ウナギ目の種族(うなぎ、あなご、うつぼ、はも等)の血には、イクチオヘモトキシンというタンパク質の毒が含まれています。血液を飲んだ場合は、下痢、嘔吐、チアノーゼ、不整脈、麻痺、呼吸困難など引き起こし、最悪のケースでは死亡します。
うなぎの粘液には毒がある
血液だけではなく、粘液にも含まれています。粘液とはヌルヌルのことです。うなぎを掴む機会があれば、手を必ず手を洗いましょう。毒が口に入ったら、下痢や吐き気の中毒症状、目に入ると結膜炎などが起きます。
毒のあるうなぎを食べても平気なのは何故?
うなぎの毒液はタンパク質系なので加熱すると無毒化します。タンパク質の毒は60度5分以上加熱でその毒性は絶えます。加熱処理を満遍なくすれば、食中毒の症状を起こすことを防げます。
うなぎの毒は調理中にも注意が必要
うなぎを捌いている間に、血が口に入ると粘膜が腫れたり、粘液が傷口があれば炎症や化膿したり、目には入ると結膜炎や最悪失明の危険があります。釣りなどで生きたうなぎを釣った場合は知らずに手で触ったり、血が口に入ると危険です。必ず傷口があれば手袋をしましょう。
うなぎが原因の食中毒の可能性はあるのか?
ご存じと思いますが、うなぎには「おつくり(刺身)」などがないです。生血に害毒を含有しているから危険です。うなぎが誘因で食中毒になる見込みは加熱処理を施した後はありえませんが、加熱する前では中毒症状を起こす場合があります。
うなぎによる食中毒の事例をみてみよう
この事例は、土用の丑の日にうなぎの蒲焼きを食べる風習が広まったのが起点です。うなぎには、疲労回復や食欲増進の作用があり、夏はうなぎで栄養を摂るには最適な食材です。そのうなぎによる食中毒が生じましたので実例をみてみましょう。