LED懐中電灯のLEDとは?
「エル・イー・ディー」の読みで一般にも浸透しているLEDですが、実はその意味をよく知らないで使っているという方も多いのではないでしょうか。LEDに関する基本的な知識をおさらいしましょう。
LEDは「発光ダイオード」のこと
LEDとは「Light Emitting Diode」の略で、日本語においては「発光ダイオード」と呼ばれます。電圧をかけることによって発光する半導体素子のことを指し、近年では様々な照明器具に取り入れられるようになりました。また、2011年3月11日の東日本大震災の教訓を受けて、日本の各家庭で節電に対する意識が高まっていることもあり、一般の方々もLED証明に対する関心が高まっています。
LED懐中電灯の特徴とおすすめの理由は?
LEDの注目度がますます高まる中、アウトドアで使用する懐中電灯もやはりLEDを使ったものがおすすめです。LED懐中電灯の使用をおすすめするメリットは以下の3つです。
とにかく明るい
LEDを使用した照明器具は、電球を使用したものよりも暗いと思われがちです。しかしながら、LEDは第三世代の明りである蛍光灯に次ぐ第四世代の明かりといわれており、従来の光源と同等、あるいはそれ以上の光量があるといわれています。
寿命が長い
従来の光源では、白熱電球なら1.000~2.000時間、蛍光灯なら6.000~12.000時間程度が寿命といわれていました。一方、LEDの寿命は4~6万時間程度と、これまでの明りと比べて圧倒的に寿命が長いです。LED懐中電灯もその例にもれず、長いものでは10万時間という耐久時間を持っており、長年にわたって使用することのできる光源であるということがお分かりいただけると思います。
熱の発生が少ない
LEDは、従来の光源と異なり、発光しても熱を発することがないという性質があります。光自体にも赤外線がほとんど含まれていないため、照射したものが熱くなることもなく安心して使用することができます。(記事後半で紹介する大光量のものは例外です。)ただし、LEDを設置してある基盤は多少発熱するため場合によっては放熱が必要になります。
LED懐中電灯の豆知識!その1 光を測る基準とは
これまで、白色電球などにおいては光の明るさの基準としてワット(W)を用いられることが多かったのですが、LEDの登場によりワットを用いた表記を見直す動きが現れました。というのも、ワット自体はもともと明るさの単位ではなく消費電力を示すものなのです。消費電力がはるかに少ないLEDを同一の尺度で測るということに無理が生じた結果だったわけですね。では、LEDライトで明るさを示す単位として用いられる単位についてみていきましょう。
明るさを比較する3つの単位
LED照明器具の明るさを示す単位は以下の3つです。これらはすべて国際単位系における正式な単位です。
カンデラ(cd)
光の「光量」を示す単位です。光源から特定の方向に照射されている光の強さを指すものであり、1Cdでおよそろうそく1本分の光量があるといわれています。LEDの光量では1Cdの1000分の1、つまり1mcd(ミリカンデラ)という単位が使われることが一般的です。
ルーメン(lm)
光の「光束」を示す単位です。多くの方が聞いたことのある単位ではないでしょうか。多くの照明器具で取り入れられている表記単位ですね。正確な定義について説明しようとすると専門的な話になり少し難しいので、ここでは簡単に、「照明器具そのものの明るさを示す」単位と考えてもらえば結構です。
ルクス(lux)
光の「照度」を示す単位です。これは、単位面積あたりに何ルーメンの光束が照射されているかを示すものであり、照射されている面の明るさを示す単位です。そのため、照明器具そのものの性能だけではなく、光源の位置などを含めた意味での明るさを示します。
LED懐中電灯はルーメンが重要
多くの照明器具で見る単位はルーメンが主流です。LED懐中電灯においてもそれは同様ですので、ルーメンを押さえておけば、懐中電灯の光量を把握することができます。以下に、従来のワット(W)とルーメン(lm)との対応表を作りましたので、ご参考になさってください。
20W | 170lm以上 |
30W | 325lm以上 |
40W | 485lm以上 |
50W | 640lm以上 |
60W | 810lm以上 |
80W | 1160lm以上 |
100W | 1520lm以上 |
150W | 2400lm以上 |
200W | 3330lm以上 |
LED懐中電灯の豆知識!その2 光の色について
照明を選んでいるときに、光の色を気にする人は意外に多いのではないでしょうか。普段はあまり気にしませんが、光の色によっては優しい印象を受けたり、目に痛く感じるようなものもあります。光の色に関する豆知識をご紹介!
