魚のさばき方を動画付きで徹底解説!ヒラメやアナゴのさばき方も!

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背開きの料理の代表は天ぷらとフライです。フライ用に冷凍保存もできて、解凍してパン粉を付けて揚げるだけでアジフライが食べれます。キスの天ぷらもできます。ここでは、背開きその2の基本的な作業の流れとポイントとを、動画を交えて解説していきます。

背開きその2の基本的な作業の流れは?

包丁でウロコを引き、両面のゼイゴを取り頭を切り落とします。内臓を取り洗ったら、ペーパータオルなどで水気をふきましょう。

腹開きと背開き

腹開きでは背びれが残ってしまいます。小魚でも背びれは尖っています。フライ用の背開きは背から中骨に沿って包丁を入れて身を開きます。

背開きその2のポイントは?

フライや天ぷらに使用されるのは小型の魚類が多いです。尻っぽを残して背開きでさばくことで、魚の骨や硬い部位を食べやすくすることができます。

ポイント① <ゼイゴを取る>

<動画0:18ー0:50>ゼイゴはアジの尻っぽからあるザラザラの硬い部位です。取り除かないとでフライにすると、口に刺さり後味が悪くなります。ゼイゴの取り方は、刃先を上向きにするのがポイントです。

ポイント② <頭を落として綺麗に洗う>

<0:54ー1:10>胸ビレ背ビレが頭につくように斜めに包丁を入れて中骨をきり、裏返して同様に斜めに包丁を入れて、頭と内臓を取り除くことで洗うのが簡単になります。ウロコは、専用のウロコ取りもしくは包丁で取り、歯ブラシがあれば血合いは綺麗に取れます。

ポイント③ <お腹のヒレを切る>

動画にはありませんが、背開きする前に胸ビレを切り取ることをおすすめします。開いた後にでもカットできます。フライにすると、ヒレが硬いので口にささることがあります。

魚のさばき方⑤ イカ類のさばき方

スーパーでよく見かける「スルメイカ」のさばき方を説明します。イカ類は、低カロリーで低脂質でさばくのは簡単です。ここでは、イカ類のさばき方の基本的な作業の流れとポイントを解説していきます。

イカ類のさばき方の基本的な作業の流れは?

身とワタの間に指を入れて、下足を引き抜いて、ヒレ(エンペラ)を身から剥がします。身の皮を剥がして、包丁で身を開き、エリ(端)と軟骨を切り取ります。身の薄皮を取り除きます。下足からワタを切り取り、目と口バシ(コリコリした部位)を取り除きます。

イカ類のさばき方のポイントは?

丸ごとの方がコストパフォーマンスが良く、イカわた料理もできます。イカの下処理時間は10分以下で終わります。それぞれのポイントを紹介します。

ポイント① <身の処理>

<動画0:25ー0:50>身からエンペラを剥がします。塩をつけて滑らないようにするか、キッチンペーパーなどを手に持って行いましょう。<動画1:52ー1:55>エンペラの付け根を切り取ります。<動画0:50ー1:28>身を包丁で開いたら、食感をよくするためにエリ(端)と軟骨を取り除きます。さらに食感を良くするために、薄皮や胴内の内臓の汚れは乾いたふきんで剥がしましょう。

ポイント② <下足の処理>

動画の下処理には載っていませんが、下足(ゲソ)をそろえて、長い足を2本切り落とします。長い足2本は生殖器であり、吸盤も食感が料理向きではありません。

ポイント③ <イカワタの処理>

<動画1:45ー1:50>では、ワタは墨袋を取りますが、取り方は下足側から手で摘まみゆっくり引っ張ります。塩辛のワタ料理では墨袋を取り除いて利用します。

魚のさばき方⑥ タコのさばき方

ミネラルやたんぱく質がタコには豊富です。タコの体を守る粘液は雑菌が多くいますので、しっかりヌメリを落としましょう。ここでは、タコのさばき方の基本的な作業の流れとポイントとを、動画を交えて解説していきます。

タコのさばき方の基本的な作業の流れは?

頭の裏側に指を入れて、頭を裏返し、内臓を取ります。裏返し身の中心にある口を取り除きます。塩を全身にまぶして、汚れとヌメリを取り、塩を落とすために水洗いしてヌメリと水気を取ります。足はスリコギで叩きます。

タコのさばき方のポイントは?

