穴子の旬を産地別に解説!おいしい時期のおすすめレシピ6選も!

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この一番おすすめの食べ方は鍋です。程よく脂がのっているがさっぱりとした味わいで、身がしまっているので、鍋に入れるとプリプリとした歯ごたえが楽しめます。煮つけにしてもその上品な味わいを堪能できます。

産地④江戸前穴子なら「千葉の富津」

ここで獲れるのは、ほかの地域の荒波にもまれて育ったものとは違い、穏やかな環境で育っているので、身が柔らかく旨味がつまっています。煮付けにもむいていて、フワフワで美味しくいただくことができます。

富津の穴子の特徴と旬

穏やかな環境で育つ富津の穴子はとても柔らかいのに味がしっかりとしているのが特徴です。ここでは筒を海底に沈め、そこへエサを求めて穴子が入る方法で釣り上げるため、傷つきにくいです。旬はさっぱりとしているけれどもしっかりとした味わいを楽しめる夏がメインです。

富津の穴子の名物料理

煮つけにすると身が肉厚でフワフワの食感を楽しむことができますが、江戸前穴子は天丼で有名です。サクッと揚げた天ぷらの中はフワフワと旨味が詰まっており、甘いたれをかけて食べる天丼は絶品です。

穴子の捌き方と下処理の方法

穴子は血液中に微量の毒を持っていたり、体の表面にヌメリがあるため捌き方、下処理が難しいです。また下処理は調理後の臭みをなくすためにも重要な作業となります。ここではそのやり方を詳しく説明していきます。

しっかり目打ちして捌きは慎重に

まずは穴子の捌き方ですが、ヌルヌルしている上にカラだが細いので、目打ちして固定する必要があります。アイスピックのようなもので魔の部分をまな板に打ち付け固定しますが、この時に見聞きの人は頭が右側、背中が自分の方へ向いているように固定すると捌きやすいです。

背中側から包丁を入れていく

ひれ部分に背中側から骨に達するまで切り込みを入れ、頭側から尾に向かって背中側に包丁を入れていきます。この際にハラワタを傷つけないように注意が必要です。骨に添ってゆっくり包丁を進めていくとまっすぐ切ることができます。

臭みの残るヒレは切り取る

尾の部分まで背中側を開くことができたら、ヌメリが残り臭みの素となるヒレ部分を切っていきます。はじめに切り込みを入れてからは指で引っ張りながら切っていきますが、この時にヌルヌルと滑るので塩を少し指につけるとしっかりと持つことができます。

ハラワタや骨を取り出す

次に腹側も骨にそって切り目を入れていくと身がきれいに開きます。ここまで来たらハラワタをきれいに取り除きましょう。穴子の骨は逆三角形をしているので、包丁の先を少し持ち上げて切っていくときれいに取り除けます。

腹側のヒレと頭を切り離して完了

背中側のヒレはきれいに取り除きましたが、腹側にもまだ残っています。このヒレは初心者の方はキッチンバサミを使うとよりきれいに切り取ることが可能です。最後に目打ちしている頭部分を身から切り離して完了です。

臭みを残さない下処理の方法

臭みの原因となるのはこの下処理がうまくできていないことで、ここで最も大事なのはぬめりをきれいに落とすことです。ただし穴子の表面のヌメリには前に紹介した神経毒が多少出ている場合があるので手に傷がある方は注意が必要です。

熱湯と水でヌメリとり

皮を上に向けた状態でまな板にのせ、さらしまたはキッチンペーパーをかぶせます。頭側か上に来るようにまな板を傾けたら熱湯を頭側から尾に向かってかけていきます。その後素早く冷水で洗い流すことでヌメリを落とすことができます。

ヌメリをこそげ取る

熱湯と水でヌメリは多少取れましたがまだ完全ではないためこのひと手間が重要となります。水気をよくふき取ってからまな板の上に皮が上になるように沖、包丁の峰を使い、頭側から少し力を入れてヌメリをこそぎ取ります。ただこの時に力を入れすぎてしまうと身がつぶれてしまうため注意が必要です。

穴子の保存方法と解凍方法

穴子が大量に釣れた、たくさん買ってきてしまったという場合には下処理を行ってから冷凍保存が可能です。通常冷蔵保存した場合には3日以内に食べる必要がありますが、冷凍保存ならもう少し長く保存して美味しくいただけます。

