ファラリスの雄牛とは、古代のギリシャで造られた処刑専用の装置の名を指します。真鍮を使って造られた雄牛の像で、雄牛の胴体は空洞になっており、罪人はその中へ入り像の下で焚かれる火によって焼き殺される仕組みになっています。像が金色になるまで焚き続け、焼かれながら苦しむ罪人の叫び声が、あたかも牛の鳴き声の様に聞えたといいます。
日本の残酷な処刑方法
昭和の初期頃まで拷問文化が密かに根付いていた日本。ここでは主に戦国時代から江戸時代に広く知られていたとされる拷問、処刑方法をいくつかご紹介します。
石抱き責め
主に江戸時代に採用されていた拷問方法。処刑とは異なり、罪を自供させる為に使われた拷問です。三角錐を組んだ形状の木組み板に罪人を正座させ後ろ手で縛り、背後の柱に括り付け、膝に石を乗せることで苦痛を与える手法でした。口を割らない場合は少しずつ石の量を増やして自供を促したといいます。
三角木馬
背面が尖った形状になっている木馬。戦国時代から昭和初期までと、近代まで使われていた拷問器具であり、SMプレイの道具としても知られています。使用時は罪人が拷問台から落下しないよう天井から吊るし、脱衣した状態で木馬に跨らせ股間に痛みを与えるなどして自供促進に利用されました。
釜茹での刑
人が入るほどの大きな窯に熱湯や油を入れ、罪人を茹で殺し死刑にするために用いられた拷問方法。古代中国での逸話に多く登場する他、日本の歴史上においても石川五右衛門が釜茹での刑によって処せられたエピソードで有名です。
ホラーファンを魅了するスプラッター映画
「怖いもの見たさ」は人の性。目を背けたくなるのに何故か見てしまう、一見の価値ありなスプラッター映画をピックアップしてご紹介します。
SAW(ソウ)
言わずと知れたアメリカ発のサイコスリラー映画。過激な描写が多くR15指定に認定されており、現在8作目までリリースされている大人気シリーズです。物語のカギを握るのは、正体不明の猟奇殺人鬼「ジグソウ」。毎回予想がつかないハラハラするストーリーと直視出来ないグロテスクなシーンが魅力。
ムカデ人間
スプラッター映画で真っ先に鑑賞注意の作品を挙げるとすれば、この映画が出てくるであろう問題作です。元シャム双生児の分離手術分野で名医として活躍していた男が、3人の人間を連結させた「ムカデ人間」を作ろうと試みるストーリー。不運にも巻き込まれた2人の白人女性と日本人男性。常軌を逸した展開が続く中待ち受けるラストは必見です。
マーターズ
2008年公開のフランス産スプラッター作品。ホラーやスプラッター映画ファンの間でも、いわゆる「胸クソ映画」として有名ですが、それは決して映画の出来が悪いという理由ではありません。長期間拉致監禁されていた少女に向けられる不条理な拷問・虐待。またラストは釈然とせず、視聴者に考察の余地を残します。「マーターズ」というタイトルに隠された意味をぜひ確かめて下さい。
ドント・ブリーズ
ゴーストタウンと化したアメリカ合衆国デトロイトを舞台としたスリラー映画。不遇な生活を送る主人公3人はこの退廃した街から逃げ出そうと、資金確保のために強盗を目論むシーンから物語は始まります。しかしターゲットに選んだ家に住むのは、盲目であるが故に超人的な聴覚を持つ、元軍人という経歴の老人。音を立てれば殺される、緊迫したシーンの連続に思わず息をのみます。
サプライズ
郊外の別荘に集まる大家族の下に、遺産狙いの謎の集団が襲い掛かる2011年公開アメリカのスプラッター作品。動物の覆面を被った猟奇殺人鬼達に次々と家族が殺されていくスピーディーさと、様々な罠にかけられ、これでもかとグロテスクな方法で死んでいく登場人物達。残虐シーンが詰め込まれた、アメリカ映画ならではの作品です。
拷問の歴史を知る
記事では紹介しきれなかった世界中に溢れる様々な拷問。その種類や背景などを知ることによって、より歴史の裏側まで近づいていくことが出来ます。拷問の世界をより深く知りたいあなたへオススメする、歴史を紐解く参考書をご紹介します。
拷問・処刑・虐殺全書―現代も行なわれている残酷刑のすべて
人が持つ残虐性を露にする、史実に基づいた拷問の歴史が掲載された拷問・処刑・虐殺全書。虐待や理不尽な暴力としての拷問ではなく、刑罰による見せしめの意味での拷問文化が息づいていた時代の中でも、近代よりのエピソードが多く収録されています。
処刑の文化史
主にアメリカ、西洋圏内の処刑に重点を置いたベストセラー作品。処刑の他、拷問や魔女狩りなどについても言及されており、学術的な重量感は無いものの、イラストを添えて初心者にも分かりやすいように書かれているため、処刑の歴史を学ぶ入門書としてオススメの一冊です。
図説 拷問と刑具の歴史
拷問器具についてフューチャーされた解説本。時代に移り変わりと共に変化していく拷問のあり方と器具をイラスト付きで分かりやすく解説されています。グロテスクさやスプラッター要素が少なめなので、そういった描写が苦手な方にオススメです。
「拷問」「処刑」の日本史 農民から皇族まで犠牲になった日本史の裏側
神話の時代から昭和前期まで歴史に基づいた拷問文化を詳しく紹介している一冊。皇族にまで拷問の手が及んだ拷問の起源、武士による刑罰として形を変えた戦国時代など、日本における拷問に焦点を当てて史料・巻き物から分かる暗黒の歴史部分を紐解きます。
魔女狩り
中世にあった魔女狩りと処刑・拷問についての歴史を図解付きで丁寧に解説した一冊。権力者の横暴な暴力や中傷、差別や虚偽の密告で残忍な拷問を受けさせられていた女性達の真実を余すところなく紹介しています。拷問や処刑だけでなく当時の社会背景や宗教観なども合わせて学べる歴史本としても評価の高い良本です。
残酷な拷問や処刑は実際に行われていた
現代では考えられない残酷な拷問は、古来より多くの国や地域で行われていた歴史があります。日本は今現在も死刑制度の残る国の一つですが、多くの国で廃止されている現状から見て歴史的な背景が大きく関わっているのかもしれません。