アナジャコはしっぽ側から2節目を畳んで尻掛けにします。いったん腹側に貫通させ、もう一度針先を背側に出すようにしてしっかりとかけましょう。身や関節が弱いので、かけ方が甘いと仕掛けを投げ込む際にアナジャコだけ飛んで行ってしまうことがあります。
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ウナギ釣りの餌⑦芝エビ
芝エビはご存知の通り食用としてもおいしいエビですが、これもウナギ釣りの餌になります。内湾に生息し、昼間は砂や泥に潜って隠れており、夜に活動する習性があるので自然界でもよくウナギが食べています。
芝エビの特徴・入手方法
ウナギが食べ慣れている餌なので食いつきはそれなりに良い餌です。釣具店やインターネットでも冷凍のものが売っていますし、スーパーで冷蔵されているものを買って使用しても問題ありません。もしスーパーにあればそちらの方が安いようです。ただチヌやエイなども釣れることがあり、エイが釣れるとかなり大変なので注意しましょう。
芝エビのつけ方
10cmほどの大きさのものが多いので、頭や殻がついている場合はとってから通し刺しにします。小さいものや生きているものの場合はそのまましっぽ側をチョン掛けにします。その際はしっぽを切り落とすと通しやすくなります。芝エビ以外にもテナガエビやモエビなどでも釣ることができます。
ウナギ釣りの餌⑧魚の切り身
ウナギは魚の切り身でも釣ることができます。様々なものを食べるので使用する魚もいろんなものが使用できます。川でも海でも、その場所にいる魚を釣って使用するとより効果的です。大きい魚は下ろした切り身を使用し、小さなものは丸のまま使用しても大丈夫です。
魚の切り身の特徴・入手方法
においはやや弱いのでアピール力には少し難がありますが、外道はあまり寄り付かないので、虫餌を使用していて外道ばかり釣れて困る時にはもってこいの餌です。虫餌で釣れるハゼやセイゴなどをそのまま餌として使用することもできますし、サバなどの切り身をスーパーで買って持って行ってもいいでしょう。川ではアユなども有効です。
魚の切り身のつけ方
基本的には三枚おろしにした身を適当な大きさに細長く切って、縫い刺しやチョン掛けにします。小さめのハゼやワカサギ、キビナゴなどを使う際は丸ごとつけても大丈夫です。釣った魚を餌とする場合はおろせるようにナイフなどを持っていきましょう。
ウナギ釣りの餌⑨レバー
水中にはないものですが、なんとレバーでもウナギが釣れるのです。独特の血のにおいがウナギを寄せやすく、実は精肉加工場の排水口付近は知る人ぞ知るウナギ釣りのポイントだったりします。牛・豚・鶏は特に問わないようです。
レバーの特徴・入手方法
スーパーで手軽に、しかも安価に買うことができる餌です。ウナギは悪くなった餌は好まないので、なるべく新鮮で張りのあるものを選んでください。血のにおいが水中に拡散しやすいため集魚効果がありますが、ナマズやスッポンなども釣れることがあります。
レバーのつけ方
適当な大きさに切って縫い刺しにするか、通し刺しのようにして糸のほうまでこき上げてもよいでしょう。身が柔らかいため、キャストするときに外れやすいのでしっかりとつけるようにしてください。
ウナギ釣りの餌⑩ハヤゴ
ハヤゴとは四万十地方におけるオイカワやウグイ、イダなどの川魚の呼び方で、ハヤンボともいいます。動きが速いことからこのように呼ばれており、四万十川ではウナギ釣りに一般的に使われる餌です。
ハヤゴの特徴・入手方法
ウナギ釣りにはアユがいいとよく言われますが、美味で貴重なのでもったいなくて使えないという人にはぴったりの餌です。販売しているお店はあまりないので川で釣ってそれを使用する形になり、入手の手軽さでいうとやや難があります。
ハヤゴのつけ方
三枚おろしにして縫い刺しまたはチョン掛けにするとよいでしょう。四万十川ではハヤゴをぶった切って針につける漁法もあり、その地域では大きなウナギを釣るにはベストな方法だと言われています。
ウナギ釣りの餌⑪ヒル
ヒルというと血を吸うちょっと危険な生き物のイメージがありますが、ウナギが食べるのは血を吸わないヒルです。一部のウナギ捕り名人の中にはヒルしか使わない人もいるようで、一番釣れる餌だと言う人もいます。
ヒルの特徴・入手方法
これは釣り餌として販売しているものではないので、自分で採取することが必要です。ウナギが釣れるヒルはきれいな水質の川にいるもので、石の裏などにくっついています。近年はヒルが生息できる川が減少しており、見つけるのは大変ですが、いる場所を探し当てられればウナギ以外の魚が釣れることはあまりなく、釣果が期待できます。
ヒルのつけ方
