FGノットは主にルアー釣りで使用される結接方法です。摩擦系ノットといわれる結接方法の一つで、PEラインをフロロカーボンラインなどに食い込ませて強度を出しています。結び目から飛び出た部分が少ないのでリールを用いた釣りの時でもガイドに引っかかりにくいのが特徴となっています。ここではFGノットの特徴や方法についてご説明いたします。
FGノット特徴は?
FGノットの特徴は結び目が小さく、でっぱりも無いのでリールを用いた釣りでキャストを行うときにスプール内やガイドに結び目が引っかかったりするトラブルをほとんど気にしなくて良い結び方です。また摩擦を利用しているので太さが異なるケースなど特にPEラインを用いる場合に適しています。
欠点は少し結び方が複雑で、慣れても比較的時間がかかることが挙げられます。結び方説明の箇所で詳しくご紹介しますが、ハーフヒッチを端の処理に用います。そのためどうしても時間がかかってしまい、特にナイターゲームとかでは避けたいノットではあります。
FGノットの実際の結び方は?
FGノットの方法についてご説明します。今回はリールに巻いてあるPEラインとリーダーをつなぐ想定で説明を進めていきたいと思います。
- PEラインを口に含みます
- リーダーが上に来るようにPEラインと十字にクロスし、クロスした箇所を右手でつまみます。
- リーダーの端をPEラインの手前下側からくぐらせてPEラインのリール側に折り返します。続いて、PEラインのリール側にもリーダーの端をしたからくぐらせてリーダーを引っ張り編み込みます。ショックリーダーが一直線になるのがポイントです。
- 3.の編み込みを8回繰り返します。
- PE側の端をハーフヒッチで4回ほど端糸を処理して完成です。
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釣り糸同士の結び方④ PRノット
次にご紹介するPRノットは摩擦系のノットの中でもっとも信頼性のある結び方のひとつです。専用の冶具を必要とし、作業にも時間がかかりますが適切に結べばほぼ100%の結接強度を発揮できます。
PRノット特徴は?
PRノットの特徴は大きな結び目でしっかり強度を稼ぐ摩擦系のノットです。利点としては強度を稼げることと太さや素材の違いがあっても十分な強度を稼ぐことが可能な結接方法であることが挙げられます。
PRノットの実際の結び方は?
PRノットの方法についてご説明いたします。リールにまいたPEラインとリーダーをつなぐ想定でご説明を進めていきます。
- リールのスプールにまいてあるPEラインをボビンホルダーにセットしボビンに巻きつけます。
- ボビンから出ているラインとリーダーを左手にリーダーを持ち、右手にボビンを持ちます。
- ボビンを回転させながらリーダーにリールから離れるほうに向って7cmほど巻きつけていきます。
- 折り返し部分をつくり、巻きつけた方向と反対側(リールに向かう方向)に巻きつけていく。このときに3.で巻きつけた糸の上に糸を巻きつけていきます。
- 7cmほどリーダーの上にPEラインを巻きつけたら、ボビンからPEラインを解き、巻きつけ部分のリール側の端をハーフヒッチで仮止めをおこないます。
- 7回ほどハーフヒッチで上下編み込みを行い、最後にエンドノットで2~3回巻きこみ端の処理をする。余分なリーダーとPEラインを切り、端をライターの火で炙るなどし、ほつれないように処理をおこない完成です。
釣り糸の結び方③ サルカン
次にご紹介するのがサルカンやスイベルなどの接続金具との結接を行う際の方法についてです。一般的なクリンチノットとユニノット及び完全結びの特徴と長所、短所につご説明いたします。
サルカンと釣り糸との結び方① クリンチノット
クリンチノットは接続金具と釣り糸を結接する時に一番多く用いられる方法です。細かくは金具に2度釣り糸を通す方法をダブルクリンチノット、1回のみの方法をクリンチノットと分ける場合もありますが、大きな違いはありません。併せてクリンチノットと呼ばれています。特徴について長所、短所についてご紹介します。
クリンチノット特徴は?
クリンチノットの一番の長所は、簡単に出来ることが挙げられます。結接金具を用いて仕掛け作りをする際に一番多く用いられている方法だといっても過言ではないでしょう。慣れれば、目をつぶっても出来る方法です。ナイターゲームなど手元が暗いときにでもクリンチノットを不自由に感じることはありません。
短所は締めこむ際に結び目をぬらしながら抵抗を減らして行わないと、釣り糸がよれてしまい、結接強度が低下する危険があるので注意してください。特に釣り糸が細い場合は注意が必要です。また、滑りやすい結び方でもあるので、PEラインには不向きです。
クリンチノットの実際の結び方は?
