イナダのレシピはお財布に優しい&おいしい!
「お得」という言葉に惹かれますが初めての人は不安もつきものです。せっかく買ったのに美味しくなければがっかりもします。ではここまで強くおすすめできるイナダとは一体どんな魚なのでしょうか。もう少し詳しく解説していきます。
イナダはとにかく安い!
大きいわりに驚くほど庶民的な値段で買えます。旬だと1匹約40センチオーバーにものが250円で売られていることも。育ち盛りのお子さんがいる家庭の強い味方です。一方で釣りで狙うこともでき、シーズン中は売られているサイズが1日に10~20匹という釣果もざらにあります。釣り方についてはこちらもどうぞ。
イナダってブリなの?
ブリの若魚で間違いありません。つまり成長の過程で呼び名が変わる出世魚です。地方によっても呼び名も変わります。例えば寿司ネタでも有名なハマチはイナダと同じ魚で主に西日本での呼び名です。さらに近年は「養殖もの」を指す傾向もあります。つまりはブリという冬を代表する食材の子どもと覚えておきましょう。
イナダはうまい!
大きくても安くても美味しくなければ値段相応かそれ以下です。ところがその味は間違いありません。脂は冬のブリほどないですが、その分脂のノリと身の締まりのバランスがとても良いので刺身をはじめとしたさまざまな料理で楽しむことができます。
イナダ丸1匹、どう調理するか問題
丸ごと1匹がいかにお得であっても買い慣れていないと抵抗もあるものです。「捌けるのか」、「食べ切れるのか」という問題に悩んだ挙句いつも通りパックの切り身を購入してしまうなんてことも。でもちょっと待ってください。捌けなくても問題ありません。上手く活用すれば食べきることだって可能です。
イナダは丸1匹買いが安い!
刺身か丸1匹か…迷うところですが丸ごと1匹の購入をおすすめします。アラなどの部位も確保でき料理の幅がぐんと広がるからです。イナダは加熱調理のバリエーションも多く、例えば1匹買えば4人家族でも2品は確実に作ることができます。
イナダ丸1匹どう調理する?
捌けない時はスーパーや鮮魚店を頼ってみましょう。その際は「何で食べたいのか伝える」「持ち込みの際は事前に電話を入れる」を忘れずにするようにしましょう。刺身にしたいと伝えれば美しいサクを仕上げてくれます。コストは店によってさまざまなので受け付けてくれるか否かの確認とともに料金も聞いておくと安心です。
イナダがたくさん釣れた!どうする?
回遊魚であるイナダはタイミングが合えば面白いくらい釣れる一方で処理にも困ってしまう時があります。こんな時は知人や近所にあげるのが定石ですがあてが無い時はやはり調理しかありません。生食以外にも熱を通す調理のバリエーションも多く、冷凍保存も可能です。
【お得】イナダを自分で捌いてしまおう
魚を捌くことは難しいことではありません。順序さえ覚えてしまえば誰でもできてしまいます。プロのような手さばきや仕上がりの美しさは経験値の差です。きっと何度もやっているうちに、どんどん上達していきます。まずは初めの一歩を踏み出してみましょう。
イナダの基本の三枚おろしの方法を動画でチェック!
三枚おろしは魚を「左身」「右身」「中骨」に切り分ける捌き方です。マスターすればほとんどの魚を捌くことができるようになります。まずは動画を見てみましょう。魚の位置を何度も動かしながら包丁を入れているところに注目です。
イナダの三枚おろしの手順
次に作業手順を箇条書きにしてまとめました。6つの項目に分けてそれぞれの手順やポイントをのせています。初めのうちは確認しながらの作業になるため時間もかかりますが、覚えてしまえば3分ほどで終えることも可能です。
三枚おろしの手順①ウロコを取る
ウロコは硬くないので専用の道具を使わずとも包丁の刃で簡単に削ぎ取れます。尻尾から頭の方向へ刃を動かし処理します。なお削いだウロコは跳ねるのでシンク内で流水にあてながらすると飛び散らすことなく作業できます。
三枚おろしの手順②頭を落とす
胸ビレと腹ビレから上を切り落とすイメージで頭を落とします。適切な位置を定めたら「斜め」に包丁を入れて中骨までを切るようにしてください。次に裏に返し同じ位置から斜めに包丁を入れれば完了です。
三枚おろしの手順③内臓を出す
頭はすぐに切り離さずにその状態のまま、まずは肛門から頭に向けて腹を切ります。そしてこの時点で初めて頭を胴体から離してみてください。切り落とした頭部にくっついた状態で内臓も腹から簡単に引き出すことができます。
三枚おろしの手順④腹の中を洗う
腹部を開いてみると腹膜が張っているので裂くように包丁をいれます。するとその奥に血合い部分があるので切れ込みをいれ、流水できれいに洗い流しましょう。血合いが多く残ると生臭さの原因になります。洗った後はしっかり水気を取りましょう。
三枚おろしの手順⑤三枚におろす
左側に尻尾がくるように置き、腹から包丁を入れます。中骨に沿うことを意識しましょう。次に半回転させ尾に切れ込みを入れ、今度は背に包丁を入れます。同じように中骨に刃を沿わせます。そして再度半回転させ中骨に沿って腹から刃を入れると片身がはがれます。
尾の付いた一方の身を尻尾を左にし、先ほどと同じ要領で作業します。「背」→「尾に切れ込み」→「腹」の順番です。中骨から完全に身が剥がれ別の片身ができあがります。まな板の上に3枚が出揃います。
三枚おろしの手順⑥腹骨をはずす
片身を尻尾が下にして縦置きにし腹骨上部の先端に沿うように逆さ包丁を入れます。その切れ込みから薄く削ぐように腹骨の下に包丁を滑らせます。ある程度腹骨の下部まで刃がきたら包丁を起こし立て切りにします。表身、裏身とも処理方法は同じです。これで三枚おろしの完成となります。
イナダを冷凍保存しよう!