ヒルは片側に吸盤があり、それで石などにくっついています。針につける際はそちらから通して1匹掛けにします。表面が滑るのでつかみにくく、軍手などでつかむとつかみやすいですが柔らかいために弱らせてしまいやすいので気を付けましょう。
ウナギ釣りの餌⑫コオロギ
コオロギは夏の終わりや秋になると出てくる昆虫で、その声を聞くと秋を感じる人も多いと思います。ウナギはなんとコオロギも食べるので餌として使用することができます。コオロギは夜に活動するので、同じく夜行性のウナギと遭遇する場面も多いのかもしれません。
コオロギの特徴・入手方法
近くにコオロギがたくさんいる場所があるのであれば楽に手に入る餌となるでしょう。ペットショップで購入することもできます。しかし釣果としては今ひとつだという意見も多いです。イワナやヤマメ、コイやブルーギルなども好むのでそちらが釣れてしまう場合もあります。
コオロギのつけ方
胸から背中に針を通しチョン掛けにすることが多いようです。コオロギは元気に動いていることがアピールになりますので、手早くつけましょう。しかし暴れることもあるので逃がさないように注意してください。
その他の変わった餌
ウナギ釣りに使える餌を12種類挙げてきましたが、まだまだ他にもウナギが釣れると言われている餌があります。釣り餌としては変わったものばかりですが、一度試してみる価値はあるかもしれません。
変わった餌①:金魚
釣りに金魚?と思う人もいるかもしれませんが、実は最も簡単に手に入る生き餌かもしれません。ペットショップに行くと和金や小赤という名前で売っており、1匹数十円で購入することができます。実際ウナギを飼っている人などは餌用に購入することもあるようです。
変わった餌②:魚肉ソーセージ
お弁当のおかずやおやつとして人気のある魚肉ソーセージでもウナギが釣れるという情報があります。魚のすり身でできているうえ、様々なうまみ成分も入っているのでにおいのアピールがかなりあるようです。針につけてもいいですし、小さく切ったものを撒き餌として使い、おびき寄せることもできます。
変わった餌③:ビーフジャーキー
以前日本テレビ系の鉄腕DASHという番組のウナギ釣り企画で使用された餌です。においが強く、また硬さもあるため餌持ちがよく、外道もあまり食ってこないようです。スーパーで手に入り、常温保存もできて余ったら人間も食べられるので実はかなりいい餌かもしれません。
ウナギ釣り前に準備すべきもの
ウナギ釣りに行く際にはタックルと餌だけでなく、あると便利なグッズや調べておくとよいことがいくつかあります。初心者は特に忘れがちですが、事前にきちんと準備をして、楽しく快適に釣りを楽しみましょう。
準備するとよいもの①:虫餌つかみ
ミミズやイソメなどの虫餌は良く釣れるとは言うものの、手で触るのは抵抗がある、ちょっと気持ち悪いという人もいると思います。そんな時に便利なのが虫餌つかみです。暴れるうえに滑りやすい虫餌をしっかりつかむことができ、また針を通す際などに出る体液に触れてしまってにおいが手につくことも防ぐことができます。
準備するとよいもの②:軍手
軍手は虫餌を素手で触りたくない場合につけると針につけやすくなるうえ、釣れたウナギを針から外す際にも滑り止めやケガ防止の役割を果たしてくれます。フィッシンググローブでもいいですが、ホームセンターなどで安価に売っているので都度使い捨てにしやすいというメリットがあります。
準備するとよいもの③:ナイフやはさみ
これらは特に釣った魚を切り身にして餌にする際に必要です。釣りに行く場所によっては小さなまな板の王なものもあると便利かもしれません。またイソメなどを餌にする際も適当なサイズに切る必要があることもあるので必要になります。
準備するとよいもの④:クーラーボックス
これは釣った魚を持ち帰る時だけでなく、餌を入れておくのにも使用します。ウナギ釣りは生き餌を使用する場合が多いので、特に夏の暑い時期などは炎天下に置いておくとすぐに死んでしまいます。使いたい餌によってはエアーポンプ付きのものを使用しましょう。
準備するとよいもの⑤:漁業権の確認
見落としがちですが最も重要な準備といえるかもしれません。特に川でウナギを釣りたい場合は漁業権があることが多く、たとえ知らなかったとしても漁業権がある場所で勝手に釣りをすると罪に問われ、罰金刑に処されます。海では釣りをするだけなら問題ありませんが、餌用のアナジャコやエビ、貝類をとる際は漁業権侵害になることがあります。
国産ウナギを捕まえにいこう!
ウナギは実にいろいろな餌で釣ることができる魚です。釣る場所やタイミングによってもいい餌は違いますし、人によってベストな餌が全く違うこともあります。近年はウナギ釣りも難易度が高くなってきていますが、その分釣れた時の喜びはひとしおです。ぜひ自分に合った餌を見つけてウナギ釣りに行ってみましょう!