色温度
LED懐中電灯に限らず、電灯の光の種類で「昼白色」や「白色」という表記を見たことがあるという方はいませんか?「同じ白じゃないの?」と思ってしまえばそれまでですが、一般に「昼白色」の方がニュートラルで黄色っぽい光、「白色」の方がクールで、昼白色に比べわずかに明るいという違いがあります。
どんな色合いが良いか
この2つの光の色のうち、どちらかを選ぶかに関して明確にアドバイスをすることはできませんが、それぞれ性質が異なるので一応の使い分けはあります。
「白色」は物体の影を強調する性質があり、輪郭を鮮明にします。また、白い光には集中力を高める効果があるため、細かい作業や集中力を要する業務に向いています。
一方の「昼白色」は白色よりも太陽光に近い色合いですので、リラックス効果があります。より自然に近い色合いですので、色を見分けたいときなどに便利です。
LED懐中電灯を選ぶときはココを見る
LED懐中電灯を選ぶときに押さえておきたいポイントをご紹介します。明るさや電源方式なども、しっかりとした基準があれば選ぶ際に迷う心配がありません。
明るさはどうか
やはり懐中電灯を選ぶというときに一番に気になるポイントは明るさではないでしょうか。基本的に、アウトドアなどで使用する場合の明るさの目安は以下のようになります。
- 10~50ルーメン
手元、足元を照らしだすのには十分な明るさです。この程度のものならコンパクトなサイズのものも多いのでカバンなどに忍ばせておけます。 - 50~100ルーメン
暗い場所である程度しっかりとした視野を確保したいと思うならばこれくらいは最低限必要という光量です。災害時などでもしっかり役立てるつもりならば50ルーメン以上はほしいところ。 - 200ルーメン
200ルーメンもあると、大体50m程度先まで照らし出すことができます。アウトドアでも特に、遠くまでしっかりと見渡すことのできる明るさが必要な場合に必要な光量です。 - 200ルーメン以上
200ルーメン以上になると、どんな場面でも安心して使用できる光量となります。(周りの人の不快にならないように注意は必要です。)記事の後半にご紹介するようなオーバースペックのものもありますので高い性能を楽しみたい方に。
拡散型
今回ご紹介する中でも「ランタン型」のものなどは、一方向ではなく広い範囲を照らすことができるため、災害などで光源がない時には主照明としても使用できます。本体のボタン操作などでスポット~サイドビームまで照射方式を変更できるものもあります。
集中照射型
皆さんもなじみのある棒状のタイプの懐中電灯は、特定範囲をピンポイントで照らし出すのに便利ですね。基本的には一方向しか照らし出すことができませんが、ビニール袋をかぶせるなど工夫次第で光を拡散させることも可能です。
電源方式はなにか
LED懐中電灯の電源は大きく分けて「乾電池式」と「充電池式(バッテリー式)」があります。それぞれどういった使用にに適しているのでしょうか。
乾電池式
いちいち予備のストックをしたり、電池が切れたら購入したり、煩わしさやコストの高さが目立つ印象ですね。しかしながら、災害などで電源が確保できない場合には、ストックさえあれば使用することのできる乾電池タイプはおすすめ。いざというときの備えとして用意する場合には乾電池式の方が良いでしょう。
充電池式
こちらは電源から充電しておけばいつでもすぐに使うことができます。電池を購入したり差し替えたりする必要もなくストレスがかかりませんね。普段から懐中電灯を使う機会が多いという方におすすめです。ただし、災害などの際には、充電が切れてしまえば電源が確保できない場合も考えられますので、もしもの備えとしては不向きといえます。
どれくらいのサイズか
携帯性や実際の使い勝手を考えると、懐中電灯本体のサイズも非常に気になるところですね。「懐中」電灯というほどですので、基本的にはどれもコンパクトな物が多いです(ラジオなどの多機能のものを除いて)。ライトの光量とサイズが必ずしも比例するというわけでもなく、コンパクトでありながらもパワフルなモデルは多くあります。付加機能などとの兼ね合いを見て、コンパクトで携帯性に優れており、必要な光量のものを選ぶとよいでしょう。
付加機能はあるか
単純な懐中電灯としての機能のほかに、災害などの際に役立つ便利な機能を持っているアイテムも多くあります。ラジオ機能や手回し充電機能付きのものならば、災害時でも情報をキャッチすることができますし、スマホなどの通信機器を充電することのできるワイヤレスバッテリーとして活躍するアイテムもあります。また、防水性能や耐衝撃性能に優れているものならば、比較的ハードなアウトドアシーンにも安心して使用できます。
おすすめLED懐中電灯 常備しておきたい電池タイプ5選
停電などによって電源が得られない可能性のある災害時などには電池式の懐中電灯が便利。いざというときのために1つは常備しておきたいですよね。比較的安価でありながらも十分な性能のあるアイテムがそろっています。
東芝 KFL-302
スペック
- サイズ :163*54*40mm
- 重量 :70g(電池無し)
- 点灯時間:30時間
- 明るさ :12ルーメン
- 電源 :乾電池
楕円形の手になじむデザイン
特徴的な楕円形ボディは、傾斜のついている場所でも転がりにくく、使用する際には非常に手になじみやすいというメリットがあります。ガラス部分が丸みを帯びているので、サイドから光が見えるので置き忘れしにくいというメリットもあるデザインです。
ヤザワ LL81BK
スペック
- サイズ :80*80*95mm
- 重量 :35g(電池無し)
- 点灯時間:40時間
- 明るさ :70ルーメン
- 電源 :乾電池
超軽量コンパクトモデルで携帯性抜群!