どうしても食べきれなかったり、大量に釣った後などは冷凍保存に頼らざるおえないケースがよくあります。鮮度がいいものを冷凍するのは気が引けますが正しい方法で保存すれば解凍後もおいしく食べることだって可能です。おすすめの冷凍保存方法についてまとめました。
冷凍保存は鮮度も保てる
魚の基本的な冷蔵保存の期限は内臓処理をした丸1匹で2日ほど、刺身用は1日、加熱処理が必要な切り身は3日です。それらを冷凍すると約2週間〜4週間保存できるようになります。しかし、あくまでおいしく食べられる期限を示しています。それ以上の保存も可能です。
正しい保管方法は?
ラップだけをして冷凍する人がいますが冷凍庫内の匂いが魚に付いてしまいおすすめできません。ラップでしっかり包んだあと、ジッパーが付いた保存袋に入れ密閉した状態で冷凍しましょう。また急冷が肝心です。冷凍庫の急冷機能や、アルミトレーに乗せたりして一気に冷凍できる環境を作りましょう。
イナダレシピおすすめ3選:人気の「煮付け」をご紹介!
王道とも言える煮付けですが、ご飯のおかずやお酒のおつまみにも合うため、イナダ料理の中でも特に人気なメニューです。余ったら煮汁とともに冷凍保存もできるので出来上がりの量を気にせず仕込むこともできます。ここでは覚えておくと大変便利な煮付けの黄金比率も紹介します。
黄金比率で作る①「イナダの煮付け」
「水4:酒4:みりん1:砂糖1」これはイナダに限らず、煮魚を作るにあたって用いられる調味料の割合です。この分量の割合を用いると失敗しないので黄金比率と呼ばれています。ただし正解ではないので一度試したのちに自分好みに割合を改良してみるのもおすすめです。
材料(2人分)
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調理のコツ「砂糖は粗目でコクアップ!」
煮魚といってもその仕上がりは「さらっと」したものから「こってり」したものまで様々です。用いる魚の身の質感よって味付けが分けられます。イナダのような締まりある身には味の強い方が良く合います。砂糖を粗目にすると「こってり」感が出るのでおすすめです。逆にキビ砂糖を使うと優しい味に仕上がる傾向があります。
旨味を引き出す②「イナダの塩煮」
酒と塩のみを使ったシンプル味付けですが、その分主役となる素材の旨味をたっぷり味わえる一品です。切り身に色が入らないので上品な装いが印象的です。付け合わせに緑の野菜を用いればぐっと見た目も引き締まります。
材料(2人分)
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調理のコツ「沸騰してから切り身を入れよう」
シンプルな味付けなのので生臭さが大敵です。水からではなく鍋の水が沸いてから切り身を入れると臭みを抑えることができます。また霜降りでも同様の効果を得られるので重要です。野菜を使う際は生姜を入れるタイミングで鍋に入れましょう。水菜、ネギなどがおすすめです。
甘辛の味付けがご飯にも合う③「イナダの味噌煮」
味噌煮の代表的な食材といえばサバが有名ですが同じ青魚であるイナダにもぴったりな調理法です。サバと比べるとさっぱりと食べることができます。ほどよく煮詰まったとろみある煮汁との相性は素晴らしくご飯のおかずにもぴったりで朝食のおかずとしても最適です。
材料(2人分)
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調理のコツ「こってり仕上げよう」
味噌煮をする上でのコツは分量にあります。水を含めた調味料の分量が多すぎてしまうと味噌汁になってしまいます。煮詰めてもなかなかこってりになりません。これを防ぐためにも煮汁は切り身半分が浸かる程度にするのがポイントです。
イナダレシピおすすめ3選:人気の「竜田揚げ」をご紹介!
ほどよくジューシーで、鶏肉のような食感にもなるので食べ応えがあります。食べ盛りのお子さんや、旦那さんのビールのおつまみにも最適です。下味やソースにも幅があるので変えてあげることで違った味付けにもなります。バリエーションが豊富なところも魅力的です。
冷めてもおいしい①「定番!イナダの竜田揚げ」
さくさくな衣とほくほくな身、そこに絡んでくる生姜とニンニクの風味がくせになります。「子どもに作ったら大人気だった」など「おつまみで出したら喜んでくれた」などあちこちで絶賛の声が聞かれる大好評レシピです。
材料(2人分)
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調理のコツ「濃いめの下味でお弁当にも!」
タレに漬ける時間を長めに置くことで下味がしっかり入ります。味が濃いと冷めてもおいしく食べることができ翌日のお弁当のおかずにもなります。一方でマヨネーズやタルタルソースなどをつけて食べたい場合は漬け置く時間を短めに調整しましょう。