そもそも燻製器とは?
食材を煙で燻して香りを移す機械
燻製は調理方法の一つです。燻製することで、保存期間が長くなったり、食材に香りがうつり、より一層美味しくなったりします。食材とチップの組合せは様々、食材によって燻製時間も違いがあるので、いろいろ試してお気に入りの組合せを見つけてください。
自宅での燻製器を使用する際の注意点
燻製をするとき、一番気をつけたいのは「煙」です。家中に煙が充満してずっと燻製の匂いが取れなくなったり、火事と間違われてしまって大変なことになります。ですので、家庭用燻製器を選ぶときは、密閉性の良い物を選びましょう。
燻製器の選び方
①フタと鍋の密閉性
注意点でもお伝えしましたが、フタと鍋とがぴったり合うものを選びましょう。燻製器も素材が様々ありますが、密閉性が一番大切なポイントです。煙の問題だけでなく、密閉性が良ければ食材に香りがうつりやすくなるので、美味しい燻製が出来上がります。
②素材で選ぶ
燻製器は2種類あります。陶器タイプと、金属タイプに分けられます。陶器タイプは価格が安いので、燻製初心者の方におすすめです。ただ陶器タイプは割れやすいので、取扱いには注意が必要です。金属タイプは丈夫なので長持ちし、お手入れが簡単なのが魅力です。
③網を確認する
「網」も重要なポイントです。たくさんの食材で一度に燻製を作りたい場合は、大きな網、または、2枚・3枚と複数の網を設置できるタイプがの燻製器がおすすめです。そして網目は細かいものを選びましょう。網目が小さいと、小さなナッツやチーズなどの食材を置くときに便利です。網の大きさや枚数、網目を確認してください。
④鍋の深さ
最初は、いろんなものを燻製にしてみたいところです。例えばブロック肉などを燻製したいと思った時に、浅い鍋だと蓋が閉まらない。なんてことにもなりかねません。また、深さがあると煙がムラなく充満してくれるので、より香りの美味しい燻製が出来上がります。また、熱源に近すぎると焦げてしまうこともあるので、深さも大切なポイントになります。
燻製のコツ
前処理を行いましょう
タマゴやベーコンなどは下ごしらえの必要ありませんが、魚など水分の多い食材を使って燻製を作る時は、下ごしらえが必要です。
燻製の前処理の種類
①下ごしらえ
腐敗防止のために、魚は内臓を取り除いて下さい。肉類は血管と筋を取り除いてください。
②塩漬け
味付けもですが、殺菌作用もあるので、生ものを燻製にするときは塩漬けしましょう。方法として塩をふる方法と、ミュール液に漬け込む方法があります。液に漬け込むと均一に味付けすることができます。
③塩抜き
塩漬けした魚などは、洗い流してその後、水分は必ず拭き取るようにしましょう。
④乾燥
乾燥させることで、腐敗を防ぎ、燻製の香りが移りやすくなります。方法は、直射日光を避け自然の風で乾燥させたり、冷蔵庫で乾燥させるといいです。最近は干物を作るための干し網があるので、利用すると便利です。
燻製のポイント
温度管理
スモークチップが発煙する温度を保つことが必要です。スモークチップはチップに火を付けるのではなく、燻製器内部の温度を高温にすると発煙し、内部温度が下がると、スモークチップは発煙しません。燻製での温度管理は大切なので、初めて燻製器を購入する方は温度計が付いた燻製器を選びましょう。
食材や香りによって燻製方法が違う
熱燻
熱燻は、初心者におすすめです。80度以上の高温で短時間で燻製する方法です。たまごやソーセージ、チーズに香りをつけたいときや、肉や魚を汁気豊かに仕上げたいときに向いています。生で食べられない肉や魚を熱燻にする場合は必ず火を通しましょう。熱燻は、風味をつける方法であって、保存食を作る方法ではないことに注意してください。
温燻
30~80度の温度で2時間~1日かけて燻製する方法です。時間をかけて燻製するので、燻製器内部の温度に注意する必要がありますが、比較的失敗の少ない方法なので、温勳も初心者におすすめです。ベーコンなどの肉類から魚介類までほとんどの食材に合い、しっとりとした燻製ができ、熱燻に比べて保存が効きます。
冷燻
10~30度未満の温度で長時間かけて燻製する方法です。食材によっては1ヶ月程度かかることもあり、燻製中カビや腐敗のリスクが高いので上級者向けの燻製方法になります。また、外気の温度も関わってくるので、夏場にはできない燻製方法になります。「スモークサーモン」や「生ハム」は冷勳で作られています。
燻製材について
スモークウッド
スモークウッドは燻製材の木材を固めたものです。一度着火させるとスモークウッド自体が燃えて煙りを出すので大変便利です。1度火をつけると熱源の必要がありません。特に冷燻にはかかせません。
スモークウッドのメリット
