マゴチってどんな魚?
マゴチとは日本の近海に生息する白身の魚です。とても美味で高級魚として取引されています。淡泊な白身はヒラメにも負けない風味を持ち、刺身で食すと特にうまいと評判です。寒ヒラメと言われるように、冬が旬のヒラメに対しマゴチの旬は夏から秋にかけてです。
マゴチとは
マゴチは砂地の海底を好んで生息し、体の色を周囲と同化する擬態を得意とします。大きな口で海老やカニの甲殻類から小魚、タコ、イカまで食します。上から押しつぶしたような扁平型の見た目はややグロテスクでもあります。
マゴチのお値段は?
マゴチはとても美味しい魚です。でもあまりスーパーでは見かけません。それもそのはず、漁獲量の少ないマゴチはほとんど料亭など一部の高級店に直行してしまうからです。なかなか庶民の口には入ることがありません。
身の分量から言うとかなりお高め
マゴチの取り引き価格は数千円/キロで取引されています。キロ当たりといっても当然に頭もついた状態です。肉食の大きな口を持つマゴチは、食べることが出来る「身」は見かけより随分と少ないです。身の分量から考えるともっともっと高いと言って良いでしょう。
活〆はさらに価格が高騰
魚には「活き締め」という言葉が良く使われます。活き締めとは生きた状態の魚を瞬間的に絞めることを指します。活き締めにされずに暴れた魚は乳酸が体内にたまり温度が上昇し鮮度が落ちます。活き締めにすることで鮮度を保ち臭みを防止することが出来ます。丁寧に活き締めされた魚の取引価格は当然に高くなります。
美味しく食べるには絞めが肝心
マゴチを初め釣ったお魚はお刺身で食べたい!そんな人が多いです。美味しく食べるには「活き絞め」が肝要です。絞める方法は神経絞めと血抜きがあります。神経絞めは特別な道具と技術が必要なので、今回は誰でも簡単な血抜きの方法を紹介します。
魚の心臓はえらの下にある
魚のエラにナイフを突き立てると血が溢れてきます。エラにナイフを入れて背中側に向けてナイフを入れるとうまくいきます。小物ならこれで十分です。大物の場合は更に尾の付け根にも切り込みを入れるとよく血が抜けます。
気になるマゴチの味は?
マゴチは淡白で上品な味で和食全般どんな料理とも相性が良いです。少し見てくれはどう猛な感じがしますが、ひと皮むけば上品この上ない味なのです。代用品と言ってはかわいそうですが、フグの代わりに使われると言えば美味しさの想像が出来るのではないでしょうか。
淡白で上品な味
淡白で癖がないので魚が苦手な方もおいしく召し上がっていただけます。最もおすすめは刺身で「薄造り」にすればふぐにも鯛にも負けないシコシコて心地の良い歯ごたえ。ほんのり甘くふわりとひろがる甘味は至福の味わいです。
マゴチのさばき方は?
マゴチは大きいと60cmを超えます。潜水艦なんて表現されるほどその姿は独特でどう猛な顔付きです。思わず及び腰になってしまいそうです。ですが、しっかり捌けば至福のお刺身や料理にありつけます。動画を使って説明しますので頑張って捌いてください。
うろこを落とす
先ずは鱗を落とすのですが、安全にマゴチを捌くためには背ビレや刺をはさみでも切り落としておくのがおすすめ。背ビレ、尻ヒレ、エラの両脇にある鋭い棘を切り落とします。その後で鱗を落とします。
マゴチはぬるぬるなので軍手がおすすめ
マゴチの体はヌメヌメとして滑ります。決して傷んでいるわけではありません。捌くときは思わぬ怪我を防止するために軍手をはめての作業用がおすすめです。軍てをするだけで全然滑らなくなります。
内臓と頭を落とす
ウロコが取れたら庖丁の出番です。先ずは頭を落とします。えらの下から包丁を入れて中骨に当たるまで一思いに包丁を入れます。反対側も同じように中骨まで包丁を入れたら、包丁の柄を叩くようにして中骨を切り落とします。これで頭は外れます。ここは動画をを参考にして下さい。
骨から身をおろす
お腹を出したら、綺麗にまな板を洗って下さい。内臓には細菌が沢山付いています。刺身で食べるなら特に注意して下さい。食中毒の原因は「古くなった」だけではありません。内臓はとにかく身に触れさせない!これが大原則。骨から身が離れたら半分くらいは完成です。
腹骨をすく
腹骨をすけば捌くのは完成です。動画を3本並べてあるので見やすいものを参考にして進めて下さい。マゴチは他の魚と違い捌くのにちょっとコツがあります。上手くいかなくても大丈夫なので手を切らないように安全にやりましょう。あら汁の作り方も紹介するので骨に身がついていても全然OKです。
マゴチが釣れたらヒラメも狙ってみよう!ヒラメの釣り方はこちらです。
おすすめのマゴチ料理を紹介!
それでは捌きたてのマゴチを美味しい料理にしていきます。6種類の料理を紹介します。それぞれの作り方と材料、ワンポイントアドバイスがあるので是非参考にして下さい。薄造り、煮つけ、黄身揚げ、あら汁、お鍋、皮の湯引きです。
おすすめマゴチ料理①鮮度がいいなら薄造り
マゴチと言ったら薄造り!鮮度が良ければ是非試して下さい。高級魚といわれるのが納得のおいしさです。シコシコで歯ごたえが十分にあり、噛み締めるほどに甘い旨味が口の中に広がります。フグのお刺身「てっさ」と同じように薬味を添えて頂きます。
用意するもの
マゴチの薄作りはふぐの刺身、てっさと同じ要領です。紅葉おろしとミョウガ、小ネギを薬味にして食します。もちろん無ければそのままでも構いません。薬味はお好みです。醤油とワサビでも感動的に美味しいです。
- 大根おろし
- 紅葉おろしの元
- 子ネギ
作り方
うす造りはできるだけうすく切るの美味しさのポイント。庖丁が透ける程度の薄さを保ちながら、そっと庖丁を引いて切ります。切れない庖丁では難しいので簡単な研ぎ器でもよいのでうす造りの前には庖丁を研いでおくのがおすすめです。刺身包丁があると作業がしやすいです。
ワンポイントアドバイス
皮を剥いだ状態で昆布に挟んで冷蔵庫に寝かせておけば、簡単に昆布締めになります。軽く塩を振ってしっかりラップに包んだら2時間以上冷蔵庫で寝かせます。複雑な旨味がプラスされ驚くほど旨みがアップします。
おすすめマゴチ料理②定番の煮つけ
白身で柔らかな身を持つマゴチは煮つけに最適です。味がしみこみやすくふわふわの食感になります。そして煮つけは三枚におろす必要がありません。頭と内臓を取り出したら適当な大きさにぶつ切りにすればOKという下準備が簡単な調理でもあります。
用意するもの
煮つけに用意する物は調味料として、酒、醤油、砂糖とマゴチの切り身です。マゴチは頭と内臓を落としたら適当な大きさにぶつ切りにしたら、皮に一文字の切れ目を入れます。
- 酒・・・70㏄
- 砂糖・・70g
- 醤油・・70㏄
- マゴチの切り身・・・2切れ