員の遺影の収集を達成。
その傍らで講演会を開き、かつての仲間の実際の声、戦争により引き裂かれた心を語り継ぐ活動も行いました。生涯活動を続けられ、2015年(90歳)で人生に幕を閉じました。
藤田信雄の関連書籍・作品
彼の生きざま、日米親和のために尽力された行いは、後世に繋ぐべきモノの一つだと言えましょう。彼に関する書籍、また特集としてテレビで放送された事についてご紹介します。
「アメリカ本土を爆撃した男」
単身でアメリカへ攻撃を仕掛けた藤田飛曹長。彼が遺した27冊に及ぶ手紙、遺族の声より解読された彼の85年という人生を描いた、ノンフィクションの作品です。
藤田信雄はアンビリバボーで特集された
2018年8月9日、有名番組『アンビリバボー』で彼の特集が組まれました。彼の人生、心情にもピントを当てた素晴らしい内容でした。
1995年には存命中の藤田信雄がテレビ番組に登場したことも
1995年には『たけし・さんま世紀末特別番組』で、世界の5,000人の偉人に選ばれており、存命中だったためVTRに登場するシーンも見られました。ちょうど、4度目のアメリカ訪問を行い、日本刀を図書館へ移動、セスナに搭乗した年でもありました。
藤田信雄のエピソードは映画化の話もあった
とある米誌記者は、彼を主人公とする物語を執筆し、映画製作者エルモ・ウィリアム氏の下へ持ち込みました。『オレゴンの日本刀』と呼ばれる映画が実現されるかと思われましたが、製作には至らなかったようです。
戦争を題材にした創作小説『永遠の0』
第二次世界大戦を題材とした作品と言えば、小説・映画で『永遠の0』が話題となりました。大学生の主人公が姉と一緒に、特攻で亡くなった自身の祖父について調べる物語です。
命を惜しむ男・宮部久蔵
国の為に命を懸けることを喜べと教え込まれる兵士たちの中に、一人だけ「死にたくない」という男が居ました。彼こそが主人公の祖父、宮部久蔵でした。
宮部を知る生き残った兵士たちにインタビューを申し込むのですが、凄腕の飛行士でありながら、“死なないため”に戦った宮部に対して発せられるのは、蔑みの言葉ばかり…。
命の観念が軽薄になっていた時代で、命に重きを置くという信念を貫いた人。愛する家族の下へ生きて帰ることを、心から願った人。
彼の孫である主人公は、宮部のエピソードを聞いてどのように変化していくのか…。涙なしには見られない作品となっています。
藤田信雄はアメリカ本土を唯一攻撃し平和活動に生涯を捧げた男!
戦争を知らない子どもが増えていく事、その時代はもうすでに始まっています。戦争という悪しき歴史は、決して繰り返されてはならないのです。
その歴史に携わり、その上でアメリカとの友好関係、平和を望んだ藤田信雄氏の築いたモノを、私たちはきちんと受け取り、後世へ紡いでいく事が求められます。手を取り合う為に必要な物は、小さくとも思いやりを持った行動であると、人生をかけて説いた人でした。
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