タコの頭と目の付近には隙間があるので、そこから指を入れて下処理します。タコは下処理ができたら、ゆでダコにしておくと便利です。新鮮なタコの足は刺身で食べることができます。

ポイント① <1箇所と内臓を取る>

タコの頭の真ん中の1箇所のつながりを切り、4箇所ほど内臓と繫がる箇所をきります。内臓を取るときに、墨袋を破らないように気をつけましょう。内臓は手で取れますが、どうしてもとれない場合は包丁やハサミで切り取ります。

ポイント② <塩でヌメリを取る>

タコ1匹当たり大さじ1程か、ひとつかみほどの塩をかけて、塩でヌメリを取ると泡立ち灰色に汚れが落ちます。足も一本一本しっかり握ってヌメリを取りましょう。水洗いのときも、足を一本一本よくヌメリを落としましょう。大きさによって2~3回繰り返します。

ポイント③ <柔らかくなるまで叩く>

スリコギや叩けるものなら何でもOKです。根気よく叩いてくいと身が柔らかくなります。タコの筋肉の繊維や細胞を壊すとタコが柔らかくなります。繊維を崩す方法は多数ありますが、一番効果があるのはスリコギなどで叩くことです。

魚を丸ごと美味しく食べよう!

スーパーで魚を丸ごと購入すると、新鮮な魚は刺身、頭と骨はアラ汁にできたり、魚の種類によっては内臓も美味しく料理にして食べることができます。利用法をご紹介します。

あらとカマを利用する

アラとは背骨・頭・尻尾・ヒレなど捨てる部分(身以外)です。カマは魚のエラ下から胸びれ部位です。どういった魚にもアラとカマがさばくとでます。

アラ料理

あら煮やアラ汁、だし汁にできます。アラ汁で使用される魚は、カンパチやぶり、タイ、鮭、キンメダイ、マグロ、カワハギなど大きめの魚が調理に使われます。

カマの料理

魚の左右2箇所から取ることができます。カマは脂がのっていて美味しい部位ですので、そのまま食べても美味です。塩焼きや唐揚げ、煮付け、混ぜご飯にもできます。

内臓が食べれる魚と食べれない魚の違い

魚が食べたエサは、腸(ハラワタ)を通って、体外に排出されますが、魚の内臓は食べたものによって食中毒になるので、一般的には下処理で取り除くので食べません。

腸の内容物の違い

魚では、サンマやサヨリ、トビウオなどが腸内に食べたものが残らず消化が早いため食べることができます。アユもコケなど人が食べても平気なものをエサにしているので食べることができます。昆虫を食べていたら内臓を食べないようにしましょう。

サンマは内臓が食べられる魚

スーパーで売られているサンマには胃がないため、体内の腸内に内容物(うんち)が残らず排出されるので、サンマの内臓は食べることができます。寄生虫の危険性はありますので加熱処理はしっかり行いましょう。

イカのワタ(肝臓)

イカの内臓ですが食べることができます。ルイベにすることができます。味噌漬けにもできます。イカワタのゴロ焼きができます。ゴロ焼きはイカワタの塩辛を叩いてイカの身の部分と痛めます。どの料理もお酒のつまみにピッタリです。

調理済みの魚

販売されている魚は、痛まないように内臓が取られている場合があります。内臓から痛み始めますので、鮮度がいい魚は内臓と丸ごと買えますが、調理済みと記載されている場合は、内臓とウロコが下処理されています。

骨を食べる

魚の骨料理には、中骨を使用しますが、中には頭や魚のカマを利用する場合もあります。どの部位も魚の旨みが凝縮されています。その旨みを引き出してあげましょう。魚ではアジやアナゴ、カレイ、キス、サンマ、イワシなどの中骨は骨せんべいで美味しいです。

魚の目玉

毒を持つ魚以外は目玉は食べることができますが、あえて食べる必要がない部位です。魚の目玉には、目に良い成分が含まれています。栄養素ではビタミンB1、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)など含まれています。食べ方は煮付けなどがおすすめです。

魚を捌いていて寄生虫が出てきたら?

寄生虫は目視で確認します。見つけても魚には問題ありませんので買ってきた魚を捨てる必要はなく、加熱処理で対応できます。冷凍するケースでは、マイナス20度24時間(家庭用の冷凍庫では48時間)で寄生虫は死滅します。

寄生虫が出てきたときの対処法

寄生虫では、アニサキスが大部分で、養殖での寄生の心配はないです。アニサキスが高確率で寄生しているのは加熱用で販売されています。プロによる選別がされています。

アニサキスが大部分

スルメイカ、鯖(サバ)、鮭(サケ)総じて寄生しています。生きたまま寄生虫を食べると体内で激痛が起こります。内臓の表面にいるのはさばくと取り除くことができますが、時間が経つと身の部位まで侵入します。刺身のアジ、サンマ、ヒラメにも寄生していることがあるので注意が必要です。

ニベリニアについて

スルメイカに寄生しています。生食をしても無害です。スルメイカでは身の部位に寄生していて、テンタクラリア寄生虫もカツオなどに寄生していますが、生食しても無害です。

アニサキスを予防する方法

魚にはアニサキスがいますが、加熱と冷凍、細かく切れ込みを入れること防ぐことができます。アニサキスは水や塩水、酢では死滅しませんので注意しましょう。アニサキス対策として、店では加熱用や冷凍処理がされて販売されています。

魚の鮮度と臭みについて

魚の肉は、牛や豚肉などと違って、獲れたてでも鮮度が落ちるのが早いです。内臓が傷みやすく、自己消化酵素の作用が大きく、魚は特に水分が多く含まれているなどの理由が上げられます。

鮮度が落ちた状態とは?

