難しいさばき方のようですが実物の魚でやると腹骨の位置や構造が良くわかるので思っているよりは難しくありません。胴体の骨が有る部分と頭をバラすのが少し難しいですが、動画と実物のコチを見比べながらゆっくり進めてみて下さい。
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コチのさばき方⑦:皮引き
動画の3:14辺りから、切り分けた身の皮側を下にして尻尾の先を少し切り皮を掴んで包丁を入れていきます。包丁で切るのではなく、押し付ける感じで持っている皮の方を動かすと上手く剥がれて来ます。皮が引けましたら尻尾に有る3本の骨を骨抜を使って抜いてサク取り完了です。
捌き方のポイント
皮引きは包丁で切ると言うより皮の方を包丁に押し付ける感じでやるとコツが掴み易いです。包丁は出来るだけ寝かせてあまり動かさないようにすると割とスムーズに皮引きが出来ます。失敗しても何度でもやり直せば良いですから気軽にやって下さい。
捌き方の注意事項
皮引きに使う包丁は有れば柳刃包丁や刺身包丁の様に薄刃の物がやり易いです、家庭用の万能包丁でも全く問題無く出来ます。何度かやって慣れて来れば綺麗に出来るように成りますので頑張ってコツを掴んで下さい。それから骨抜きが無いければペンチを使うと良いです。
コチのさばき方⑧:熟成
動画 3:56 サク取りした身をピチットシートやキッチンペーパーを巻いてラップをして冷蔵庫で寝かせます。熟成させるのでしたら期間は4日から1週間位が良いでしょう。熟成させると旨味がまわって一段と美味しいお刺身に成りますのでお試し下さい。
コチのさばき方⑨:頭の処理
動画の4:03から、美味しいカマの部位を外していきます。頭をひっくり返してエラの付け根を切ります。そのまま引っ張って剥がしていきます。剥がせたら表側から背骨を断ち切ります。またひっくり返してエラを外します。エラが外せたら表に返して4等分に切って頭の処理は完了です。包丁は出来れば出刃包丁が有ると頭や骨の処理が楽です。
美味しく持ち帰りましょうマゴチ締め方はこちら
コチのさばき方⑩:切って盛り付け
動画の5:20から、先程冷蔵庫で寝かせた身を出して切り分けます。切り方はフグの様な食感を楽しむのでしたら薄いそぎ切り、お刺身でしたらお好みの厚さに切っていただければ良いです。動画の様な薄切りにして盛り付けると最高に贅沢な一品に仕上がります。
マゴチの捌き方はこちらも参考にして下さい
コチは捌いたらまずは刺身で!
釣りたてのコチの身はプリップリですごい弾力の有る歯ごたえを楽しめますが、本当に美味しいのは4.5日間冷蔵庫で熟成させた後ですので、半身は是非残しておいで下さい。数日後には超高級寿司店と同じ極上刺身の美味しさをご自宅でタップリ味わえるでしょう。
コチの刺身の作り方
さばいてサク取りして冷蔵庫で寝かせた身をそぎ切りにします。厚さはお好みで良いでしょう。皿に綺麗に盛り付けて刺身の完成です。スダチの皮を刺身の上から散らすのも香りが良くおすすめです。醤油の他に紅葉おろしやポン酢などでも美味しくいただけます。
ワンポイントアドバイス
マゴチの頭やアラはとても良い出汁が出ますので、鍋や味噌汁、あら汁に潮汁などにすると上品な風味の良い料理が出来ます。ヒレは臭みのもとに成りますので調理の前に切り落としておきます、一度湯通ししてから使うのがポイントです。
美味しい作り方
釣って来て直ぐに食べる場合でも30分程寝かせる事で味がぐんと引き立ちますので試してみて下さい。半身はお刺身にして半身は冷蔵にして熟成させた味とどれ位違いが有るのかも楽しめるので釣りたて、熟成の両方の食べ方が断然おすすめです。
コチの胃袋コーリコリ
胃袋は開いて良く水洗いしておきます。小鍋に湯を沸かして沸騰したら初めに皮をサッとくぐらせ直ぐに氷水に入れて冷やします。次に胃袋、肝、白子を順に湯通ししていきます、大きい場合は少し長目に茹でて下さい。皮と同じように氷水で良く冷やしてから水気を拭き取っておきます。
胃袋は細切りにします。肝と白子は厚めのスライスが良いでしょう。これを小皿に盛り付けて紅葉おろしを添えれば、マゴチの4種盛り小鉢の完成です。ポン酢を掛けて召し上がれ。キリッと冷えた冷酒も忘れずに準備して下さいませ。お好みですだちやレモンなどの柑橘系を振り掛けてもとても合いますのでお試し下さい。
コチの料理も見てみよう!5選を紹介
クセが無く綺麗な白身で、上質な独特の食感が有りますので刺身や薄造りが代表的ですが、その他にも和洋問わずいろいろな料理に合います。定番料理からちょっと変わった料理までいくつか紹介していきます。詳細な作り方はリンクを貼っておきますので、参考にして旬のコチを堪能して下さい。
コチの料理①マゴチの煮付け
夏が旬のマゴチは刺身が美味しいですが、頭やアラと一緒に煮付けると絶品です。頭やアラから美味しい出汁が出ますので、魚を煮るときは水は入れないで作ってみて下さい。食感も味も最高級の逸品と成りますので是非お試し下さい。
