アオリイカってどんな生き物?
アオリイカの生態を紹介
アオリイカの生息地は、日本沿岸では北海道以南の各地に分布しています。警戒心が強いので、日中は沖の深くにいることが多く、夜になると外敵が少なくなるため、浅場にやってきます。
アオリイカは基本的に生きている餌しか食べません。よって、以下で紹介する釣り方でも、餌を生きているように見せるか、生きている餌を使うことになります。
アオリイカが釣れる場所、時間帯
アオリイカのシーズンは、主に成体が産卵のために浅場にやってくる「春」と、夏頃に生まれた子イカが成長してきた「秋」になります。釣れる場所としては、足場の良い堤防で釣れることが多いため、初心者向きであると言われます。また、岩礁帯や砂浜のみならず、船からでも釣ることができます。
時間帯としては、朝マズメ(日の出前後1時間)、夕マズメ(日の入り前後1時間)が一番です。そうでなければ、日中より夜の方が活性が高いですが、視力に頼って行動しているため、月の出ている時間帯の方が適しています。
アオリイカの釣り方①エギング
エギングは、海老の形に似せたエギという疑似餌を使うやり方です。生き餌を使わないので、イソメやゴカイなどの虫が苦手な人でも楽しめます。また、自らのロッドの操り方次第で釣りの成果が変わってくるので、そのゲーム性の高さに魅了される人も多いです。
釣り方を動画でチェック
この動画では、エギング初心者向けに必要な道具から説明されており、釣り方の解説も丁寧で分かりやすいです。動画の内容を要約すると、エギングでの釣り方の手順は以下のようになります。
まず、ロッドを構えて振りかぶります(①)。投げたエギを海底まで沈めます(②)。余分な糸のたるみを取って、ロッドを素早く2回程度振り上げてイカを誘います(③)。再びエギを沈めて(④)、また③と同様の方法で誘います(⑤)。エギが手前まで来て引いてこれなくなったら、エギを回収してまた投げ直します(⑥)。
この釣り方の仕掛けを紹介
エギの号数は、狙うイカの大きさによって使い分けます。春の大物狙いでは3.5号、秋の子イカ狙いでは2.5号が目安です。色については、時間帯や水の透明度などにより使い分けます。薄暗い時間帯や水の透明度が低い場所では、ピンクやオレンジ系、明るい時間帯や水の透明度が高い場所では、ブルーやグリーン系を使うのがオススメです。
リーダーとエギを接続する留め具であるスナップは必須ではありませんが、エギを交換する際、わざわざ糸を切って結び変えなくてもよくなるので便利です。エギについて更に詳しく知りたい場合は、この記事が参考になります。
この釣り方に必要な道具
エギングには、ロッド、リール、ライン、リーダー、エギが必要になります。タックルの選び方としては、ロッドは長さ8~9フィート・硬さM(ミディアム)クラスのエギング専用ロッド、リールは2500番~3000番のスピニングリール、ラインは太さ0.6~0.8号のPEライン、リーダーは長さ1~1.5m・太さ2号前後のフロロカーボン製がオススメです。
アオリイカの釣り方②ウキ釣り
ウキ釣りは、ウキを使いアジに掛け針を忍ばせてイカを釣る方法です。エギングと異なり、生きた餌を使っていることから、エギングより成果が出やすく、初心者向けの釣り方と言えます。ウキの浮き沈みから、イカの動きを推測して釣ることに楽しさがあります。
釣り方を動画でチェック
文字での解説がメインの動画ですが、ウキ釣りのやり方について詳細で、初心者でも分かりやすい解説がなされています。動画の内容を要約すると、ウキ釣りでの釣り方の手順は以下のようになります。
まず、仕掛けにアジを付けて投げ、イカのいそうな場所に自由に泳がせます。イカが近くに現れるとアジが逃げ惑い、ウキが浮いたり沈んだりします(前アタリ)。その後、本アタリがあるとウキが斜めに沈んでいきます。
