ツリーマンとは?病気の原因や症状はまとめ|体の樹木の正体はイボだった!?

ツリーマン症候群という難病は、身体にできたイボの範囲が徐々に広がって樹木のように硬くなっていく原因不明の病気です。ここでは、現代医療の進歩により、手術で回復するまでに至った事例や、まだまだはっきりと分かっていないツリーマンの原因について探っていきます。

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ツリーマン症候群とはどんな病気?

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ツリーマン症候群という病気を知っていますか?私たちの住む日本ではあまり聞きなれない病気ですが、世界ではこの病気に苦しんでいる人がいます。症例が少なく奇病とされている病気ですが一体どんな病気なのでしょうか。

見た目が衝撃的なツリーマン症候群

今までこのような病気に悩まされている人を見たことがあるでしょうか?私たちと同じ人間なのかと疑ってしまうような体になってしまう病気は日本のテレビ番組である「金スマ」や「仰天ニュース」で取り上げられることにより日本でも知れ渡るようになりました。

身体が樹木のように変化してしまう

この病気の特徴は、正常だった皮膚が急に樹木のようになってしまうという点です。正常な皮膚からは想像がつきません。いつの間にか、皮膚が原因もわからずどんどんと変化していってしまう、その病気こそがツリーマン症候群という難病です。

樹木のように見えるのは「イボ」

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見た目が衝撃的ですが、この病気の正体は実は「イボ」なのです。イボと聞けば聞き慣れていますが、そのイボが樹木のようになってしまうなんて信じることができますか?このイボの正体とは何なのかご説明します。

正式名称は「疣贅状表皮発育異常症」

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ツリーマン症候群は正式名称を疣贅状表皮発育異常症と言います。疣贅(ゆうぜい)とはイボのことで、手足や体に木の皮のようなイボが一つだけではなく、複数発生してしまう遺伝性の皮膚疾患と言われています。

通常のイボではなく、ウイルス性のイボ

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イボの原因は皮膚の老化による脂漏性角化症が主になりますが、ツリーマン症候群の特徴であるイボはウイルス性のイボのため、徐々に全身に拡大してしまいます。長い年月をかけて成長してしまったイボは重さが5キロほどにもなってしまいます。

自分で除去することは不可能

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バングラデシュの南部クルナ出身のアブル・パジャンダルさんは10代の頃にコブの様な物ができたのが始まりでした。大丈夫だと思い、自分自身で切り取ろとしましたが、痛みが非常に強く切り取ることを断念しました。

ツリーマン症候群の原因は?

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まるで樹木のようになってしまうという特徴を持ちますが、イボが樹木のように成長をし大きくなってしまうのには一体どんな原因があるのでしょうか。イボは誰にでもできるものですが、皮膚を覆いつくす様に成長のはどんな違いがあるのでしょうか。

ウイルスへの感染が原因と考えられている

イボの原因となるのが、ヒトパピローマウイルス(HPV5型もしくは8型)への感染です。ヒトパピローマウイルスは百種類以上もの型が存在します。型によってイボや癌の原因となるウイルスなのです。接触感染により皮膚などの小さな傷から侵入することが原因で細胞に感染します。

誰でもなる可能性がある

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ヒトパピローマウイルスは珍しいウイルスではなく、私達が生活する日常でも存在しています。誰でも感染してしまう可能性はありますが、通常であれば抵抗力によってブロックされます。

しかし、この病気を発症する人は遺伝子の異常によりヒトパピローマウイルスへの抵抗力が低下してしまうため、イボの進行を止めることができず症状が悪化してしまいます。

真の原因は解明されていない

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遺伝子の抵抗力が原因でイボが増え続けてしまうという事実は解明されています。しかし、遺伝子が原因で抵抗力の異常が起きることにより、症し進行してしまうというメカニズムに関しては現在の医学では明確になっていません。

日常生活が困難に

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五体満足の私たちにとって不自由を感じることなく日常生活を送ることができます。しかし、手足に巨大なイボができてしまった患者はどうでしょう。もし、手や足に異物とも思われるイボがたくさんできてしまったら当たり前の生活が送れるでしょうか?

