拷問は古来より行われている
拷問と聞くとフィクションの中の出来事であったり、遠い昔の事のようにイメージされがちですが、そう遠くない時代にも拷問は普段の生活と隣り合わせにありました。
日本でも拷問はあった
私たちが住む日本でも明治時代以前まで、拷問は公式な制度として機能していました。しかし、戦後においても警察官による自白強要の為の拷問が水面下で行われており、法律により拷問が禁じられたのは、ごく近代の出来事と言えます。
世界中で拷問は存在した
現代のように法整備が整っていなかった古代には、世界中のあらゆる国で拷問は合法のものとして存在していました。拷問の対象は罪人だけでなく、身分の低い人々にも日常的に行われていました。
現在では拷問文化は廃れている
古くから繰り返されていた拷問文化も近代化と共に廃止され、現在ではほとんどの国で法律により禁じられています。
スカフィズムとは
スカフィズムとは、世界中に数多く存在する拷問方法の中で「最も残酷」と言っても差し支えない拷問の名です。
ボートと蓋を使用する
一艘のボートにターゲットを寝かせ、覆いかぶさるように蓋を閉じます。その際、ターゲットの顔と手足がボートの外に出せるように穴をあけておきます。
はちみつやミルクを手足に塗りたくる
ボートからはみ出しているターゲットの顔、手足にたっぷりとはちみつやミルクを塗ります。
汚い池や暑い場所に放置
はちみつとミルクを塗り終わったら、後は日当たりの良い場所や、やぶ蚊の好みそうな池、水辺に放置します。
はちみつやミルクを強制的に与える
放置した後は毎日様子を伺いに行き、同じようにはちみつやミルクをターゲットに塗りつけ、更に大量に食べさせます。
スカフィズムでの死因
毎日大量のはちみつとミルクを与えられているターゲットは、そう簡単に死んで楽になることも出来ません。この拷問による死因は次の症状が大きく関係してきます。
敗血症
ここで挙げられる敗血症の原因は、体内に蠢く大量の虫により引き起こされる臓器障害です。神経障害を併発し、錯乱状態に陥ることもあります。
脱水症状
敗血症と同等に発症しやすい症状が長期間の拘束状態による脱水症状です。だるさや吐き気を催しますが、これも即死には至りません。
簡単に死ぬことができない
スカフィズムの怖さの所以は、じわじわと死へ近いていく恐怖と苦痛にあります。ギロチンによる処刑等と違い、一思いに死ねない所が残酷性を極めているのです。
内側と外側から食べられていく
はちみつの甘い匂いと排泄物の匂いに引き付けられた虫や害獣はターゲットの顔や手足に群がり少しずつ体を食い尽くしていき、体内に卵を植え付けます。孵化した虫は体内からターゲットの肉体を食べ始めるようになります。
虫により血流が阻害
体内に植え付けられ孵化した虫が成長し活動するようになると、ターゲットの体内を自由に這いずり回りだし、そうする事により体内組織が腐敗し徐々に壊死していきます。
はちみつやミルクで下痢
はちみつとミルクを毎日大量に摂取させられたターゲットは腹を下し酷い下痢に見舞われ、密閉された空間の中で排泄物を垂れ流し続けます。
死ぬまでに約2週間以上
少なくとも絶命に至るまで14日以上はかかると言われるスカフィズムによる拷問方法。病に侵されて死ぬのが先か、虫に食い尽くされるのが先か想像を絶する恐怖です。
長い時間苦しむ拷問方法
ターゲットの体力面や精神状態によって死ぬまでにかかる時間は様々です。いっそのこと早く死んでしまいたいと願ってしまう所まで加味された拷問方法といえます。
途中から幻覚に苦しむ
敗血症による神経障害から様々な幻覚や幻聴などの意識障害が起こり、最終的にはひどい錯乱状態に陥ると言われています。
身動きが全くできない
ゆっくりと体を蝕まれていくターゲットには何もすることが出来ません。餓死に期待が出来ない以上、自分を侵食する虫を眺め食い尽くされるのを待つか、病に殺されるのを待つしかありません。
ペルシアの兵士ミトリダテスも死者の一人
古代オリエント王朝に仕えていた将軍ミトリダテス。アレクサンドロス大王によって討ちとられたとされていますが、処刑時にはスカフィズム拷問によって処されたとの文献も残っています。
世界の残酷な処刑方法
ここでは古代に世界各地で実際に行なわれていた残酷な拷問・処刑方法の数々をご紹介します。
八つ裂きの刑
ヨーロッパからアジアまで広い範囲で採用されていた処刑方法。罪人の四肢をそれぞれロープや鎖で縛り、人や馬などが方々に進み歩く事で、罪人の体をバラバラに八つ裂きにするといった方法で行います。国によって四つ裂き、馬引とも呼ばれます。
腹裂きの刑
主にオリエント、地中海沿岸などで行われた処刑方。罪人の腹部を刃物で裂き、小腸を抜き出します。抜き出した小腸は荷物運搬用の機械に巻き付けて晒しものとされまいた。罪人は内臓を取り除かれたショックによる大量出血死で絶命しますが、出血が少ない場合は長時間苦しんだのちに死に至ります。観衆の見学の中行われるので、見せしめとしての効果が高かったそうです。