イワナの特徴や生態をチェック!実はこんなに種類がいた!

カワマスは北アメリカ東部が原産のイワナで日本にはフライフィッシングのためのゲームフィッシュとして移入されました。上高地の梓川で放流された固体は、イワナとの交雑によりイワナの純粋種が減少していることが報告されています。

レイクトラウト

カワマスと同じく北アメリカ原産のイワナで五大湖周辺に生息しています。日本にはゲームフィッシュとして中禅寺湖に移入されました。

イワナの交雑種

日本国内に産するサケ類で産卵時期や場所がイワナと重複する種類では、自然環境化で交雑種が生じることがあります。代表的なものとしてイワナとカワマスの雑種が知られており、ジャガートラウトの名で管理された釣り場で放流されています。

イワナはヤマメと交雑して雑種を作ることが知られています。この雑種はカワサバと呼ばれ、両方の種類の模様が混ざったさまざまな個体が現れます。もともとこの両種は生息場所で棲み分けているとされていましたが、環境条件の変化によりヤマメが生息域を広げたことで両種の産卵地域が重なって交雑が起こったと考えられています。

イワナの近縁種

渓流に生息するイワナの近縁種としてヤマメとアマゴがいます。両種は互いに亜種関係にあるサケ科の魚類で分布域が分かれており、ヤマメは北海道と本州の神奈川以北の太平洋側及び日本海側全域、アマゴは静岡以南の本州太平洋側から四国、九州の瀬戸内海側に分布します。ヤマメは体側に沿ってはっきりした暗い青緑色の楕円形の斑紋(パーマーク)が7~11並び、全身に黒色斑があります。アマゴはヤマメ同様にパーマークと黒色版がありますが、その上に朱色の斑点が散らばっています。共に一生を河川で送る陸封型と、ある時期に海に降りる降海型の二つの生活型があり、ヤマメの降海型をサクラマス、アマゴの降海型をサツキマスと呼びます。体側にイワナには白斑がヤマメ・アマゴでは黒斑があること、及びパーマークの有無で見分けられます。イワナのいる河川ではヤマメ、アマゴがイワナよりも下流の中・上流域に生息し、種間で生息環境を分けていますが、イワナのいない川ではヤマメ・アマゴ共に源流域まで生息範囲を広げます。

イワナの生態

イワナの一生

イワナは日本国内では最も標高の高いところに生息する山地性の淡水魚で、代表的な渓流魚です。夏の水温が15℃を越えない寒冷な水域を好み、一般的には一生を淡水で過ごします。生息地の川の支流で10月頃に産卵し、卵は50日ほどで孵化します。稚魚は岩の間など流れの緩い川の浅瀬で過ごし、初夏には流れの速い川の中心に泳ぎ出します。多くの個体は2年魚以降でオスの場合体調15センチ、メスの場合17センチほどになると性的に成熟し、そのあとは毎年継続して繁殖できます。野生状態では6年ほど生きると思われ、最大80センチほどになります。繁殖化では30年生きた記録があります。

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