食事が一人でできない

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食事をする時に使用するのは手です。想像してみてください。もし、自分自身の手にイボがたくさんできてしまったら食事をすることができるでしょうか?食器も箸もスプーンもフォークも持つことができません。誰かに手伝ってもらわない限り一人で食事をすることすらできなくなってしまいます。

お風呂に介助が必要

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手や足に広がってしまうイボは成長を止めることができないため、手や足の自由を奪われます。食事やおろか、お風呂に入ることさえも自分一人ですることが不可能になってしまいます。手の自由が利かなくなれば体を洗うこともできず、介助なしではお風呂の時間も奪われてしまうのです。

仕事を辞めるケースが多い

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日常生活が一人でこなす事が不可能になれば、仕事をするなんて事はできません。ツリーマン症候群の恐ろしい所はイボの成長が止まらないため、まっとうに仕事をこなす事はせきません。仕事に支障をきたしてしまい仕事を辞めざるを得ないというケースがほとんどなのが実情です。

ツリーマン症候群の発症例はどのくらい?

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ツリーマン症候群は私たちが住んでいる日本においては発症例が聞かれません。医学が進歩した現在ですが、奇病とも言われるこの病気は全世界ではどのくらいの発症例があるのでしょうか?

世界で4例しか報告されていない

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この病気の発症例については、現在のところたった4例しか報告されていません。世界には196国という国数があり、約70億という人口がいます。それだけの人口がいながらも4名しか発症していないということは、とても珍しい病気だということがわかります。

主に東南アジアが多い

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発症した患者が住んでいる地域を国別に見てみると、インドネシア・バングラディシュ・中国と主に東南アジアの限られた国でしか発症していません。

バングラディシュに在住のアブル・バジャンダルさん、サハナ・カトゥンさんの2名、インドネシアに在住のデデ・コサワさんの1名の発症例が報告されています。

女性の発症は珍しい

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今までは男性の発症例のみが報告されていたために男性特有の病気とされていました。しかし、2017年1月にバングラディシュでサハナ・カトゥンさんという10歳の少女が発症した可能性があるとの初めて女性での報告がありました。

この少女は手足ではなく鼻や耳、顎といった顔の部分に木の皮のようなイボができており、ダッカ医科大学病院においてツリーマン症候群の発症ではないかと診断されました。

イボの除去手術はやはり高額?

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発症例の報告が少ないため、治療法の確立はされていません。手術を施行することによって全身にできたイボを取り除くという方法しかありませんが、多数のイボを取り除くためには複数回の手術を必要となります。

複数回の手術を受けるためには体力的な面の心配もありますが、それと同時に手術費用においても高額となってしまうというリスクがあるのです。

比較的貧しい地域での発症が多い

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この奇病が発症した地域はバングラディシュなどの発展途上国です。発展途上国での生活は決して裕福なものではなく、病気にり患しても安易に医療費をまかなえるわけではありません。

そのため、このような病気を発症してしまっても手術はおろか設備の整った大きな病院を受診することができないというのも現実なのです。

大学病院で無料手術

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ツリーマン症候群という病気がメディアなどで取り上げられたのがきっかけとなり、バングラディシュでは国の首相が無償で治療が可能となることを認めました。その結果、ダッカ医科大学病院においてイボの除去手術を受けることが可能となったのです。

ダッカ医科学大学病院では、症例の少ない疾患の治療をすることでこの奇病の完治に対する今後の研究にも役立てていくという事です。

手術すれば日常生活に戻れる?

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今まで、体をイボで覆われ介助なしではごく普通の生活すら送ることが不可能になってしまっていましたが、手術をすることにより生活がどのように変化したのでしょうか。実際に手術をした方の生活の変化を見てみましょう。

5キロ以上のイボを切除した事例も

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明確な治療方法が見つからず、数年もの間で進行を続けたイボは手術によって切除をしてみると5キロ以上もの重さがあったと言われています。イボを切除し、他の部位の皮膚を移植することによって手足を自由に動かすことができるようになったとの事例も報告されています。

自分の手で娘を抱っこできるように

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アブル・バジャンダルさんは、病気の発症後に幼馴染の女性と結婚し、新しい家族である娘も誕生しました。しかし、症状の悪化に伴い最愛の娘を抱っこすることすらできなくなっていました。今回、数回に渡りイボの除去手術をすることによって娘を自分の手で抱っこするという念願も叶いました。

ツリーマン症候群は完治できる?

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いまだ、治療方法が明確になっていないツリーマン症候群に完治するという道筋はあるのでしょうか。ツリーマン症候群の患者は複数回ともなるイボの除去手術をしていますが、この先どのような治療をしていくことがベストなのでしょうか。

完治は難しい病気

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