クリンチノットの方法についてご説明します。
- 釣り糸を金具の輪に2回通します(2回通すのがダブルクリンチノット、画像は1回のクリンチノット)。
- ロッド側の釣り糸に端側の釣り糸を5~8回巻きます。(多すぎるのも釣り糸のよれの原因になるので注意する。)
- 釣り糸の端を金具の輪に通した輪の中に通します。
- 3.で出来た輪の中に釣り糸の端を通して締め込んで完成です。締めこむときに結び目を水で濡らして抵抗を減らすのがポイントです。
サルカンと釣り糸との結び方② ユニノット
次にご紹介するのがサルカンと釣り糸を結ぶ際に使用されるユニノットです。ユニノットは覚えやすく、結ぶ時間もかかりません。初心者には最適の結接方法といえます。ここではユニノットの特徴、長所、短所についてご紹介いたします。
ユニノット特徴は?
ユニノットの特徴は簡単なことが第一に挙げられます。初心者が一番初めに覚えるべき結接方法だといえます。釣りの初心者の方は難しい結接方法を試すよりも、簡単なユニノットを確実にマスターする方が確実で仕掛けづくりの上達への近道です。弱点としては結接強度があまり強くないことが挙げられます。
ユニノットの実際の結び方は?
それではユニノットのご紹介をしていきます。
- スイベルなどに釣り糸を通し、端の方でループを作ります。
- 竿側の釣り糸を一緒に巻き、1.で作った輪の中に釣り糸の端を4~5回巻き付ける。
- 結び目をきちんと締め込めば、結接は終了です。
サルカンと釣り糸との結び方③ 完全結び(漁師結び)
次に説明するのは完全結びという結び方です。特徴は、結接強度がつよいことと、太いラインに適している点です。一方、細めのPEラインの結束などにはあまり用いられない方法です。大物狙い用の結接方法といえます。
完全結び(漁師結び)の特徴は?
完全結びの特徴はは滑り難く、結接強度がでることです。さらに、簡単なので、初心者の方にもマスターしやすい結接方法となっています。滑りにくさが逆に細い釣り糸を使う場合はデメリットになってしまい、よれが生じ結接強度を損なう原因となってしまいます。
完全結び(漁師結び)の実際の結び方は?
こちらでは完全結びの実際の結び方についてご説明します。
- 釣り糸を折り、サルカンの中に通します。2重にした部分と竿側の3本の糸を糸の切れている方で4回ほどグルグル巻きます。
- 1.で2重折にして作った輪の中に釣り糸の端を通し、締めこんで完成です。
釣り糸の結び方④ ハリ
釣り糸の結びで忘れていけないのが釣り針とハリスを結ぶケースです。ここでは外掛け結び、内掛け結び、漁師結びについてご説明します。この3種類でほとんどの仕掛けに対応ができる構成となっています。
ハリと釣り糸との結び方① 外掛け結び
釣り針とハリスを結ぶ一番基本的な結び方が外掛け結びです。今回、ご紹介する結び方の中で一番初めに取り組むのでしたらこの外掛け結びをおすすめします。外掛け結びの適した場面と実際の結び方について続いてご紹介いたします。
外掛け結び特徴は?
外掛け結びの特徴は、結び方が簡単なことです。また、比較的太めのハリスに適した結接方法だといえます。短所は結び目を1点で支えるため、次にご紹介する内掛け結びと比較して緩みやすい結接方法となっています。
外掛け結びの実際の結び方は?
外掛け結びの実際の方法についてご紹介いたします。
- ハリスでつくった輪の中に釣り針の軸を挟みます。
- ハリスの先端部(短いほう)でもう一方のハリスと釣り針の軸を一緒に5~6回釣り針の耳の方向へ巻きつけます。
- 巻きつけたハリスの先端部を1.で作った輪の中にくぐらせます。
- 輪の中を通ったハリスの端を持ち、もう一方のハリスの端を引っ張り締めこんで完成です。このとき結び目をぬらして抵抗を減らすのがポイントです。
ハリと釣り糸との結び方② 内掛け結び
次にご紹介するのが内掛け結びです。内掛け結びも基本的な結び方ですが、外掛け結びと比較すると結び目全体で締めこむ形になります。その結果、結接強度に優れた結び方となっています。それでは内掛け結びについて特徴や実際の結び方をご紹介していきます。
内掛け結び特徴は?
