蚕の成虫とは?モフモフなカイコガがかわいい!
小学校の頃クラスに、いや学年に一人や二人は蚕を飼っている友達がいませんでしたか?空き箱にもぞもぞ動く白い芋虫を見せられてゾゾッとした方も少なくはないと、いや少ないでしょう。しかしその蚕の成虫の姿を知る人こそ、さらに少ないと思います。蚕は成虫になるとカイコガと言う飛べない蛾になるのですが、それがモフモフでとても可愛いんです。
蚕が成虫になるとどうなる?カイコガの生態とは?
蚕は家蚕(かさん)と言う繭から絹糸(シルク)を採るためだけに人間に家畜化された唯一の昆虫です。なので野生には生息せず人間がいないと生きてはいけない、儚くも萌え要素がたっぷりの昆虫です。そのモフモフした姿が可愛いと最近Twitterを始めとするSNSで大人気です。その蚕の生態をご紹介しますが、あくまでも「虫」なので閲覧注意でご覧ください。
蚕が成虫になると「カイコガ」になる
幼虫期の蚕が糸を吐き繭を作ってその中で蛹になります。そして蛹の中で成虫となり羽化すると繭を破ってカイコガとしてこの世に現れます。蚕は幼虫の時はその姿が苦手な方もカイコガになるとそれはもう、あまりのモフモフとした可愛らしさに思わず微笑んでしまうくらい萌える人が続出しています。
蚕の成虫の「カイコガ」は真っ白でモフモフの可愛らしい蛾!
2cmくらいのずんぐりむっくりの胴体と6本の足に真っ白いモフモフの毛が生えて、まるでぬいぐるみのようなその愛らしい姿に「はじめて虫を可愛いと思った」「擬人化して欲しい虫No.1」「ペットとして人気が出る」と言う声がネットでたくさん上がっています。しかし成虫のモフモフのカイコガは、長生きができない理由があるのです。
蚕の成虫の「カイコガ」は生きる力がない?!
成虫のカイコガには食べたり水を飲んだりするための口がありません。さらに蛾のくせに羽根があっても身体が重くて飛べないのです。野生に還る力を全く失った家畜化動物なので、エサが失くなっても与えられるまでじーっと黙って逃げ出さず待っているなど、人間の世話にならなければ生きていく力すら無い儚げな存在です。
蚕の成虫の画像や動画を見てみよう!
逃げない・飛べない・口がない上に繭から絹糸を採るためにだけ生かされている、そんな守ってあげたくなるような蚕のモフモフな成虫になった姿を是非動画や画像でご覧ください。きっと「虫は苦手」と言う方もカイコガに対する見方が変わって来ることでしょう。
蚕の成虫の画像①
全身にまとったふわっふわでモフモフの真っ白い体毛に、大きな触覚と真っ黒い目がとてもキュートで可愛い画像ですね。桑の葉にしっかりと捕まっている様子がTwitterのコメント通り「尊い」です。
蚕の成虫の画像②
まるでゴジラと戦うためにインファント島から飛来した飛べない「モスラ」のような出で立ちの神秘的かつモフモフなカイコガの成虫は、ポケモンに出てくるキャラクター「イーブイ」にも似た可愛いらしさですね。その「モスラ」のモデルにもなったと言う世界最大の蛾「ヨナグニサン」に関する記事はこちらです。
蚕の成虫の動画③
これはもう、たまらない可愛いらしさ爆発のTwitter動画ですね。普通の蝶や蛾の細くて頼りない足と違い、モフモフの太めの前足でお手なんてされたら時の経つのも忘れていつまでも遊んでしまいそうですね。
蚕の成虫の動画④
動画の中でも投稿者の方が言われている通りまるでハムスターのようなモフモフのカイコガです。飛べないのに羽根を全力で振りまくっているところも萌えポイントのひとつです。動画の前半に登場するのは男の子のカイコガですが、後半に貴重なメスのカイコガの産卵シーンが収録されています。
蚕の成虫の動画⑤
こちらも力いっぱい羽根をはためかせながら、成虫と言えば大人なのに飛べないのでヨチヨチと歩く様子が収められた動画です。YouTubeのコメント欄にもありますが「俺、飛べそうな気がしたんだが」と言っているようなモフモフの表情が可愛いですね。可愛いとは逆に閲覧注意と言われても見たくなっちゃう虫の記事はこちらです。
蚕の成虫は生きる力のない儚い存在|幼虫も弱かった?!
先程の動画や画像でご覧の通りの可愛いアピールに余念のないカイコガですが、前章で触れたように飛べない・口がないから食べれないなど生きる事に関しては消極的な儚い存在です。さらに幼虫の時の蚕も人間が手をかけてあげないと生きては行かれないほど弱く脆弱なライフスタイルを貫いています。どれだけ生きる事にネガティブなのかを説明します。
蚕の成虫の儚さ①口がなく食べ物を食べない
蚕は成虫になってしまうと蝶や蛾にある口吻と呼ばれるストロー状の器官が退化して失くなるため口と呼べるものが無く、水を飲む事もエサを食べる事もできませんがお腹が減る事はないのでしょうか。
蚕の成虫の口はなぜ無いのか?
蚕は幼虫の状態で一生分のエサを食べます。とにかく幼虫期は繭を作る時まで、食べるためだけに生きているようなものです。そのため成虫になってからは飲まず食わずで子孫を残すためだけに集中するため口を必要としません。成虫になった蚕は交尾のために残りの一生を精いっぱい生きるのです。
蚕の成虫の儚さ②飛ぶことができない
蚕は生まれてから繭を作るまでの幼虫期に食べて食べて食べまくるので、繭から羽化して成虫となり出てきた時にはずんぐりむっくりのメタボ体型の成虫に変身しています。羽根を羽ばたかせる事はできても身体が重く、飛べるだけの筋力が退化しており成虫のカイコガは飛べないのです。
蚕の成虫の儚さ③交尾後はすぐに死んでしまう
やっと成虫になった蚕は残りの一生を子孫を残すと言う一世一代の大仕事に費やします。オスのカイコガは交尾の後2~3日で儚い一生を終え、メスは産卵後どんなに長くてもおよそ一週間ほどで成虫としての一生を終え死んでしまいます。
蚕は家畜化された虫①エサが無くなっても逃げない
完全なまでに家畜化された蚕は人間が餌となる人工飼料や桑の葉を与えなければ、蚕は食べるものが無くなっても逃げ出さずにじっとその場で待っています。成虫になっても食べることは口がありませんし、飛べないので逃げません。ここまで来ると昆虫としてと言うよりは生物としてどうなのよと突っ込みを入れたくなるヘタレぶりです。