穴子の冷凍保存方法

穴子は釣ってきた状態や捌かれていないものを購入してきてそのままにしておくとお腹の中から腐っていき、身がブヨブヨになってしまいます。そのため必ず下処理を丁寧にすませてからジップロックまたはサランラップに包み空気がはいらないようにして冷凍しましょう。

穴子の美味しい解凍方法

ここでは冷凍した穴子をいざ食べるときに美味しく解凍できる方法を紹介していきます。電子レンジで解凍するのが一番早く手軽ですが、中までうまく解凍できていなかったり、身がビシャビシャになってしまうこともあるため他の方法をぜひ試してみましょう。

①氷水で解凍する方法

すでに凍っている穴子をさらに氷水で冷やすのかと疑問に思う人も多いかもしれません。しかしこの方法は一番自然な状態で解凍できる方法で、時間がかかりすぎないのが特徴です。氷を入れたボールに水をはり、ジップロックまたはサランラップに包んだまま中に入れて解凍するのを待ちます。

②流水で解凍する方法

ジップロックやサランラップに包んだままの穴子に流水をかけ続け解凍する方法です。このやり方は電子レンジを使用するやり方の次に早く解凍できる方法です。しかし流水をかけ続けなければいけないため、水がもったいないのがデメリットです。

③冷蔵庫で自然解凍

この方法は一番簡単な解凍方法です。冷凍庫から取り出した穴子をトレーまたはお皿に乗せ冷蔵庫に入れることで自然解凍ができるため上手に解凍できます。ただし時間がかかりすぎてしまうのがデメリットですが、常温で解凍すると魚が傷んでしまう心配があるので冷蔵庫に入れることをおすすめします。

旬の穴子のおすすめレシピ6選を見てみよう

あなごは季節によって美味しいけれどもまた違った味わいを楽しむことができ、基本的に一年中食べることができます。ここからは様々な料理法を紹介していきます。ぜひこのレシピを参考に自宅で穴子を楽しみましょう。

旬の穴子レシピ①:煮穴子の作り方

煮穴子は最もポピュラーで人気のあるレシピです。煮詰めることでふっくらフワフワに仕上げることができ、淡白ながらもしっかりした味わいを存分に引き出すことのできる料理です。ここからは煮穴子の作り方を紹介していきます。

材料とワンポイントアドバイス

材料は、「穴子 6匹」「水 100cc」「日本酒 50cc」「しょうゆ 大さじ3」「みりん 大さじ6」を用意します。お好みでワサビや山椒を合わせると大人な味わいになります。砂糖を使わなくても十分に甘みを引き出すことができますが、お子様などが召し上がる際には少し砂糖を煮汁に入れると甘く仕上げることができます。

美味しい作り方

熱湯をかけて皮のヌメリを取ったら冷水にさらします。その間に水と日本酒、穴子の頭と骨を入れて出汁を取り出すため5分~7分ほど煮だしたら醤油とみりんを加えます。頭と骨、アクを取り除いたらぬめりを取った穴子を入れ、落し蓋をしてから中火で10分~15分煮詰めて完成です。詳細なレシピはこちら

旬の穴子レシピ②:天ぷらの作り方

穴子の天ぷらも良く食べられている定番のメニューです。外側のサクサクの衣にフワフワの中身がたまらなくおいしい料理です。天つゆでもおいしくいただけますが、素材の味を活かすために塩をかけて食べるのもおすすめです。

材料とワンポイントアドバイス

材料は「穴子 8本」「日本酒 大さじ1~2」「塩 さじ1」「天ぷら粉 100g」「水 5cc」を用意します。天ぷら粉をあらかじめ冷蔵庫で冷やしておくと挙げたときにカラっとした仕上がりになります。また生臭さを出さないために丁寧な下処理が重要です。

美味しい作り方

ヌメリを洗い落として塩もみをしてから水で洗い流し、日本酒をかけてしばらく冷蔵庫で冷やします。冷蔵庫から取り出したら水気を丁寧に拭き、小麦粉を薄くまぶします。水と合わせた天ぷら粉に穴子をくぐらせカリッとするまで油で揚げて出来上がりです。詳細なレシピはこちら

旬の穴子レシピ③:穴子丼の作り方

何といっても夏に食べたくなる一品の代表といっても過言でない穴子丼です。甘いたれが穴子とごはんにしみわたり、夏バテを吹き飛ばしごはんが進む料理です。ここではフワフワで美味しい穴子丼の作り方を紹介していきます。

