真鯛の基本情報
真鯛は高級魚と言われる鯛の代表的な種類で、古くから食用とされておりその身は淡白で上品な味わいでとても美味しいです。また、見た目が美しく、「めでたい」とのことで祝い事などにもよく用いられます。クロダイやチダイなど様々な種類がありますが、一般的な鯛とは主に真鯛のことを指します。
真鯛の生息地域
真鯛は太平洋側は北海道から瀬戸内海、さらに台湾まで幅広く分布しており、日本海側でも本州海岸沿いから南シナ海沿岸に多く存在します。主に水深50メートルくらいまでの砂礫底や岩礁辺りに多く生息していますが、場所によっては100〜200メートルの水深でも釣れることがあります。
真鯛の釣れる時期
真鯛は2月〜8月が産卵期で、4月〜6月になると浅瀬にたくさん集まってきます。産卵のため卵や白子が多い真鯛がよく釣れます。また、10月頃には活きの良い中型の真鯛がよく釣れます。冬は比較的釣れる数が減りますが、美味しい脂の乗った真鯛が釣れる時期でもあります。
真鯛の特徴
真鯛の寿命は20年以上の場合もあり、大きいものは1メートルを超えるものもあります。地方や成長過程によってオオダイ、シキダイ、カスビキなど様々な呼び方があります。春先にはサクラダイとも呼ばれることがありますが、ハタ科のサクラダイとは全くの別物です。
真鯛の釣り方①タイラバ
真鯛を釣る方法はいくつかあります。ここではタイラバについてご紹介します。真鯛釣りは様々な方法が開発されており、タイラバは専用のリールや仕掛けも販売されています。釣り具やテクニックのバリエーションも多いため楽しみ方の幅も広いのが特徴です。
タイラバとは
タイカブラとも呼ばれており、もともと漁師が錘とエビを真鯛釣りに使用していて、その仕掛け道具が進化したものです。現在ではエサのかわりに疑似餌を使い、ルアー釣り含めてタイラバと呼んでいます。タックルや仕掛けが簡単であるため、海釣りデビューとしてもオススメです。
タイラバの仕掛け
タイラバの名前の通り、ヒラヒラとしたラバースカートが特徴的です。ヘッド、ハリス、フック、ネクタイ、そしてラバースカートの組み合わせが一般的です。ヘッド部分は鉛製もしくはタングステン製が多く、タングステン製は高価ですが比重が思いので小さいサイズで済むため抵抗が少なく、潮流が速い深場を狙えます。
タイラバの使い方
タイラバではただ巻きが基本になります。海底までフォールさせてから一定ペースを保ちつつ巻いてゆきます。着底してからすかさず巻くのがコツで、糸フケ(たるみ)が出ると成功率が下がります。通常のリールで毎秒1回転程度が良いでしょう。アタリに動じず一定のペースを保つのが成功への近道です。
タイラバのタックル
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真鯛の釣り方②コマセ釣り
もう一つの釣り方として、コマセ釣りがあります。ルアー釣りなどはこまめにポイント移動が必要ですが、コマセ釣りは大きな移動を伴わなくても良いというメリットがあります。ただし、東京湾などの一部では使用数制限もしくは禁止されている場所もあるため、事前に確認しておきましょう。
コマセ釣りとは
コマセとは「寄せ餌」「撒き餌」といった意味合いの言葉で、オキアミなどの匂いを使ってターゲットを呼び寄せる釣り方法のことをコマセ釣りと言います。真鯛狙いの場合は水深があるため、遠投カゴというものにアミエビなどを詰めて遠投ウキと一緒に使用するのが一般的です。
コマセ釣りのしかけ
釣る対象によって使い方が異なるコマセ釣りですが、真鯛狙いの場合は遠投カゴと遠投ウキを使用した遠投カゴ釣り仕掛けが良いです。また、コマセとはいえ、撒き餌だけでは釣れないため、針も撒き餌に合わせて同調する餌を仕掛ける必要があります。アミエビをコマセにするなら付け餌はオキアミを使用するといった具合です。
コマセ真鯛のタックル
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コマセ釣りの仕方
コマセ釣りでは、いかに的確なタナ取りをするかが重要となってきます。着底してからイトフケを取り、カゴから匂いを撒いて待ちます。潮流が速い場合などは着底させずに「海面から20メートル」等といった具合で調整する場合もありますが、慣れないうちはベテランと同行するのが良いでしょう。
真鯛の釣り方③ひとつテンヤ
ひとつテンヤという釣り方法があります。仕掛けがシンプルで初心者も導入しやすく、コマセ釣りにも匹敵する釣果が出る場合もあり、最近人気が急上昇している釣り方です。エサを使いますがルアー釣りに似た要素も多くゲーム性が高いため、ルアー釣りと併用している人も多くいます。
ひとつテンヤとは
軸の長い針にエビを刺して真鯛を釣るための仕掛けをテンヤと言います。まさに「海老で鯛を釣る」仕掛けであり、これをより手軽に行えるようにしたのがひとつテンヤです。引きの強さを感じやすいため、スリリングな釣りを楽しむことができます。
ひとつテンヤの仕掛け
ロッド、ライン、ハリス、ひとつテンヤのシンプルな組み合わせで構成されています。シンプルではありますが、繊細なタックルを使用するためスリル満点、ゲーム性が高いためルアーフィッシングをやっている人もひとつテンヤ釣りを愉しむことがよくあります。
ひとつテンヤ真鯛のタックル
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ひとつテンヤの使い方
エビの尻尾をとり、針に対してまっすぐ刺して取り付けます。曲がっている場合はやり直しましょう。海底までフォールさせてしっかり着底させるようにします。そして竿をリフト(持ち上げ)、そしてフォール(降ろす)を繰り返して真鯛を誘います。アタリは「コツッ」としているため見逃しやすいです。しっかり竿先を注視しておきましょう。