肉食のタマカイですが、口の中の食べカスなどをお掃除してくれるホンソメワケベラとは共存関係にあります。ホンソメワケベラはピョンピョンとダンスのような動きをして「私はクリーニング屋さんですよ」アピールをします。水族館などでは、タマカイのような大型の魚と共にホンソメワケベラが展示してありますが、運が良ければ大きな口を開けて口内やエラをお掃除してもらっているタマカイを見られるかもしれません。ちなみに画像は、お掃除をしてもらっているヤイトハタです。こちらも大型の、タマカイと同じくハタの仲間です。
タマカイは人食い?
少年を丸のみしただとか、物騒な話もチラホラ聞かれるタマカイ。正式な記録がないので真実は定かではありませんが、タマカイの風貌から怖い連想がなされるのは事実です。小さなサメなら捕食できる能力を恐れてか、オセアニアの一部の地域で「人食いハタ」と呼ばれることもあります。
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タマカイの特徴
幻のタマカイの特徴とは
タマカイの特徴は、何といってもその大きさです。公式な記録ではありませんが、過去には3メートルを越えるものや400キロ越えの個体がみられたこともあります。大きな口に丸い尾びれが外見上の特徴といえます。そしてこの幻の超巨大魚、非常に美味しいのです。魚の刺身と言うと鮮度が命!な部分もありますが、このタマカイ、実は寝かせたほうが旨味が増してかなり美味しく頂けるのです。刺身以外の調理法でも美味しく頂けますよ。もし見かけることがあったら、ぜひ味わいたいですね。
タマカイとクエの違い
どこが違う?タマカイとクエ
タマカイもクエも、スズキ目ハタ科マハタ属の魚です。ハタの仲間ではタマカイの次に大きな魚がクエです。クエの成長はゆっくりですが、タマカイはクエに比べると成長のスピードは速いです。どちらも美味で、食用としても優れている魚です。タマカイは幼魚時期は体に黄色と黒の特徴的な斑点模様が見られますが、大きくなるにつれて体の斑点模様が薄くなり、体は灰褐色・緑褐色となり模様での種の判別はしにくくなります。
タマカイの分布とは?どの海にいる?
世界での分布とは
タマカイはインド洋、太平洋、紅海など、ペルシア湾を除く太平洋全域に広く生息しています。日本では、和歌山県や伊豆諸島、沖縄より南の琉球列島に分布しています。珍しい魚で、水揚げは稀です。
日本でも200キロ越えが水揚げされていた!
2007年には高知県室戸市で全長2.3m、重さが208キロもある巨大なタマカイが定置網にかかり、話題となりました。そのタマカイの口はバスケットボールが入るほどに大きかったと当時の関係者が語っています。また沖縄では『アーラーミーバイ』と呼ばれていて、高級魚として有名です。ちなみに『ミーバイ』とはハタ類の総称で、『アーラーミーバイ』とは大型のハタという意味です。日本の水族館でも展示しているところは多くはないのですが、誰もがその大きさと風貌に驚くことになります。
タマカイの釣り方は?
巨大魚タマカイを釣る
タマカイは実は釣りのターゲットとして、その筋では人気の魚です。釣り方としては、基本的には船からの餌釣りで狙います。磯からの一本釣りというスタイルでももちろん可能です。沖縄の宮古島などから磯釣りで狙う方もいらっしゃいます。
餌釣りの時の餌は?
使用する餌はイワシなどの身の餌やイワイソメなどです。イカやアジも向いています。大型のルアーでも狙えます。サンゴ礁域に生息するターゲットなので、おもり仕掛けを使用するのがおすすめです。サンゴ礁や岩場に生息する根魚なので、おもりが根がかりした際におもりの方の糸が切れて針は残るような対策が必須です。
タマカイはどんなタックルで狙う?
向いている竿やリールは?
上述の通り、タマカイは巨大魚です。掛かったときの引きは強烈で、個体の大きさによっては人一人持って行かれそうなほどの威力があります。そんなタマカイですので、超大物用の粘りの強い釣り竿と頑丈なリールが必須です。ロッドはクロマグロ用などでも過剰ではないと思います。強力なラインで挑みましょう。