スズメダイは種類が豊富!外道と呼ばれる魚の実は美味しい料理方法や飼育方法もご紹介!

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また、かなり昔の図鑑では、キンセンスズメダイともかかれていた時がありました。成体では黒いからだをしているこちらの魚ですが、幼魚の時にはそんな色を感じさせないような大部分が白で、黄色、青色を持つ綺麗なからだをしています。

リボンスズメダイ

こちらの魚は全長が10cmほどで、黒いからだと黒い縁の中に黄色をもつ尻尾が特徴です。飼育の際には雑食性なので餌は困ることがなく、丈夫なからだをもちますが、他のスズメダイ同様に混泳には気を配る必要があります。

この魚は、汽水域と呼ばれる淡水と海水が混ざっている水域で過ごす魚で、スズメダイの中で汽水域に生息するのは二種類のみです。他に汽水域に生息するのはクロリボンスズメダイで一生を汽水域の中で過ごします。

釣り師から外道とされるスズメダイ

釣り師の中では、外道とされているこちらの魚ですが、なぜそのような呼ばれ方をするようになってしまったのか。その理由について、スズメダイの特徴を交えながら迫り、また釣り師ではないダイバーからはどのように見られているのかについて説明していきます。

スズメダイが外道な理由①食べにくい

こちらの魚が外道という理由の中には食べにくいという特徴があります。こちらの魚はからだの各部位が全体的に硬いことや、太い骨、大きなウロコを持つことの加え、食用の魚とするにはからだが小さいということもあり、ほとんど食べられることはありません。

このように食べにくいといわれており、ほとんど食べることはありませんが、食べる事が普通とされている地域もあります。代表的なのは、大阪府や福岡県などの九州地方で、逆に関東地方で食べるということはほとんどありません。

スズメダイが外道な理由②お仙殺し

お仙殺しとはこちらの魚の別名としてつけられた名前で、あまりよくない意味でつけられました。この別名は昔にお仙という名前の女の方がスズメダイを食したところ骨が硬かったために喉に骨が刺さって結果、亡くなってしまったという事柄からつけられました。

スズメダイはダイバーには人気者

そんな釣り師からは好かれていないこちらの魚ですが、ダイバーからすると人気のある魚です。こちらの魚の特徴としてからだが小さい、また種類にもよりますが全体的に見た目が綺麗なものが多いため、魚を見るということを目的としているダイバーからは人気があります。

スズメダイの美味しい時期

こちらの魚は、全体的に硬いからだをしていることから食べることが難しいと説明していましたが、実は下処理をしっかりと済ますことで美味しく頂ける時期があることについてご存知でしょうか。そこで、スズメダイが一番おいしい時期についてその理由もつけて説明していきます。

スズメダイの旬は春から夏

食べにくいといわれているこちらの魚にも食材として旬があり、それは春から夏です。この時期はスズメダイが産卵の準備に入る時期で、産卵に備えて脂肪を蓄えているためこの時期が一番おいしいです。

春から夏のスズメダイの味

この時期に脂肪を蓄えているスズメダイは、脂がのっており味が最もいい時期です。他の時期、特に夏の産卵以降は産卵したことによって、脂肪も落ち、味が悪くなってしまうのでこの時期に食べることで最もおいしくいただくことができます。

スズメダイを使った料理

スズメダイは、釣りをしている方から外道と呼ばれていることもあり、料理方法がほとんど出回っていません。しかし、そのような中でも非常においしく食べることができる料理方法が存在することと、どのように調理をするのかについて説明していきます。

スズメダイの料理はほとんど知られていない

前述したとおり、全体的にからだが硬いため下処理の手間がかかることもあり、料理方法は限られてしまいます。特に骨に関しては処理を間違えたり、何もしないで調理してしまうと危険なので料理にあまり向いていないため料理方法が少ないです。

