ネグレストとは?
意味を知っている人からすればあまり聞きたい単語ではないネグレクト。関連する事を調べていると、ネグレストという似たような単語が頻繁に出てきます。これは一体何でしょう。
ネグレストの意味は「ネグレクトする人」
誤字にも見えますが、似ている為に意味もほとんど同様と言ってよく、ネグレクトを実際に行う親の事をネグレストと呼称しています。ネグレストを日本語に直せば、育児放棄をする親を意味します。
学校の家庭科の授業でも出てくる単語ですが、平和な家庭でない以上はネグレストなどあまり聞かない単語の筈です。今回はそのネグレストに関して意味から始まりどんな親を指すか、特徴等掘り下げていきます。
ネグレストが取る行動とは?
ネグレクトを行う親をネグレストと呼称することが分かりましたね。基本的にネグレクトは自らの子供に対しての育児関連の事柄全般をしないのに留まらず、要介護者に対しての必要事項を行わない場合も該当します。
ネグレストの行動の例①食事を与えない
まず、どちらに対しても食事を作り与えない特徴があります。誰でも幼少の頃は食事を自分で作ることなどできませんが、ネグレストだとこの絶対必要な食事も与えずに放置する事があります。
ネグレストの行動の例②病気・ケガを放置する
誰の目から見ても明らかに高熱だと分かっていたり、出血等の明確な怪我をしていてもネグレストは病院へ連れていく事はせず放置したままです。
厚生労働省に依れば、医療行為が必要な状況で、しないと子供の生命に影響が生じる場合等に該当すれば、医療ネグレクトに該当すると規定されています。
ネグレストの行動の例③不潔な状態で放置する
不潔な状態とはつまり、ごみを片付けずに散らかった状態のままにしておく事、長期に渡って放置してある事等を指します。加えて洗濯を行わないとか、室内の片づけを滅多に行わない等も該当します。
ネグレストの行動の例④暑い車など危険な場所に放置する
昨今の国内の夏は凄く暑くなり、エアコン無しでは生活自体厳しいと感じますね。エンジンを切った車の中等は凄く危険な場所ですが、そこに子供を放置する事もネグレストの行動に入ります。
ネグレストの行動の例⑤会話の放棄
最後に、会話を放棄する事です。スマホを夢中で触っているばかりで子供との会話自体が無い、ほったらかしの状態にしている事もネグレストに該当する様になりました。
ネグレストはどんな人がなりやすいの?特徴は?
以上、ネグレストの行動の例に関してを見ましたが、実はなる確率が高い人にはある共通の特徴があり、以下の様に孤独な状況下で生きてきた時間が長い人は確率が高いとされます。
ネグレストになりやすい人①ひとり親家庭
最初の特徴は、片一方の親が居ない家庭の場合です。片一方の親が居ない状況では十分な愛情を受けることは例えその親がしたいと思っても難しく、どんどんネグレスト気味になっていくのです。
ネグレストになりやすい人②経済的に困難な家庭
続いて、経済的に困難な家庭である事も特徴に挙がります。前述のシングルマザー等の該当する過程ではどうしても経済的に困窮した状態になるのを避けられません。生活に余裕が出来ず、ネグレストになります。
ネグレストになりやすい人③孤立している人
また、周囲から孤立している人もネグレストの特徴と言えます。近所の付き合い等も全くなく、いつも一人で過ごしているような人は家庭内ではネグレストに該当する行動を取りがちなのです。
ネグレストになりやすい人④夫婦仲が悪い家庭
もし親が一人だけでないとしても、夫婦の中が険悪な状態でもネグレストは発生しがちです。親同士のトラブルによって生まれるストレスが育児の放棄という形でネグレストになる様です。
ネグレストになりやすい人⑤育児疲れ
最後に、育児自体に疲れてしまったケースも特徴に該当します。これは親が一人だけの家庭で起こる可能性は比較して勿論高いですが、両親が居る家庭でも育児疲れ自体はあり得ます。
当然ですが、幼少期の子供は親の言う通りに行動する事は難しいです。だからこそ過程で教育を行うわけですが、中々難しいのも事実。それに耐えられずに疲れてしまえば、ネグレストへと移行するのです。
ネグレストはどんな気持ちでいるの?
特徴に関して5つほど見ましたが、どんな家庭にも起こりうる事もあれば特定の家庭内で起きるケースがありました。では、ネグレクトを行うネグレスト当人はどんな気持ちで過ごしているんでしょう。
ネグレストは自分は対象を愛せないと悩んでいる
まず、自らの子供を愛する事は不可能だと悩んでいるそうです。明確な暴力を振るう事こそ無いものの、いつか子供に対して暴力をふるってしまうのではないかと悩みを持っている様です。
加えて自らも親から虐待を受けた経験のある人は、子供が出来た時にまた虐待をしやすい統計もあります。この連鎖に対しネグレストは自覚があり、連鎖するのを恐れているのです。
ネグレストは強迫神経症や依存症などを患っている
続いて、強迫神経症等を患っている事もあります。これらの症状を抱えていると、育児自体が困難な事柄だと感じるケースが多い様です。更にアルコール等への依存症も持ちがちとされています。
ネグレストは親になる覚悟などが欠けている
前述の育児に対しての困難さに関連して、子供を持って育てる親としての覚悟が欠如している事もあります。本来育児は大変なものだと最初から覚悟するものであり、それ無しで育児をすれば壁にぶつかるのです。
ネグレストに育てられた子供はどうなるの?
ネグレストの特徴や子育て中の心境等、当人に関する事柄を見てきました。では、そんなネグレストに不足も過ぎる育児をされて育った子供はどの様な悪影響を受けてしまうのでしょう。
ネグレストからの悪影響①身体的影響
まず身体的な影響に関してですが、食事等が十分でない、又はカップ麺等の偏った食事ばかりであった為に、本来多様な栄養を摂取するべき子供には成長不全を引き起こします。
具体的には栄養不足による栄養障害や、愛情を受けなかった為に子供の段階で多く分泌されるべき成長ホルモンの抑制などです。この他、怪我の放置等に寄り更に悪化する等も考えられます。
ネグレストからの悪影響②知的発育への影響
続いて知的教育に関してですが、実は義務教育であり受ける義務のある学校自体に通えていない場合も存在します。そうなれば、習うべき事柄が頭に入っておらず意思疎通等自体にも遅れが出ます。
ネグレストからの悪影響③心理的影響
最後に心理に関する悪影響ですが、親との間に本来持って然るべき愛情等が構築されていない場合、感情のコントロール等に支障が出る事も十分にあり得るのです。
ネグレストの相談先は?悩んだ時は相談しよう!
該当する親と、それを受ける子供への悪影響に関してを見ました。では、自らがネグレストだと自覚があって悩んでいる、若しくは近しい人から指摘があった時、どこかに相談しての解決は出来るのでしょうか。
ネグレストを見かけたら児童相談所・市役所へ相談
まず周囲から見て児童虐待、ネグレクトを行っていると判断できた場合には、住んでいる街の最寄りの児童相談所、または町役場や市役所と言った施設への相談をしに行く事を推奨します。
また電話でも相談は可能であり、189で電話を掛ければ全国共通の児童相談ダイヤルへと繋がります。もし革新が無いとしても、疑わしい所があるなら早めの相談を推奨します。
自分のネグレストを相談したいときには相談窓口へ
続いて自らがネグレストなのではと悩みを持っている場合は、相談窓口を頼りましょう。前述の児童相談所や市役所等でも虐待に関する相談は出来ますから、悩ましい時は躊躇う事無く頼るべきです。