外来魚ティラピアは美味しい魚?淡水の鯛と呼ばれる魚の生態や食べ方を徹底解説!

ティラピアは全世界で800種類以上の品種がいます。その中でも日本にはナイルティラピアという種類が多く生息していますが、名前の呼び方はタイを総称して言われる事が多いです。これは、外見や味等が海水のタイに酷似しているからです。

飼育すると驚くことも

養殖していると自然界では50㎝以下の個体が殆どですが、飼育状態が良好であれば最長で80㎝以上、体重が3000g(3kg)以上に達するまで成長する事もあります。成長速度は驚く程速く、孵化して約半年で成熟し50日程の周期で産卵が出来るようになります。

ティラピアの日本との関係

戦後の食糧難の最中、エジプトから観賞や養殖として日本に輸入されてきました。戦後の日本は食料自給が思うように進まずに筋肉の元となるタンパク源が不足していました。この魚にはその時の日本に必要なタンパク質を豊富に含んでおり重宝されました。

救世主なはずが

前述したように、戦後の日本には貴重なタンパク源であり、天皇陛下の食事にも出される程でした。日本の特に南部で特に生息域を拡大していましたが、驚くべき生命力と繁殖力により在来魚を食い潰してしまう恐れがあるため警戒が強まってきました。

生態系被害防止外来種

異常なまでの適応性と凄まじい速度での繁殖力により、日本の生態系の崩れを恐れた環境省と農水省は生態系被害防止外来種に位置ずける事を公表しました。そのため、現在では放流は禁止されており、生息範囲を縮小させています。ここで、絶滅危惧種に指定されたアカメについての記事をご紹介します。ぜひ読んでみてくださいね。

今でも養殖はされている

そんな昨今ですが現在でも国内で養殖場は存在します。鹿児島等の水の温度が暖かい地域や北海道でも養殖が行われており、北海道のホテルパークウェイでは温泉を利用した面白い養殖方法を行なって、主の「ニノチカ」と言う刺身に適した固体を養殖しています。

ティラピア料理を楽しもう

この魚の特徴としては外見だけではなく、その身や味までも高価で知られている鯛に酷似している所です。さらに鯛よりも安価で購入する出来、高タンパクで栄養価も高いことから非常にコスパが良い食材で世界中で様々な料理に使用されています。

ティラピアの栄養価

100gあたり、脂肪1.7g、タンパク質20.08g、ビタミン(ビタミンB12の割合が多く、次いでビタミンB3、ビタミンD)、ミネラル(セレンの割合が多く、次いでリン、マグネシウム)、水分78.08g、コレステロール50mgとバランスと取れた食材です。

ティラピア料理

前述したように鯛に酷似していると伝えましたが、やはり川魚なので特有の臭みと思いきや、刺身でも食べられる程臭みは少ないです。そのため調理方法が大切になってきます。日本では、ムニエルや鯛めし、天ぷらと多岐に渡り活躍が出来る食材です。同じ淡水魚であるブラックバスについて料理方法の記事はこちらです。

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