非常にコンパクトかつ35gという軽量さで、普段から携帯するのにも便利な懐中電灯。防滴加工が施されているため、雨天時でも使用することができ、アウトドアでの使用や、突然の雨の中でも安心して使用できます。
GENTOS 閃 SG-335
スペック
- サイズ :32.8*32.8*115mm
- 重量 :122g
- 点灯時間:5時間
- 明るさ :200ルーメン
- 電源 :乾電池
ハードなシーンでもガンガン使えるタフモデル
電池としてエネループを使用することも可能。懐中電灯で様々な優良商品を生み出しているGENTOSからです。2mの落下耐久があるため非常にタフで、防滴加工も施してあるため、ハードなアウトドアシーンにも使えます。フォーカスコントロールで、照射範囲を無段階調節することができます。
IGNUS キングジョージ
スペック
- サイズ :150mm
- 重量 :150g(電池無し)
- 点灯時間:Hi:540分 / Mid:805分 / Low:2150分
- 明るさ :最大2200ルーメン
- 電源 :乾電池
米国軍正式仕様の無骨なデザインと実用性
防水・防塵加工が施してあり、アメリカ軍国防省の軍用調達規格をクリアしている性能を持っています。軍用のアイテムではありますが一般の人でも使いやすい簡単操作ですので、アウトドアなどにも使いやすいです。かなりの光量がありますので、使用の際には周りの人に注意しましょう。
Panasonic GF-BG20F
スペック
- サイズ :145*55*55mm
- 重量 :150g
- 点灯時間:70時間
- 明るさ :18ルーメン
- 電源 :乾電池
災害時の備えにもなるリーズナブルなライト
少し心もとない印象の光量ですが、手元を照らしたりする分には十分な光量があります。集光式のレンズ構造になっているため多少距離があっても明るく照らし出すことができます。安価でありつつもコンパクトで使いやすいため重宝します。
おすすめLED懐中電灯 よく使うならコスパの良い充電タイプ5選
あらかじめ充電しておけばいつでもさっと使える、普段使いにぴったりの充電式タイプです。最近の懐中電灯はどんどん小型かつ高性能になっていますね。普段使いでもしっかりとした光量がほしい人におすすめのラインナップです。
GENTOS 閃 SG-339R
スペック
- サイズ :32.3*32.3*166mm
- 重量 :180g
- 点灯時間:Boost:10秒 / Hi:4.5時間 / Mid:13時間 / Eco:37時間
- 明るさ :Boost:450ルーメン / Hi:380ルーメン
- 電源 :充電池
コンパクトながらも高い機能性!
本体に充電口がついているためUSB接続でそのまま充電できます。4種類の点灯方式から選択することができ、切り替えもシンプル。耐塵・耐水性能、1mの落下耐久性能などがありタフなつくりです。
GENTOS 閃 SG-337R
スペック
- サイズ :32.3*32.3*147.5mm
- 重量 :155g
- 点灯時間:Boost:10秒 / Hi:5時間 / Mid:250時間 / Eco:34時間
- 明るさ :Boost:350ルーメン / Hi250ルーメン / Mid:150ルーメン / Eco:30ルーメン
- 電源 :充電池
光量よりも更なるコンパクトさを求める人へ
上記モデルよりもさらに本体サイズが小さくなっています。照射タイプを片手で簡単に変更することが可能で、照射角度の無段階調節ができます。
CREE Tactical Light XM-L T6LED
スペック
- サイズ :138mm
- 重量 :257g
- 点灯時間:2.5時間
- 明るさ :1000ルーメン
- 電源 :充電池
1000ルーメンの超光度!軍仕様のハイスペック
本体のヘッド部分を前後にスライドさせると、ワイド/スポットビームを変更することができます。照らす必要のある範囲に応じて照射方式を変更して使い分けることができて便利です。
LEDLENSER LED懐中電灯 P5R
スペック
- サイズ :26*117mm
- 重量 :75g
- 点灯時間:3時間
- 明るさ :420ルーメン
- 電源 :充電池
フラットな質感とデザイン 小型軽量でも十分明るい!
フラットな質感で手になじみやすいです。3種類の照射モードから選択することができ、光量も十分。操作性にも優れています。値段は多少高くなるものの、総合的な機能性とデザインを考えれば十分購入の価値があります。