30秒~2分程度の時間帯を目安に待って、竿先からのイカの重みを確かめて、竿を寝かせて仕掛けの針を合わせます。
この釣り方の仕掛けを紹介
ウキ釣りの仕掛けは、主にウキ、エサとなる活きアジを掛ける掛け針、イカを釣るための掛け針で構成されます。仕掛けの絡まり防止のため、ウキの下にはカラマン棒を装着します。夜釣りの場合は、電気ウキや専用の電池も必要になってきます。
仕掛(イカ針)の種類は、主にハリス式と天秤式があります。一般的とされるのはハリス式ですが、天秤式は「合わせ」を入れる必要がない分初心者向けと言えるので、初めての場合は天秤式がオススメです。
この釣り方に必要な道具
ウキ釣りに必要なタックルは、ロッド、リール、ライン、ウキ止め、ウキ、シモリ玉、カラマン棒、オモリ、サルカン、仕掛(イカ針)です。ロッドは長さは5m前後・硬さは2号前後のもの、リールは2500~3000番のスピニングリール、ラインは3号前後のナイロンライン(100m以上)、ウキは3~5号の浮力の高いもの、イカ針は初心者には天秤式がオススメです。
アオリイカの釣り方②ヤエン釣り
ヤエン釣りとは、生きたアジを自由に泳がせ、イカに十分食べさせたところで、後からヤエンと呼ばれる掛け針を投入し、引っ掛けて釣る方法です。この釣り方も生き餌を使うためアタリが多く、大型のアオリイカが抱く確率もエギングより高いのでハマる人も多いです。
釣り方を動画でチェック
活きアジを付けた仕掛けをキャストした後は、イカがアジに抱き着くまでは竿が上に向かないように置き、ドラグを緩めた状態で待ちます。イカがアジに抱き着いたら安全な場所まで持っていこうとするので、ラインが出っ放しになりドラグ音が続きます。イカはアジを捕まえると2、3分程度かけてその頭を食べるので、焦らずその時間帯に至るまで待ちます。
そうすると、イカは執着して竿で引っ張っても離さなくなるので、ヤエン投入角度(45度)になるまで、イカをゆっくり引き寄せます。適した角度になったら、ヤエンを投入します。ヤエンがイカに到達して手応えを感じたら、竿を大きく立てて合わせます。上の動画ではイカが乗ってからヤエンを仕掛けて釣り上げるまでの過程が撮影されています。
この釣り方の仕掛けを紹介
ヤエン釣りでは、アジのしっぽの付け根に直接ラインを結び付けるか、ラインの先端に針を付けてアジのゼイゴ(棘状の鱗)に針を刺して、自由に泳がせます。下の動画では、春の大型アオリイカ対策として、ゼイゴに針を刺すだけでは身切れしてしまうということで、更に尻尾にラインを巻き付けることが勧められています。
この釣り方に必要な道具
ヤエン釣りに必要なタックルは、ロッド、リール、ライン、ハリ、ヤエンストッパー、ヤエンです。ロッドは1.5号で4.5m以上の磯竿、リールは2500番前後のヤエン専用リール、ラインは1.5号前後のフロロカーボンライン、ハリはチヌバリ2号がオススメです。
ヤエンには挟み式ヤエン、フッカーヤエン、オカサンヤエンといった種類があります。初心者には挟み式ヤエンがオススメです。これは針掛かりが難しいとされるヤエン釣りにおいて、針掛かりを確実にさせるために開発されたヤエンであり、挟み式ヤエンを使って釣果が上がったという声が多いです。
アオリイカを釣りに行くときの準備
一緒に持っていくと便利な物を紹介
【ラインカッター】ラインカッターがあると釣りの準備がスムーズに行えます。特に、PEラインは編んでいて普通のハサミでは切りにくいので、ラインカッターを用意した方がよいでしょう。下のTAKAMIYAのセーフティコンパクトPEシザーズは、セレーション(ギザ刃)付きでPEラインも切りやすいと評判です。