また、関東地方などのスズメダイを食べる習慣がない地方が日本では多いことも理由の一つです。大阪府や福岡県などの九州地方、また海外では韓国でも食べられていますので、こちらの地方では調理方法が確立されていますがほとんど出回っていません。

塩焼き

塩焼きは、塩を振ることで浸透圧によって余分な水が抜け、魚のにおいが一緒に抜けるため、美味しく頂けくことができます。また、魚の中の水分が抜けることで、身が引き締まり、より美味しくなります。

調理方法は一般的な塩焼きとほとんど同じで、内臓などの下処理を先に行い、塩を振って、焼くことで作れます。からだ全体を焼いており、骨が硬い部分など、食べることが危険な部分もあるのでそこを避けながら食べるようにしましょう。

唐揚げ

唐揚げは、ほかの魚では下処理をした後にそのまま揚げることが多いのですが、スズメダイでは骨が危険なので先に処理するほうがよいでしょう。なので、普通の下処理だけでなく、骨などの危険な部分を取り除くことで問題なく美味しく頂けるでしょう。

調理方法は下処理をした後に、ヒレを先に落とし、その後骨が硬い部分を落とします。ここからは普通の唐揚げの作り方変わらず、塩コショウなどで下味をつけ、片栗粉をまぶし油で揚げて完成です。

甘露煮

甘露煮も、ほかの魚では下処理をした魚をそのまま使って作ることもありますが、唐揚げ同様、骨とヒレを先に処理するほうがよいでしょう。これらを処理した後に、食べやすい大きさに切るとよいでしょう。

調理方法は下処理をし、ヒレ、骨を落とした後に食べやすい大きさに切り、味付けとして醤油、味醂、酒、砂糖を混ぜておきます。切ったスズメダイと酒、生姜を鍋に入れ煮て火が通ったら、混ぜたものを加え落とし蓋をして煮詰めて完成です。

観賞用に人気のスズメダイを飼育しよう

料理方法があまり出ていないこともあり、食用として使われることが少ないこちらの魚ですが、その綺麗な外見や、飼育のしやすさから観賞用として人気があります。そんなスズメダイの飼育の方法、注意点について説明していきます。

スズメダイの飼育は楽

前述にある通り、こちらの魚は雑食性で、からだが丈夫なので飼育は難しくありません。水温を合わせたり、水槽内の環境をしっかりと整えることができれば、病気になることも少なく、簡単に飼育することができます。

からだが丈夫な分病気の心配はほとんどないのですが、混泳によって同種同士、もしくは他種間でけんかが起こってしまうことがあります。そこから病気につながることも考えられなくもないので、綺麗なからだを見る同時に異常がないか確認もしてあげましょう。

スズメダイはほかの魚と入れるとき注意

こちらの魚の中には温和な種類もありますが、気性が激しい種類が多く、小さな水槽に複数の魚を入れてしまうと、けんかを起こすことがあります。また同種の魚を入れても、縄張り争いを起こすことがあるんで混泳にはよく気を付けましょう。

スズメダイの餌

こちらの魚は雑食性ということもあり、市販の配合飼料で十分に飼育することができます。餌を与える回数の目安としては稚魚は1~2回/日程度で餌を小さくしてから与える、成魚は1回/日程度の頻度で与えるようにしましょう。

ほとんどの魚は自然界では様々なものを食べていますので通常の飼料で問題ないですが、藻類を主食としている種類もいます。なので、藻類を主食としているようなスズメダイには藻類を配合した飼料を与えてあげるのもいいでしょう。

スズメダイは捨てずに活用しよう!

スズメダイが食用ということについてあまり知られていないこともあり、今まで釣れた際には海に帰してしまっていた方も多いのではないでしょうか。スズメダイはとても美味しい魚ということも、観賞用として飼育することもわかっていただけたはずなのでこれからは海に放すのではなく、持ち帰って食べたり、飼育をしてみてはいかがでしょうか。

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