バサは世界中で注目されているお魚
ナマズ目パンガシウス科に属する大型淡水魚です。川に住むナマズの一種です。東南アジアの川に生息しています。日本では、まだまだ馴染みの薄いバサですが、ベトナムに限らず、アメリカでもナマズは古くから家庭料理にかかせないお魚として親しまれていたため、アメリカにも流通し、ヨーロッパの方へも流通しています。特にアメリカでは、価格も安定しており、食べやすい白身魚として人気があります。
イギリスのソウルフードにもバサ
イギリス人のソウルフードであるフィッシュアンドチップスにもバサが使用されることもあり、今ではスケトウダラなどの代替品という枠を超えてメジャーなお魚として世界中から注目されているのです。日本でも白身フライはお惣菜としても人気が高いので、一度は口にしているかもしれません。
バサは貴重な水産資源
バサは大規模な養殖が行なわれており、水産資源としても大変重要なお魚です。ベトナムなどでは、家庭料理に欠かせないお魚ではありますが、輸出のための重要な養殖魚でもあります。
ベトナム戦争後、アメリカに移住したベトナム人が、アメリカでよくナマズが食べられているのに目をつけた輸入し始めたのが始まりです。アメリカでは国内でのナマズとの価格差が問題となったためか、主な輸出先がヨーロッパへと移りつつあります。
バサは桁違いの生産量
ベトナムでも大手の工場では、バサを養殖からフィレまで一貫して生産を行っています。新鮮なバサを新鮮なまま加工し世界中へ輸出しています。その生産量はなんと、年間200万トンです。
アメリカのスケソウダラの漁獲枠が90万トンと言われていますので、生産量の多さが伝わるかと思います。加工されたフィレはそのままはもちろん、味付け調理されたものも店頭に並びます。
バサは草食のナマズ
バサはナマズの仲間で1.2mほどの大きな体は、とても獰猛で肉食魚のイメージですが、実は完全な草食のお魚で藻などの水草を食べて生活しています。ナマズらしい髭が生えていますので、見た目もナマズの仲間であることがわかります。雑食性のウナギと比べあっさりとした味わいはバサが草食性である事も関係しているようです。
バサはとっても大きい!都市伝説にも
ハンバーガーショップで大人気の白身魚フライのお魚は秘密裏に研究された大型の魚から作られているらしいという都市伝説が流行したこともありましたが、天然のバサは250キロにもなることがある超大型淡水魚であるが故の噂かもしれません。
カンボジアなどでは天然ものが絶滅の危機にあるとも言われており、現在、流通しているものは養殖が主です。
バサの栄養成分は?
バサ 100gの栄養成分
カロリー |
98kcal | 熱量 |
ナトリウム |
52mg | 体の中で細胞内のミネラルのバランスを保つために必要な栄養素です。 |
カリウム | 460mg | 特に体の老廃物を排出させる効果もあります。また、体を冷やす作用もあります。 |
コレステロール |
47mg
|
悪者にされがちな栄養素ですが、細胞を作る為には必要不可欠な大事な栄養素の一つです。 |
タンパク質 |
15.3g | 筋肉を作る、体を作る大切な栄養素です。 |
脂質 |
5g | 魚の脂質はオメガ3脂肪酸を含み、善玉、悪玉コレステロールのコントロールし、血管をしなやかに丈夫にする作用があります。 |
その他のビタミンA,C、カルシウム、鉄分、糖分は含みません。 |
日本の食用ナマズ100gあたりのカロリーは、160kcal、養殖ウナギ100gで255kcalです。バサのカロリーは100gあたり約98kcalとかなりの低カロリーお魚ですね。それでいて美味しい魚なので、話題になるのも頷けますね。調理の際は、不足しているビタミン、カルシウムを補う献立にするとバランスが良くなります。
バサはウナギのかば焼きの代用?ウナギとの違いは?
土用の丑といえば、ウナギのかば焼きですが、ウナギの稚魚が少なくなり、2013年にはニホンウナギが絶滅危惧IB類に指定され、近い将来絶滅の危険性があるとされています。
そこで、ウナギの代替えにナマズが注目され、近大で養殖ナマズが有名になりましたが、さらに安価で安定して供給できるとして、注目された魚がバサです。しかし、ウナギもバサも川で生息していますが、身質はまったく異なります。
バサは身が厚くボリューム満点
ウナギはかなり脂が強く、身は厚くても1センチ程度で、皮とたべるので、独特の弾力があります。バサのフィレ肉は皮と骨は取り除かれているものが多く、綺麗な白身フィレに加工されているため、臭みやクセは全くありません。
皮は生臭く食用には向かないため取り除かれます。身の厚さがかなり厚く、ウナギの倍ほどありますのでボリュームがありふっくらとしています。
バサのかば焼きとウナギのかば焼きの味の違いは?
ウナギと比べると、脂のジューシーさや、味の濃厚さは、やや劣りますが、肉厚の白身はボリュームがあり、ほどよく脂ものり旨味もありふっくらとした食感は甘辛いタレに非常に合い、山椒の香りもとても合います。
しかし、ウナギの蒲焼の代わりというには、別物であるという印象です。ウナギとは違った美味しさがあり、バサのかば焼きはウナギの代替え品ではなく、立派な一品として美味しくいただけます。魚でいうと、サワラやタラなどの繊維質の白身に近いですが、ほどよくしっとりしており、骨が口に当たらず、お子様でも食べやすいです。
バサおすすめレシピ5選!
白身で美味しいお魚バサを使ったオススメのレシピをご紹介します。淡白なお魚なので、バターなどの油脂を使ったレシピがとても相性がよいです。
おすすめレシピ①バサのフライ
これは皆さんもご想像の通り、間違いがない定番のレシピ、クセがなくフワッとした白身がサクサクの衣でアクセントがつき、いくらでも食べれます。パン粉ではなく、天ぷら粉を使用し、フリッターのように仕上げてタルタルソースでいただくのもおすすめです。また、片栗粉でさっとあげてチリソースなどで食べても美味しくいただけます。