ダツはどんな魚?
ダツのあの見た目からも、多くの人が敬遠しがちな魚です。長い口に鋭い歯、そしてクネクネと長い魚体。ダツ狙いの釣り師も少ないですし、外道で釣れたとしてもリリースして帰る人もいるでしょう。そんな歓迎されないダツですが、一体どんな魚なのかをみていきます。
ダツの生態
群れで泳ぐ魚で、早いスピードをだしてビュンビュンと海の中を泳ぎます。歯はとてもするどく沢山はえていて、主に小魚等を捕食します。夜行性の魚で、光に反応して向かってきます。また、ダツの骨は魚にしては珍しいエメラルドグリーンのような色をしていますが、それは新鮮な証拠です。
ダツの生息域
日本の近海にいるダツは暖かい浅瀬の海を好む傾向にあります。ダツの事故が起きる原因は、そこにあるのかもしれません。沖縄より下の列島意外、全国で確認されている魚です。初夏に産卵期を迎えます。
ダツの釣れる時期
ダツはいつでも釣れる魚です。時期は特にないのですが、寒い時期は美味しく食べることができる旬と言われています。冬場が旬ですが、多く釣れるのは暖かい夏場になります。
ダツが刺さる事故も
残念ながらダツが突き刺さってしまう痛ましい事故も、件数は少ないものの発生しています。頻繁には起こっていませんが、実際にあった話しです。ただの外道と甘くみない方が良いかもしれません。ダツの特徴を覚えておけば、役立つ日が来るかもしれません。
ダツの習性
ダツは小魚を主食とする生き物です。その為、小魚のようなキラキラとした光に反応して、そこに向かってくる習性があります。その時速はなんと60〜70キロ!車と同等です。ものすごいスピードで泳いでくる為、そこで事故が起きてしまうのです。トビウオのように飛んでくる場合もあります。
特に夜釣りでライトを使用したり、釣り意外での潜水をする際にはダツの猛進に備えておきましょう。当たりどころによっては本当に危ない状況になったり、命を落とす危険性もはらんでいます。特に、海面近くの作業には気を付けましょう。
ダツの事故
その昔、ハワイ州にて釣りをしていた親子のライトをめがけてダツが飛んできた事件がありました。そのダツは父親の目に向かって突進。目から脳へと突き刺さり、その後父親は死亡してしまったという信じられない例も、実際に起きているのです。
日本でも死亡例は少ないものの数件報告がされているとのこと。その中でも特に、沖縄からの報告が多くあるようで、地元の漁師たちの間では、狂暴なサメよりも恐れられているようです。
ダツに刺されたときの対処法
ダツは刺さるとそこから更に回転をかけて、更に傷を広げてくる厄介者です。そして、もしも刺さってしまった場合、すぐに抜くのは厳禁です!血が余計に出てしまい、そこから死に至る可能性もあります。そのままの状態ですぐに病院へ向かいましょう。
ダツの捌き方|動画付き
散々危険な話をしてきましたが、食べたら意外とイケる魚なんです。よく嫌な外道扱いされてしまうダツですが、今度釣りあげたらぜひさばいてみて下さい。嫌われ者が美味しく変身してくれます。
小骨が多いのでそこだけ注意してください。ただし、ダツの尻尾よりは小骨が少なめです。上半分(真ん中〜頭)は熱を通す調理に使い、下半分(真ん中〜尻尾)は刺身に使う等工夫すると良いかもしれません。
手順①ウロコを取って頭を落とす
ウロコは丁寧に取りましょう。残っていると食感の悪さに繋がります。ウロコ取りがある人はそれを、無い人は包丁の背で取ります。
手順②内臓を取り出す
胸ヒレの後ろに包丁まっすぐ入れ、頭を落とします。切れ目から包丁を入れ、肛門の部分まで切り込みを入れ内臓を取り出します。薄い膜が張っているので包丁で軽く切り、その奥の血合いを落としましょう。歯ブラシを使うと血合いが綺麗にとれます。
手順③3枚におろす
腹側から中骨に沿うように包丁を入れ、尾の方まで切れこみを入れます。反対側も同様に切れこみをいれ、まず2枚おろしの状態にします。その後、中骨を下にしてもう半身もおろし、3枚おろしの状態にします。身が大きい場合は半分に切ってから3枚におろしてもOKです。
ダツの捌き方を動画で紹介
動画の方がわかりやすいので、参考にしてみて下さい。こちらの動画では、真ん中の骨を最後に落としています。ダツは骨が固いのでとっておいた方が良いでしょう。