材料とワンポイントアドバイス

材料は「穴子 2匹」「米 3合」「水 300cc」「しょうゆ 大さじ5」「みりん 大さじ4」「日本酒 大さじ2」「砂糖 大さじ5」「塩 小さじ1」を用意します。煮るときに丸まらないように切った穴子に串を通すときれいな仕上がりになります。

美味しい作り方

熱湯をかけて臭みを取ったらすぐに水で冷やして、パットの上で水気をしっかり拭き取ります。その間に調味料を鍋に入れ火をかけて沸騰したら穴子をきれいに並べて入れます。弱火にして20分ほど煮込んだら取り出し、食べやすい大きさに切ってからご飯にのせ煮汁をかけて出来上がりです。詳細なレシピはこちら

旬の穴子レシピ④:白焼きの作り方

ほかの料理に比べるとシンプルで簡単に作ることのできる料理ですが、シンプルだからこそ素材のおいしさを存分にいかすことができます。山椒などをかけてさっぱりとした味わいに仕上げたり、しょうゆをたらして香ばしく仕上げることもできます。

材料とワンポイントアドバイス

材料は「穴子」「塩」この2つを用意するだけなので簡単に作ることができます。また少し手をかけて前日から塩麹を揉みこんで寝かせておくと味がしっかりと染み込み美味しくいただくことができます。

美味しい作り方

熱湯と冷水できれいにヌメリを取ったら塩を振って臭みを取り除きます。この時にかける塩はきれいに洗い流してください。きれいに水分を射拭き取ったらフライパンまたは網の上でじっくりと焼き、塩を適量振りかけたら出来上がりです。身が固くなりすぎないように火加減に注意してください。詳細なレシピはこちら

旬の穴子レシピ⑤:煮こごりの作り方

お酒のおつまみとしてもご飯のおかずとしてもとてもおいしい穴子の煮子ごりの作り方を紹介していきます。トロトロに仕上がり、味がしっかりと染み込んでいて一度食べるとどんどんご飯が進みます。

材料とワンポイントアドバイス

材料は「穴子 3匹」「日本酒 30cc」「みりん 30cc」「砂糖 小さじ3分の1」「水 300cc」「濃口しょうゆ 20cc」「薄口しょうゆ 小さじ半分」「塩 小さじ3分の1」「ショウガ 1欠片」を用意します。調理の前にしっかりと穴子のヌメリ、臭みをとっておくことで味がしっかりとしみた煮こごりができます。

美味しい作り方

納豆をかけてぬめりを取ってから塩を揉みこみ臭みを洗い流し、食べやすいサイズに切ります。その間に鍋に酒、みりん、砂糖を入れ沸騰させてから残りの調味料を入れ再沸騰させます。沸騰後穴子を入れ、強火で10分ほど煮込んでからしょうがを入れさらに5分に込んでから火を消ししばらく味を染み込ませて出来上がりです。詳細なレシピはこちら

旬の穴子レシピ⑥:巻きずしの作り方

恵方巻やお子様が食べる巻きずしの具としても穴子は人気です。ここでは通常食べられている巻きずしではなく、少しアレンジを加えた穴子の青じそ巻きの作り方を紹介していきます。お子様も食べやすいお寿司です。

材料とワンポイントアドバイス

材料は「穴子 1本」「卵 1個」「白だし 小さじ1/2」「青じそ 12枚」「サラダ油 小さじ1強」「だし昆布 3cmX3cm」「すし酢 30cc」「日本酒 50cc」「しょうゆ 大さじ1/2」を用意します。しそで巻くことで穴子のしっかりした味わいとしそのさっぱりとした味わいを楽しむことができます。

美味しい作り方

お米にだし昆布を入れ炊いたらすし酢を合わせ酢飯を作っておきます。その間に卵は薄焼きにし、焼いた穴子を醤油と酒を入れた鍋で水分がなくなるまで煮詰めます。すべての材料が完成したらラップの上にしそをひき酢飯、具材をのせてふんわりと崩れない程度に巻いて出来上がりです。詳細なレシピはこちら

旬の穴子を美味しく食べよう!

ここまで紹介してきたように穴子は夏と冬の2度旬が来るため、一年を通して食べることのできる魚です。その時期、獲れた地域によって違う味を楽しむことができるので、その時その時の違いを堪能してみましょう。また自宅で調理するレシピも豊富なので、ぜひ試してみましょう。

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