おいしいさんまの見分け方
おいしいさんまを堪能するためにはまずは選び方が重要です。焼き方を紹介する前に、スーパーや魚屋で新鮮なさんまを見極める方法をいくつか紹介します。新鮮なものを手に入れ最高の味を楽しみましょう。
まずはさんまの目を見よう!
新鮮なものは目の黒い瞳の回りが透き通っていて、これが鮮度をあらわす大事なポイントです。時間が経つと白目の部分が濁ってきてしまうため、ここは簡単にチェックできる部分です。時に黒目部分が白くなってしまっている場合もありますが、これは引き上げる際に生じたことで問題はありません。
さんまのエラの色をチェック
エラ部分をめくってみると、毛細血管が集中しているため新鮮なものはきれいな赤色をしています。ただし時間が経つと血液中のミオグロビンが酸化し黒色へと変化、さらに経つと白色へ変化していきます。
銀ピカでまっすぐ立つさんまが最高
体が銀色に光っていることはもちろんですが、手に持った時直線を保つことができるかが大事です。やり方は尾より少し体側を持ち水平に上げます。この時に頭が下がってしまったり体がクニャクニャなものは鮮度が落ちてしまっている証です。
さんまの背中の盛り上がりは脂乗り
太ると背中部分に油がのり膨らんでくるため、身がつまった美味しいさんまです。見分け方は頭部分から背中にかけて一度くぼみがありへこんで見えるのが実際の大きさより背中部分が盛り上がっている証です。
新鮮なさんまの保存方法
ここまで説明した方法で新鮮なものを見極め、購入したが食べきれずに余ってしまう場合冷蔵保存、冷凍保存が可能です。上手に保存することで食べたいとき、おいしさを保てる方法を紹介していきます。
冷蔵も冷凍も保存方法は同じ
購入後は鮮度を保つため、なるべく早く処理することが大切です。この際内臓を取るか疑問を抱く方もいるかもしれませんが、切り口から傷んでしまう場合があるため、内臓はそのままで大丈夫です。
①体をきれいに洗い流す
流水で体についているぬめりをきれいに洗い流しましょう。このぬめり取りは雑菌が残り繁殖してしまうのを防ぐことを目的としています。洗い終えたらキッチンペーパーで水分を丁寧に拭き取ります。
②ラップまたはジップロックで包む
水分を十分に拭き取ったらラップ、またはジップロックで包みます。この際空気が入らないように一匹一匹丁寧に空気を抜きながら包んでゆきます。乾燥を防ぐため、頭や尾の部分も外に出ていないかを確認しましょう。
冷蔵、冷凍の保存期間
内臓をそのまま残り、保存処理を行った場合傷みやすくなるので注意が必要です。冷蔵では2日~3日、冷凍では1ヶ月を目安に食べるようにしましょう。冷凍後、味を気にする方は3週間程度で食べることをおすすめします。
さんまの旬はもちろん秋
「秋刀魚」と書くように秋といえば必ずと言っていいほど名前が浮かぶ、食欲の秋を代表する魚です。多くの人がご存知のように旬が秋といっても具体的には何月頃が食べごろなのか、ここでは詳しく説明していきます。
さんまは9月~11月が旬?
夏から秋にかけてさんまはエサを追いかけ北から南へと下っていきます。この時期が油ものり最も栄養を付けたおいしい時期となります。具体的には9月~10月半ばが一番おいしく食べることのできる時期だといわれています。
さんまは塩焼きの王様!
塩焼きはいたってシンプルな食べ方ですが、これがさんまの本来の旨味を引き出す最高の調理法として知られています。塩焼きでは香ばしいにおいの漂うパリパリの皮に箸をいれると脂と旨味がジュワーっと口の中に広がります。
さんまの焼き方を見ていこう!
