タコにはたくさんの種類が!生態や特徴を紹介
タコといえば、皆さんはどんな料理を思い浮かべるでしょうか。例えば関西では定番ともいえるたこ焼き、刺身や油を使わないから揚げにしたりなど、レシピは非常にたくさんあります。このように、タコという魚は私たちにとって非常に身近な存在になっているのですが、タコといっても1種類だけではもちろんありません。
マダコ、イイダコを始めとして、タコにはたくさんの種類が存在しているのです。それらはどんな生態、特徴を持っているのでしょうか。身近な魚であるだけ気になる方もいらっしゃるでしょう。ということで今回の記事では、タコの種類や各々の生態、特徴などについて詳しくご紹介しましょう。
多くの種類が存在しているタコ
前述のとおり、タコにはたくさんの種類が存在しています。海外ではそれほど親しまれているわけではありませんが、日本国内で見てみるとなんと弥生時代から食べられてきたとされているため、古くから口にされてきた生き物なのです。現在でも、寿司、タコ焼き、刺身に酢のものなど、様々な形になって食卓に並んでいます。
加えて、日本人は世界の食用のタコの約半分を食しているともされており、それだけ私たちにとってタコという魚が馴染み深い生き物であるということを表しています。そして国内では、主に4種類のタコが食べられています。まずはそれらのタコからご紹介していきましょう。
タコの種類を知ろう:マダコについて
「タコ」といったらマダコを指す
それではここからは、本題であるタコの種類ごとの特徴などをご紹介していきましょう。まず最初にご紹介するのは、マダコというタコです。マダコは別名アカアシダコやアフリカダコとも呼ばれており、体長が約60センチほど、一般的に「タコ」といったらこのマダコを指していることになります。
マダコの生態や生息地など
マダコは日本の本州中部南側や世界中の温暖な地域に生息しており、生息地域は非常に広いです。旬になるのは春から秋にかけての時期で、食性は肉食性。主食となるのは主に小魚や甲殻類などで、春から夏の初めにかけてが産卵の時期となっています。
沿岸の岩場や砂場などを住みかとしており、特に穴の中に潜んでいることが多いです。日本で食べられているタコのうち、実はマダコがその8割を占めているほどに流通しているとても身近なタコで、調理法は刺身、寿司や煮物といったものに加え、シーフードスパゲティなどの具にもなります。
タコの種類を知ろう:ミズダコについて
世界最大のタコ
続いては、ミズダコというタコについてです。別名シオダコ、オオダコ、ホッカイダコとも呼ばれていて、身が柔らかくて水っぽくなっているためにミズダコという名前が付けられました。マダコ科に属する軟体動物で、腕を伸ばせば約3メートルほどにもなる世界で最も大きいタコとして知られています。
ミズダコの生態や生息地域について
ミズダコは主に本州の北側や北海道、北太平洋辺りの広い地域に生息していて、生息域は水深が100から200メートルの比較的深い場所となっています。夜間に活発に活動する夜行性のタコで、主食として貝類を食べています。性別で生息地域が分かれ、雄は前述の深い場所、雌は浅瀬に生息しています。
秋から冬に交尾を行い、雌は浅瀬に戻って産卵を行うのです。近年ミズダコの漁獲量が段々減少していっており、最近はカナダ、アメリカといった北米からの輸入量が増えてきています。マダコに比べると味が劣りますが、ご紹介しました通りミズダコは身が柔らかいためしゃぶしゃぶなどにして食べられることがあります。
タコの種類を知ろう:イイダコ
刺身や酢の物がおいしいイイダコ
3匹目のタコは、イイダコです。コモチダコやイシダコ、カイダコとも呼ばれるタコで、名前の由来はイイダコを煮ると身の表面に飯粒が詰まっているような見た目になることからとなっています。タコの中では比較的小ぶりなのが特徴で、全長は約30センチ程度のものがほとんどです。
イイダコの生態など
マダコ科の頭足類という種類に属していて、生息地域は北海道の南側から中国といったあたりに生息しています。比較的浅めの水深が10メートルほどの砂場に潜んでおり、主に甲殻類を主食としています。旬になる秋から冬には雌が卵を抱える時期で、鉄や亜鉛などを豊富に含んでいます。茹でてから刺身や酢の物にすると美味です。
タコの種類を知ろう:ヒョウモンダコ
毒を持つ危険なタコ
4匹目にご紹介するヒョウモンダコというタコは、マダコ科のヒョウモンダコ属に属しています。特徴は毒を持っているということで、体長こそ小さいですが分泌する唾液にはテトロドトキシンと呼ばれる猛毒が含まれていて、このタコに噛まれると人間にとっては非常に危険、最悪の場合死に至ることもあります。
このため海水浴などをする際にはこのヒョウモンダコに噛まれないよう注意する必要があるのです。体長は10センチ程度とご紹介してきた中でも最も小さく、普通の時は岩場などに擬態していますが刺激があると体表面に青色の斑点が現れます。これが名前の由来となっていて、この斑点模様のタコがいたら最大限警戒が必要です。