尾の身、鹿の子と言われる霜降りや刺しが入った高級部位から、赤肉、赤身と言われる背中や胸の肉までいろいろあります。竜田揚げやカツなどの加工には赤肉が使用されます。また、鯨ベーコンはすでに加工されているので手軽に楽しむことができます。
「イワシクジラ」の絶品料理 ①生の食べ方
美味しい食べ方① お刺身
一番絶品とされているのがお刺身です。イワシクジラはブロックで売っていますが、冷凍保存が3ヶ月可能なので、必要分解凍して、残りは冷凍してください。解凍は、常温で15分以上または冷蔵庫で半日ほどかけて行います。半解凍状態が切りやすく、食べるときにひんやりする風味が美味しい食べ方です。
美味しい食べ方② ユッケ
一般的には生肉を使用して作るユッケです。醤油・ゴマ油・ネギ・ニンニク・酒・胡椒などで作ったタレとあえて最後に生卵をのせるだけの簡単料理ですが、生肉を鯨肉に変えるとまた違った味わいになります。これを白いご飯の上にのせて食べたらくせになること間違いなしです。
美味しい食べ方③ お寿司
お刺身としてとても美味しいと言われる鯨肉を載せたお寿司は絶品でない訳がありません。赤身であれば馬肉のお寿司に、尾の身であればマグロの大トロのお寿司にもなります。旬は冬なので、ぜひ一度味わってみたい一品です。
美味しい食べ方④ カルパッチョ
生でも少しおしゃれに食べたい方におすすめしたいのが、カルパッチョです。こちらは赤身も人気ですが、心臓(ハツ)を使用して作っているお店も多いようです。ハツは生レバーに近い味なので、レバ刺しが好きな方はぜひ食べてみてください。
「イワシクジラ」の絶品料理 ②火を通した食べ方
美味しい食べ方⑤ 炙り鯨ベーコン
鯨ベーコンをそのまま食べるのは有名な食べ方ですが、これを少し炙るだけで生のまま食べるのとは全く違うモチモチとした新食感を楽しめ、マスタードやわさび、胡椒などの薬味を変えてみるだけでさまざまな味わいを楽しめます。
美味しい食べ方⑥ ステーキ
イワシクジラの赤肉を使ってステーキにします。約1cmほどの厚みに切り、油とバターでさっと焼いて塩胡椒を振るだけです。焼き加減はお好みですが、超レアで焼くのが一番おすすめです。にんにくを炒めてから鯨肉を焼くとガーリックステーキにも出来ますので、いろいろな楽しみ方ができそうですね。
美味しい食べ方⑦ カツ
イワシクジラの赤肉を5mm程度の一口サイズに切り、軽く叩いてのばします。それをみりん、醤油、おろし生姜を合わせたタレに30~60分ほどつけこみます。その後、表面の水気をよく切り、衣をつけて180℃の油で揚げたら完成です。下味が付いているのでそのままでも美味しく食べられます。
美味しい食べ方⑧ 竜田揚げ
イワシクジラの赤肉を一口サイズに切り、お酒、醤油、おろし生姜を合わせたタレにつけて15~20分ほど冷蔵庫でつけこみます。タレにつけた赤肉に片栗粉をまぶし、180℃の油で揚げたら完成です。そのままでも美味しいですが、ソースやケチャップなどをつけて食べてみるのも良いですね。
「イワシクジラ」の絶品料理 ③赤肉以外のおすすめ料理
美味しい食べ方⑨ さえずり(舌)のお刺身
イワシクジラのさえずり(舌)は、脂の乗りがよく、濃厚です。鼻に香り高くミルクのような風味が抜けていき、一度食べたら虜になるとも言われています。食感は独特のぷるぷるとしています。お刺身にしてポン酢で食べるのが主流ですが、ダシもよく取れるので、はりはり鍋等にも使われています。
美味しい食べ方⑩ おばいけ
「おばいけ」や「おばけ」、「さらし鯨」などさまざまな呼び方がありますが、クジラの尾羽や皮を薄く切り、熱湯をかけて水でさらしたものです。酢味噌をつけて食べるのが主流です。見た目も白く、臭みもないので食べやすく人気です。弾力のある歯ごたえが癖になる一品です。
美味しい食べ方⑪ すえひろ(ゆでクジラ)
鯨ベーコンと同じ畝須の上質な部分をゆでてスライスしたものです。酢醤油やゆず胡椒、ポン酢などで食べます。すえひろがりの形をしていることから「すえひろ」と呼ばれ、長崎では縁起物としてお正月などに食卓に並びます。
まとめ
昔は給食や食卓にお馴染みだったクジラ料理ですが、今ではクジラ料理を食べることの方が珍しくなりました。絶滅危惧種として指定されているイワシクジラは希少価値も高くなっていますが、他のクジラと比べて比較的安定した供給があります。クジラ料理が大好きな方も、今まで食べたことがない方も是非いろいろ試して食べてみてください。