さんまの塩焼きと一言でいっても、その焼き方にはフライパン、魚焼きグリル、七輪、オーブン、みりん干しなど様々な方法があります。ここではそれぞれの方法で美味しく食べれる焼き方を紹介していきます。
さんまの焼き方①下準備
この焼き方でも共通することですが、おいしく焼くためには下準備が欠かせません。丁寧に下準備を行うことで味に大きな違いが出るのははっきりとしているので、ここではそのやり方を説明していきます。
①さんまの水洗いとウロコとり
まずは流水で体表面についているぬめりをきれいに洗い流します。さんまは引き上げる際にほとんどのウロコが剥がれ落ちてしまいますが、残っている場合もあるためウロコ取りも重要です。ウロコは青い部分なので、きれいにはがしましょう。
②さんまの塩焼きに欠かせない「塩振り」
ここがおいしく焼けるかを決める、下ごしらえでの一番重要なポイントです。塩振りを一度で済ませるした準備の方法もありますが、ここでは二度塩振りをすることで美味しさがより引き立つ方法を紹介していきます。
しっかり塩振り
まずはきれいに洗ったさんまに塩を振りかけますが、この時少しかけすぎたくらいで十分です。手で軽くなじませ30分そのままにします。こうすることで余分な水分を出すと同時に臭みの成分も出し、分解酵素が働き旨味が増します。
軽くふり塩
先程の塩をきれいに洗い流し、表面の水分を取ってからもう一度軽く塩を振ります。この時に身が詰まっている背中側には少し多めにかけることがポイントです。こうすることで身がしまり皮をパリパリに仕上げることができます。
さんまを切るなら肛門付近から
さんまの肛門はお腹の中央から尾に向かっていく途中にあります。切る際にはこの肛門からお腹に向かってナイフを入れることで、内臓を傷つけずに開くことができます。また大きすぎて半分に切る場合も肛門から背中の中央に向かって斜めに切ると内臓が飛び出すことなく切れます。
さんまの焼き方②魚焼きグリル編
まずは一般家庭でも定番の魚焼きグリルでの焼き方を紹介します。魚焼きグリルは全体を包み込む熱と水分が蒸発した蒸気で焼くことができるため、外はパリパリ中はフワフワに仕上げることが可能です。
グリルのさんまの焼き方①予熱を
入れる前にグリルの中を温めておくことで、さんまを入れたときに外を一気に焼くことができます。こうすることで外はパリッ、中はフワッっと焼きことができるため、事前に強火で3分~5分ほど温めておきましょう。
グリルのさんまの焼き方②熱源の下に
グリルの中の熱源がどこにあるかを確認して、さんまをその真下に置くようにします。こうすることで熱を直接伝えることができ、外を一気に焼き、中はじわじわと火を通していくことが可能になります。
グリルのさんまの焼き方③中火で
さんまを焼くときは必ず中火で焼きましょう。弱火でじっくりと焼くほうが良いと思う方もいるかもしれませんが、弱火で表面を固めるには時間がかかってしまうため、中がパサパサになってしまいます。外を固めて中にじっくり火を通すのがふっくらと仕上げるポイントです。
グリルのさんまの焼き方④焦げ目がつくまで
取り出す前に皮にしっかりと焦げ目がついているかを確認します。外側は少し焦げているくらいがおいしく食べることのできる最高のタイミングです。片面グリルを使用する場合は5~7分焼き、裏返してさらに5~7分、両面グリルの場合には10分ほどが目安です。
さんまの焼き方③フライパン編
フライパンで焼くとグリルで焼いたときのようなパリッとした感じは少し弱くなりますが、それでもコツさえつかめば皮がパリパリに仕上げることが可能です。また何といってもフライパンで焼くメリットは後のお手入れが簡単なことです。
フライパンのさんまの焼き方①シートを使う
フライパンシートを使用することで、おいしく焼けるだけでなく油を使わなくてもくっついてしまう心配をすることなく焼くことができます。また焼いた後はシートを捨てるだけなので、お手入れも簡単なのが魅力です。
フライパンのさんまの焼き方②中火で
シートをフライパンに広げ、さんまをのせたら蓋をして中火で6~8分焼きます。この時脂が出てくるので、味を落とさないためにもクッキングシートでこまめに取り除きます。焼き色がついたのを確認したら裏返しさらに6~8分焼きますが、この時は蓋をしないのがパリッと仕上げるポイントです。