15ツインパワーとは?
15ツインパワーとは、シマノが企画販売する、釣りの用途は基本的に問わない(汎用の)スピニングリールです。位置づけ的にはステラ、ヴァンキッシュにの次にあたるポジショニングで、実売30,000万強の価格帯です。性能の良いタックルをそろえたい中級から上級クラスのアングラーの方をターゲットにしています。
”15”ツインパワーの名前の由来
少しウンチクめいたお話しですが、ツインパワーという名前の由来は、昔はスプールが2つ同梱されていて、2種類(ツイン)の釣りが楽しめるという意味でこのネーミングがあるそうです。”15”というが付いたのは最近で、西暦の2015年のモデルという意味です。
昔は最上位機種だった
15ツインパワーは、1988年から販売が開始されています。ですから30年以上の歴史が有るわけですが、92年までは今のステラが存在しなかった為、当時は事実上の最上位機種であったようです。
15ツインパワーの特徴を解説!
15ツインパワーの特徴は大きく分類すると、3つあります。1つ目は剛性、2つ目は初期の性能の維持の持続、3つ目はやはりアングラーが一番気にする各種テクノロジーの搭載です。それでは次の章でそれぞれの特徴を詳しく見ていくことにしましょう。
15ツインパワーの特徴① 堅ろう性の徹底追及
15ツインパワーの特徴の一つとして高い堅牢性を追求している事があげられます。では堅ろう性をアップさせると実際使用するアングラーにどのような影響があるのでしょうか?また、どのようなテクノロジーを使って堅ろう性をアップしているのでしょうか?
ギアーも剛性アップ
リールの重要な部分の1つであるギアーも剛性アップを成し遂げています。このギアーはHAGANEギアーと呼ばれています。このHAGANEギアーの歯は切削を一切行わずに作られているそうです。つまり3次元設計で作られているのです。この耐久性も約75%アップしているとの事です。
実際の釣りにおいて, 堅ろう性は重要要素
アングラーが、釣りをしていて魚をかけた際に、リールによってラインを巻きますが、このパワーがリールの剛性が低いとロスを生じてしまいます。ロスが小さければ小さな力でリールを巻く事が可能になり、アングラーの快適さや疲労度が大きく異なってきます。それほど堅ろう性は重要なファクターなのです。
2種類の堅ろう性向上テクノロジーを採用
堅ろう性アップのためのテクノロジーの1つはハガネギアーです。3次元設計(歯に対して切削を一切使用していない)のハガネギアーでは全モデル比75%の堅ろう性のアップがなされています。また、ギアーの歯は超々ジュラルミン素材(かつての零戦に使用)を冷間鍛造テクノロジーによって剛性強化しています。
ハガネボディ
そして、もう2つ目がハガネボディーです。リールの中で人間の身体で言う”骨格”に相当するボディには、剛性の極めて高いアルミニウムを使用し、強剛性のボディを作り上げ、ハンドル回転時の力を効率良く伝達しています。これをハガネボディと呼んでいます。
ローターの剛性にも妥協はない
シマノのデータによると前モデルとのローターの荷重を加えた場合の変形量を比較した場合、なんと前モデルの半分の変形量になりました。つまりローターの剛性は2倍になっていると考えていいかと思います。これによってローターの”たわみ”が激減し、リールの巻き取り時のパワーロスを可能な限り減らしています。
15ツインパワーの特徴② 初期性能の長期維持
15ツインパワーの特徴で2番目の特徴は、”初期の性能を出来るだけ長く保つ”事です。買った当時の性能を”初期性能”と言いますが、これを長期間の使用の間保ち続けるのは、簡単なようで難しいことなのです。
使用を重ねると, 初期性能は損なわれていく
リールは使用回数、頻度を重ねていくと、出荷時の性能やリールが本来持つ性能が少しずつ失われていきます。これは、使用時の水の浸入が大きな原因とされています。15ツインパワーにはこの水の浸入を限りなく阻止するテクノロジーが搭載されています。
先進テクノロジーが, 初期性能の長期維持を約束
そのテクノロジーとは”コアプロテクト”と呼んでいます。具体的にはボディ、ラインローラー、ストッパーベアリングの3カ所からの水の浸入を操作性の応を損なうことなく阻止している技術です。特にこのテクノロジーで回転性能の長期維持を可能にしました。