熱源が不要であること。大まかな燻製時間が決まっていることです。メーカーによって異なりますが、購入の際、燃焼時間を確認しておくと、時間管理の必要がありません。
スモークチップ
スモークチップは燻製材を細かく粉砕してチップ状にしたものです。様々な種類があり、いろんなチップをブレンドしたり自分の好きな香り付けができますが、そのまま火はつかないので、熱源が必要になりますが、余りに熱源が強すぎるとチップ自体が燃えてしまうので注意が必要です。また、チップの中に炭などを入れて使うこともできます。
スモークチップのメリット
スモークチップは使用する量を自分で調整できるので、好みの香りつけができます。慣れてくるといろんな種類のチップを混ぜて使うこともできますし、「ザラメ」や「果物の皮」を混ぜて使用することもできます。チップは短時間の燻製に適していて、スモークウッドに比べると価格が安いのが魅力です。
スモークチップの種類
たくさんの種類があるスモークチップ。違いは香りと色づきにあります。今回は一般的に手に入りやすいもので、どんな食材に合うかを簡単にご紹介します。
サクラ | 良く使われているチップ。香りが強いのが特徴で豚肉や羊肉などクセのある食材によく合いますが、香りが強すぎるので鶏肉や魚には不向きです。 |
りんご | 甘い香りと鮮やかな色づきが特徴です。鳥肉や白身魚などクセのない食材によく合います。初心者には使いやすいチップです。 |
クルミ | スッキリとしたクセのない香りが特徴で、色のつき方もやわらかい感じなので、どんな食材にも合います。特にチーズや白身魚によく合います。 |
なら | 色つきが良く、やさしい香りが特徴です。魚介類に合い、ホタテなどキレイに色を付けたい食材に適しています。 |
ヒッコリー | 個性のある香りが特徴ですが、一番使いやすいチップで、肉類全般、ハムやベーコン、サーモンなどに合います。 |
ウィスキーオーク | ウィスキーの樽を使ったチップで、とても豊かな香りが楽しめます。後味に少し甘みが残り、クセの無い鳥肉や白身魚などの食材に合います。 |
①おすすめ家庭用燻製器
サーモス保温燻製器イージースモーカー ブラックRPD-13 BK
人気の土鍋タイプの燻製器です。密閉性が良いので安心して室内で使用できます。付属品に保温釜があるので便利。魔法瓶のように真空断熱されたの保温容器と、超耐熱セラミックス鍋の組み合わせによる燻製方法です。今までにに比べ、加熱時間が短くできるのも嬉しい点。レシピ本付きです。
②おすすめ家庭用燻製器
長谷園 いぶしぎん燻製 土鍋
こちらも土鍋タイプです。「いぶしぎん」ってネーミング一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。こちらは大・小・ミニと3サイズあり、調理時間はミニで10分、小で約30分、大は約35分。フタと鍋との間に水を張って使用するので、煙の漏れを防ぎます。いぶしぎんは伊賀で作られており、火をつけてから約10分で消し、後はそのまま20分放置するだけ。伊賀土ならではの蓄熱力と遠赤外線効果で、しっかり食材に熱を通してくれます。
③おすすめ家庭用燻製器
アデリア土鍋 万古焼 燻製ができる鍋 深さ5cm F49482
フタは耐熱ガラスですが、鍋部分は土鍋タイプです。職人の手作りで、サクラのチップが付属されているので、届いてすぐ燻製料理が楽しめます。また、フタがガラスなので調理されていく過程を見るのも楽しいですし、フタがドーム型なので、煙がムラなく広がるので美味しい燻製が出来上がります。燻製調理だけでなく、スチーム調理や鍋部分は普通に土鍋として使用することもできるので、1台もっていると用途が広がります。
④おすすめ家庭用燻製器
【竜清窯】くんせい鍋(燻製)
こちらもサクラのチップが付属されています。また、 フタがドーム型なので、タジン鍋、蒸し鍋としてもご使うことができ、オーブンや電子レンジでの使用も可能です。レシピ本もついているので届いたらいろんな燻製料理を楽しむことができます。※燻製は必ず直火で行ってください。
あまりに簡単に作れてビックリです。燻製って、煙がでて家でできないとか大変だとか聞いていましたが、これは全然簡単。換気扇の下でやれば部屋も臭くならない。今までの燻製機は戸外でするものでしたが、このおかげで室内で簡単に燻製を作れるようになりました。引用:Amazon
⑤おすすめ家庭用燻製器
ソト(SOTO) いぶし処 スモークポット ST-126
土鍋(美濃焼)タイプです。色もレッド・イエロー・ブラウンと3色。温度計も付属されているので初心者の方も温度管理が簡単にできます。食材によっては3分加熱してあとは余熱で燻製できるものもあるので、初めて燻製器のご購入を考えている方は、候補のひとつに入れてください。初心者には嬉しい詳しいレシピ集が付属されているのも嬉しいポイントです。