魚の眼玉やエラの色合い、体の肉厚、色合い、魚の臭みから鮮度を判断します。鮮度が落ちた魚は、目には血がにじみ、エラは暗褐色、ウロコが剥がれたり、ニオイが生臭くなります。

臭みを消す方法

臭みは温度が高くなると臭みが強くなります。購入したら早めに調理をしましょう。内臓と血合いが残っているので取り除くことで抑えることができます。強い香りのあるハーブやショウガ、にんにく、ネギなどと料理すると隠すことができます。

魚をさばく道具を紹介します!

見栄えや美味しく綺麗に魚をさばくには、よく切れる包丁が必要です。切るのに時間がかかると、鮮度も落ちます。包丁だけではなく、ウロコ取りや骨抜きなども行う必要があります。調理後は、包丁のメンテナンスも行いましょう。

魚を捌く包丁の違いを知ろう

釣ってきた魚やスーパーで丸ごと新鮮な魚を買いつけたときに、魚を捌く包丁の種類をご紹介します。包丁は素材と長さ使い心地などから選ぶことになります。使いやすい包丁を選びましょう。

出刃包丁とはどんな包丁?

魚を捌くために作られた包丁です。刃渡り15cm程度あれば、ほとんどの魚をさばくことができます。大きな魚も押し切りすることができます。種類には本・中・小などあります。刃の素材でも鋼とステンレスなどがあります。柄の素材にも、くり型や楕円・オーバル型、八角型などあります。

柳刃(刺身)包丁は長い包丁

刺身包丁は、一度で引き切るために長くできています。家庭用の刃は210~240mmです。プロの調理人では240~360mmです。素材を一気に引き切るので切り口が綺麗です。おすすめの長さは240mmです。

ウロコ取りの道具と使い方

ウロコ取りにおすすめのアイテム記事をご紹介します。代用品の紹介もあります。

骨抜き

魚の骨抜きを選ぶポイントは、刃先がかみ合うもので、先端が斜めの骨抜きの方が通常の平たいものより骨がつかみやすいです。骨抜きも力を使いますので、負担の少ないバネが強い骨抜きがおすすめです。

歯ブラシ

内臓と血合いを簡単に手軽に落とすことができるのが歯ブラシです。魚の大きさに合わせて、用意すると重宝します。ただし、毛が抜ける歯ブラシは使用しないようにします。力を入れすぎると身が傷むので気をつけましょう。

砥石(といし)

包丁の切れ味で、味が変わると言われています。魚の組織を壊さないためにも砥石選びも大事です。包丁の研ぎ方は包丁の種類で変わります。メーカーごとに、減り方、固さ等が異なります。包丁の種類と切れ味で、砥石を決めましょう。

魚をさばいた後

魚はキッチンで捌きますが、調理後のまな板やシンクには魚の生臭いニオイと生ゴミが残ります。魚の生臭いニオイが苦手な人も多いので、さばいた後の処理方法をご紹介します。

生ゴミの処理

ゴミの日の前日に魚をさばくと、魚のニオイを溜めることを防ぐことができます。ゴミの日の前日にできない場合は、捌いたあとの生ゴミは密閉容器や袋を二重にする、ジップロックなどに入れて冷凍することでニオイを抑えることができます。

手に魚のニオイがついたら

魚に触れる前に塩を手に付けるとニオイが抑えることができます。それでもニオイが残った場合は、牛乳やレモン汁、コーヒーの出がらし、お茶の出がらしで洗ったりでとれます。手のシワにニオイの細菌が入っているのでシワを洗いましょう。細菌は鉄イオンでニオイが消えると言われています。ステンレスでこするなどしてみましょう。

調理道具のニオイを取る方法

事前に新聞紙などを敷いておくと後始末が楽になります。まな板などにもニオイが付いた場合は、手にニオイが付いたのと同様に柑橘類(ミカンの皮でもOK)、塩で洗ってみましょう。

魚の種類や調理法ごとにさばき方を使い分けよう!

魚を一匹さばくのは簡単にマスターできます。魚は丸ごと活用できるて、切り身よりもお手頃価格の場合もあります。普段、身の部位しか食べない人は、アラやカマ、骨なども食べることができます。魚の種類によっては調理法で手開きや串などもありますので、普段とは違う料理ができます。

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