内掛け結びの特徴は外掛け結びに比べて結び目を全体で支える構造になっているため、結接強度が強いことです。また、全体で支える構造のため比較的細いハリスにも対応できます。太いハリスの場合では大物を対象としたつりに対応できる結び方です。
内掛け結びの実際の結び方は?
内掛け結びの結び方はどのように行えばいいのか、実際にご紹介していきます。
- ハリスの端に大きめの輪を作ります。
- 1.で作った輪の内側に釣り針の軸を重ねて、耳のほうからハリスの端をハリスと針の軸を巻き込みながら5~6回巻きつけます。
- 巻いた箇所を指で軽く挟み、ハリスの長いほうをゆっくり引く。このとき結び目を濡らして摩擦を減らすことがポイントとなっています。
- ハリスの端と長いほうの両方を持って締めこみます。
- 釣り針の内側にハリスが向くようにして、余分な端を切れば完成です。
ハリと釣り糸との結び方③ 漁師結び
次に漁師結びをご紹介します。接続金具との接続法のところでも「漁師結び」をご紹介しましたが、釣り針に対しても漁師結びはあります。サルカン向けの「漁師結び」同様に簡単に短時間で結べ、強度もトップクラスと結び方となっています。漁師結びの特徴と実際の結び方をご紹介します。
漁師結び特徴は?
漁師結びの特徴は早く結べることです。さらに、結束強度も強くプロが好んで使う結接方法となっています。欠点は釣り針からハリスがまっすぐにならないことが挙げられます。ただ、これは釣果にまったく影響がないそうです。もし、万が一釣果に影響があるようなら、漁師さんは使いませんよね?
漁師結びの実際の結び方は?
実際の結び方をご紹介します。
- 釣り針のフトコロ周辺を左手で持ち、ハリスを軸に合わせます。
- 端側が手前になるようにハリスで輪を作ります。
- 2.の輪の中に釣り針の軸を通し、締めこみます。
- もう一度、端側が手前になるように輪を作ります。
- 4.の輪の中に軸を通して締めこみます。
- 仕掛け側につながるハリスで輪を作ります。このときも端側が手前です。
- 6.で作った輪と軸に締めこんだ結び目を右手で持ち、輪の中に釣り針を通します。
- 軸に併せていたハリスの端を輪の中に通して締めこみ、余分な端をカットして完成です。
自動ハリス結び機
先ほど、ご紹介した釣り針とハリスの結接方法ですが、じつは自動ハリス結び機があります。機械で自動的に結べちゃうのです。それも2000円~3000円で各社から出ています。リンクを貼ってご紹介している機械は内掛け結びが自動で出来る電動タイプのものです。慣れないうちはこういったツールを活用するのもいいのではないのでしょうか?
接続金具を使用するか、異種のラインを直接結ぶか
仕掛けを作るとき、釣り糸をつなぐ際に、初心者の方はサルカンなどの結束金具を使用するか、直接釣り糸同士をつなぐか選択に迷うことがあると思います。どのようなことに注意すればよいのでしょうか?そんな時に判断基準は2つです。
1つ目は同じ種類の糸を結ぶなら結束金具は使用しないということが一般的です。このような場合、不本意にして釣り糸が切れてしまった場合が多いと思います。接続金具を使用する場合、金具先は最悪切れてもいいという構成にしますのでこの場合は適さないこととなります。
2つ目はリール竿のガイドに当たるかどうかです。ルアーフィッシングなどでリーダーを使用するときは直接ライン同士を結びます。長いリーダーを使うと、ガイドまで引き込むことになりますが、ガイドにスイベルなどの結接金具が当たってしまうと、竿が破損する原因となってしまいますので、金具は使用できません。
釣り糸の結び方は用途ごとに使い分けよう!
今回ご紹介したとおり、釣り糸の結び方にはそれぞれ、短所や長所を持っています。中には道具が必要なものであったり、時間がかかったりするものあります。全部が時間のかかる結び方をする必要はなく、用途に合わせて適切な結び方をする事が重要です。
初心者のかたは今日ご紹介した結び方を全部マスターしようとするのではなく、簡単なものから一つ一つ自分のものにしていくといいでしょう。釣りが楽しくなれば苦にならずに自然に覚えられるものです。それでは仕掛け作りを楽しんでください!