15ツインパワーの特徴③ 各種テクノロジーの継承
15ツインパワーは汎用グレードのスピニングリールであるにも関わらず、上位グレードから継承された様々なテクノロジーが採用されています。例えば、X-シップ、Gフリーボディ、AR-Cスプール、リッジドサポートドラグ等です。それでは順番にどの様なテクノロジーか詳細を見ていくことにしましょう。
継承テクノロジー① X-シップ
X-シップはアングラーがハンドルを回転させる力をロスを限りなく低減し、それをラインを巻き上げるパワーに最大限に変換する技術です。滑らかで、重みの少ないリーリングを体験することができます。
継承テクノロジー② Gフリーボディ
従来ならば、ギアーの下の部分に位置していたウォームシャフトの重心をリールシートの真下にポジショニングする事によって、リールの重量感がかなり緩和されています。このことにより、ロッドとの一体感が増すのです。
継承テクノロジー③ AR-Cスプール
AR-Cスプールはシマノ独自のスプールテクノロジーで、スプールエッジ角度が付いています。それにより、キャストしたときのラインのリリース時の抵抗感が軽くなり、その結果、飛距離が大きく増します。
継承テクノロジー④ リジッドサポートドラグ
リジッドサポートドラグとは、通常スピニングリールのスプールはシャフトが貫通していますが、それの両端の2点を双方なんとベアリングで支えようという技術です。これにより、より滑らかなドラグの滑り出し動作が可能になりました。
15ツインパワーのモデルラインナップをご紹介!
15ツインパワーには、なんと12のモデルラインナップが存在します。これにより、対象とする魚の大小、フィールドの種類のバリエーションをかなり広くサポートしています。それではそのラインナップを見ていくことにしましょう。
15ツインパワーのモデル① 2500番サイズ以下
まずは、15ツインパワーの2500番サイズ以下、つまり、対象の魚種でいうと、アジングなどの小魚から、バスフィッシンくらいまでが対象のリールのモデルをスペック、用途の解説を交えてご紹介することにします。
2500番サイズ以下のモデル① 1000PGS
15ツインパワーのモデルで1000PGSはギアー比が4.3、最大巻上長がハンドルⅠ回転で57㎝、自重が195gで適応ラインがナイロンで3~4ポンドです。一番小さいモデルで管理釣り場や、アジングなどの小魚の釣りに適応します。PGはパワーギアーの略です。
2500番サイズ以下のモデル② C2000S
15ツインパワーのモデルでC2000Sはギアー比が5.0、最大巻上長がハンドルⅠ回転で66㎝、自重が195gで適応ラインがナイロンで3~5ポンドです。管理釣り場から、フィネスなバスまたはシーバスフィッシングに適応します。
2500番サイズ以下のモデル③ C2000HGS
15ツインパワーのモデルでC2000HGSはギアー比が6.0、最大巻上長がハンドルⅠ回転で79㎝、自重が195gで適応ラインがナイロンで3~5ポンドです。C2000Sのハイギアーモデルになります。フィネスなバスまたはシーバスフィッシングに適応します。
2500番サイズ以下のモデル④ 2500S
15ツインパワーのモデルで2500Sはギアー比が5.2、最大巻上長がハンドルⅠ回転で76㎝、自重が240gで適応ラインがナイロンで5~8ポンドです。スプール系が2000より大きくなる分ドラグ性能が増します。一般的なバスーフィッシングに適応します。
2500番サイズ以下のモデル⑤ 2500HGS
15ツインパワーのモデルで2500HGSはギアー比が6.0、最大巻上長がハンドルⅠ回転で88㎝、自重が240gで適応ラインがナイロンで5~8ポンドです。C2000Sのハイギアーモデルになります。バスーフィッシングで、手返しの早いカバー撃ちや、高速巻きに適応します。
15ツインパワーのモデル② 3000番サイズ以上
次に、15ツインパワーのスプール系が3000番サイズ以上、つまり、対象の魚種でいうと、シーバスフィッシングからそれ以上の大物を対象としたリールのモデルをスペック、用途の解説を交えてご紹介することにします。