材料(4人分)
- マゴチ2尾
- 酒
- 醤油
- みりん
- 砂糖
- 生姜
美味しい作り方
- 鍋に調味料を入れて煮立ったら味見をしてコチを入れる
- 落し蓋をして火が通ったら完成
コチの料理②マゴチリの作り方
マゴチがいっぱい釣れたら、中華風マゴチのチリソース炒め「マゴチリ」はいかがでしょうか。一口大のマゴチの切り身に衣をつけてサッと揚げて、中華風味のピリ辛チリソースで炒めてとろみを付ければご飯が止まらない美味しいおかずの出来上がりです。
材料(2人分)
- マゴチの半身を使います
- 「下味A」
- 塩コショウA少々
- 砂糖A少々
- 酒A少々
- 豆板醤A小さじ2
- トマト3個は1cm角に切る
- 「味付けB」
- ニンニク3片みじん切り
- 生姜1個みじん切り
- ケチャップ大さじ3
- 「仕上げC」
- 米酢大さじ2
- 長ねぎ1本輪切り
- 「その他」
- 卵【つなぎ】1個
- 片栗粉 唐揚げ用絡まるぐらい
- 片栗粉 とろみ用小さじ2
美味しい作り方
- マゴチを一口大に切って下味Aをつけておきます
- 卵、片栗粉で衣をつけて150~160℃でさっと揚げる
- 味付けBをフライパンに入れ弱火で炒める、酒、塩コショー、砂糖を少々
- マゴチの唐揚げを加えてサッとからませ水を入れる
- 沸騰したら片栗粉でとろみをつけて仕上げCを入れて完成
コチの料理③コチの唐揚げの作り方
生でも勿論美味しいコチですが、沢山釣れたら和風唐揚げをおすすめします。コチは加熱すると身が締まって独特の噛みごたえが味わえます。下処理は軽く塩を振るだけで絶品料理に成りますので旬の美味しさをタップリ召し上がって下さい。
材料(4人分)
- コチ(切り身)約200g
- 塩少々
- 片栗粉適量
- サラダ油(揚げ用)適量
美味しい作り方
- コチを一口大の切り身にして軽く塩を振っておきます
- 全体に片栗粉をまぶして170℃の油で揚げる
- 衣がカラッとキツネ色になったら油から上げて完成
コチの料理④夏にさっぱりマゴチのあら汁
夏が旬のマゴチ、アラも大変美味しいのでさっぱりあら汁にすると自宅で高級料亭の味を堪能出来ます。アラは臭みのもとになるヒレを切り取っておきます。一度霜降りにしてから調理するのがポイントです。とっても美味しいあら汁が出来ますのでお試し下さい。
材料(4人分)
- マゴチ(40cm)1尾
- 玉ねぎ(薄切り)1/2個
- ねぎ(青い部分)5cm、小口切り
- 酒100cc
- 水500cc
- 塩小さじ1杯
- 醤油小さじ1杯
美味しい作り方
- 鍋に霜降り(沸騰したお湯で湯通し)したアラと酒、水を入れて10分煮込む
- アクを取って、玉ねぎを入れて塩で味を整えます
- ひと煮立ちしたら仕上げに醤油を入れて小口切りしたネギを散らして完成です
コチの料理⑤イタリアンかき玉スープの作り方
コチの頭やアラを使ったイタリアン風かき玉スープです。ポイントはオリーブオイルとレモン汁を入れて煮込む所です。玉子に粉チーズとパン粉を入れるのがイタリアンっぽくて良いです。仕上げにオリーブオイルとパセリで散らして完成、さあ召し上がれ。
材料
- [A]
- マゴチのアラ適量
- たまねぎ 大1/2個、くし形に切る
- きざみにんにく1かけ分
- オリーブオイル大さじ1/2
- レモン汁大さじ1/2
- コショウ少々
- 水500cc
- [B]卵を割りほぐしてBの材料を混ぜておく
- 卵1個
- 粉チーズ大さじ1
- パン粉大さじ2
- パセリ小さじ1/2
- [仕上げ]
- オリーブオイル・パセリ各 少々
美味しい作り方
- Aの材料をすべて鍋に入れて沸騰したら弱火でアクを取りながら30分煮る
- スープを濾して鍋に戻し味を整え、沸騰したらBの材料を投入して
- ひと煮立ちしたらオリーブオイルをたらしてパセリを振って完成
コチのたまごは絶品おつまみ
コチの頭やアラの料理はご紹介しましたので内蔵を使った絶品おつまみの作り方をお伝えします。コチは産卵期と旬が一緒ですから大きなたまごが入っている事が有ります。たまごは小鍋に醤油とみりんを入れて煮きりにします。甘めがお好きな方は砂糖を加えても美味しいです。たまごは調理前に30分程水につけて血抜きして置くと良いでしょう。
コチの捌き方を知っておいしい料理を!
あまり馴染みのないコチですが、最近は旬の夏になると店頭に並ぶ事も多くなって来ました。本当に美味しい魚という事が広まって来ているんですね。さばき方は難しい部類に入りますが、ご紹介した手順通りにさばいていけば割と簡単に無駄なく処理出来ますのでおすすめします。
美味しく持ち帰りましょうマゴチ締め方はこちら
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