おひょうは肝臓から肝油がとれ、ビタミンA、ビタミンDが豊富です。
おひょうの栄養分
おひょうには先ほどあげたビタミン、そしてミネラルがバランスよく含まれているのでここではいくつかの栄養分と働きについて書いていきます。まずはタンパク質です。タンパク質には免疫力を高める効果があるといわれており、成長促進や筋肉の強化、体力の向上などの働きがあります。次はビタミン類です。ビタミン1には疲労回復に役立つ効果が、ビタミン2には皮膚や粘膜の機能の維持や成長などに役立つといわれています。そしてナイアシン、ビタミンB6には脳神経を正常に働かせる効果や皮膚や粘膜の健康維持のサポートをするという働きがあるといわれています。ビタミンEには動脈硬化や皮膚や血管の老化を防いでくれ、免疫力を高めてくれる働きがあるといわれています。葉酸、ビタミン12には貧血予防の効果、またレチノールという成分には美肌作りに貢献してくれるほか、風邪予防、視力低下を防ぎ、疲れ目を解消するという効果もあるといわれています。聞けば聞くほどおひょうは体によい食材ですね。
おひょうのさばき方
まずはおひょうのヌメリとウロコを両面、包丁で軽く取ります。取り終えたら頭を切り落とします。この時包丁はヒレの下から入れます。頭が切り落とせたら次は内臓を取り除きます。流水できれいに洗い、尾の部分に切れ目を入れ、ヒレの部分にも切れ目を軽く入れていきます。反対側のヒレの部分にも軽く入れていきます。次はおひょうの真ん中に切れ目を入れます。そしてヒレに入れた切れ目から骨にそり、少しずつおろしていきます。次は中骨側から少しずつおろします。裏側も尾とヒレの部分に切れ目を入れ、切れ目から骨にそって少しずつおろします。おろし終えたら腹骨の部分をそぎ落としていきます。尾のほうをおさえ、包丁を斜めに入れ、皮を引きます。そしてエンガワをはずします。残りも二つに分けて、腹骨を取り除き、先ほどと同じように尾のほうを押さえながら皮を引きます。
おひょうのおすすめの食べ方
フィッシュアンドチップス
おすすめの食べ方一つ目はフィッシュアンドチップスです。イギリスを代表する庶民料理で、白身魚のフライに揚げたポテトを添えたものです。この料理ではおひょう以外の白身魚が使われることもあります。
ムニエル
おすすめの食べ方二つ目はムニエルです。ムニエルとは魚の切り身を塩や胡椒で下味をつけてから小麦粉をまぶしてバターで両面を焼いたものです。おひょうは旨みに欠けるところがあるのでそこをバターなどがカバーしてくれ美味しくいただけます。
煮つけ
おすすめの食べ方三つめは煮つけです。煮つけはお酒、砂糖、みりんやしょうゆなどで魚を煮ていただく日本でとてもポピュラーかつ様々な魚を美味しくする料理です。おひょうの身が柔らかくこちらもおいしくいただける一品です。
おひょうに会いに行こう
切り身や刺身、エンガワなど加工済みのおひょうにはすぐ会えそうですが、生きているおひょうに会える場所はなかなかありません。そんなおひょうに会える場所が北海道の水族館にありました。一つ目は標津サーモン科学館、もう一つはノシャップ寒流水族館です。生き物なのでいつでも絶対に会えるというわけではありませんが、北海道に行った際にはおひょうに会いに足をのばしてみるというのもありかもしれません。
海外でのおひょう
アラスカでは夏におひょう釣りコンテストなるものが開催されているそうです。その名もハリバットダービーです。ハリバットとはおひょうの英名でオヒョウ属以外にもカラスガレイ属のグリーンランドハリバット、ヒラメ科ヒラメ属のカリフォルニアハリバットなどのオヒョウ属ではないものも含まれていて、カレイ目の大型の魚に幅広く付けられている呼称です。ハリバットダービーは大きさを競うもので、一位の人には高額の賞金が授与されます。賞金を得るためには事前に大会に登録しておく必要があります。釣り手の腕はもちろんのこと、よい漁場を知っている船長を見極める力も必要になってきます。もちろん運も大事です。この大会はとても人気があり、アメリカ中から挑戦者が参加しにやってきます。
ちなみにこの大会では釣りあげたおひょうが暴れ、死傷者が出ており、釣ったおひょうはショットガンでとどめを刺してから引き揚げます。
身近な魚のおひょう
名前も見た目もあまり知られていないかもしれないおひょうですがスーパーや回転寿司などで実は口にしていたり目にしていたりする、とても私たちにとって身近な生き物であることがわかりました。これからご飯を頂くときにはその生き物について少しだけ考え、感謝しながらいただくことも大切ではないでしょうか。