ガラスの容器にハエトリソウを植える(テラリウム)と全体がガラスで覆われてとてもおしゃれに見えます。ハエトリソウの他に違う植物と一緒に植えてみるのもジャングルのような感じで少し上級者にも見えますね。
水槽に飾る
おしゃれな容器やガラスの容器に入れて楽しむのも良いですが、水槽でもおしゃれに飾ることができます。画像のようにコケや他の食虫植物と湿地帯をイメージして植えてみるのも良いでしょう。下の水の中には熱帯魚などを入れて魚と一緒に観賞するのもとてもおしゃれです。
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ハエトリソウの育て方
乾燥が苦手なハエトリソウの育て方はいくつかのポイントがあります。ですが難しいわけではない為、初心者でも簡単に育てることができます。大きく分けて3つのポイントを押さえてハエトリソウを育ててみましょう。
日当たりを意識する
他の植物もそうですが、ハエトリソウも日光が好きな植物です。その為、1日6時間以上は日に当たる風通しが良い場所で育てるのが良いです。
夏場の直射日光はあまり当てすぎると鉢の中の湿度が急激に上がったりして根が傷んでしまったりするのでレースカーテンを使って直射日光を和らげてください。
腰水管理する
一般的な水やりでは難しいので、”腰水管理”という方法で水やりを行います。鉢の受け皿に水を張って底から水を吸わせる方法です。普通は水が受け皿に溜まったままだと、植物の根が腐ってしまう原因にもなるため水を捨てたりします。
受け皿に入れておく水の深さは2~3センチ程度入れておきましょう。そうすることで湿地帯と同じような環境にできる為、枯らしてしまったりという心配もありません。
冬眠中は水だけ意識する
多少の寒さには強いですが、霜などが当たってしまうと枯れてしまったりする要因にもなるため、できるだけ冬場は室内などで日当たりの良い所に移してしっかりと水やりだけは欠かさず行いましょう。
ハエトリソウの植え替え方法やメリットとは?
ハエトリソウを購入した際、多くは”ピートモス”という保水性の高い用土に植えられていることが多いです。このままの状態で育てると用土の内部から腐り始めてしまい根を傷めてしまう場合があります。そうならない為にも植え替えを行いましょう。
腐れや根を傷めるのを防ぐ
植え替えをする第一の理由は根が傷んだり腐ったりするのを防ぐためです。ホームセンターなどで購入した場合、ピートモスという用土に植えられているため、そのまま育てると根が腐ってしまったり、根が傷んでしまう原因になります。できるだけ購入したら早めに植え替えましょう。
水苔や鹿沼土やパーライトでも良い
ハエトリソウに使用する用土は、水苔や鹿沼土やパーライトを使用します。水苔は緑色のコケではなくホームセンターなどで乾燥された状態で販売している茶色いものになります。
保水力や通気性に優れており、ハエトリソウにはぴったりのものになります。鹿沼土やパーライトも保水性があり、通気性が良い為使用しても問題ありません。ただし観葉植物の土や花専用の培養土などは使わないように注意しましょう。
鉢から出して1/3くらい土を落とす
植え替えの手順として、まずホームセンターなどで購入して持ち帰ったハエトリソウをもともと入っていた鉢から出して1/3程度土を落とします。その時に根を傷つけたり、葉の部分がちぎれてしまったりしないように気を付けましょう。
軽石を1/4くらいまで入れる
移し替える鉢に軽石を容器の1/4くらい入れておきます。軽石を入れることで空気を多く取り込めない鉢の中でも通気性をよくしたり、水の排水性を良くしてくれて根腐れの予防にもつながります。あまり入れすぎると土や植物がしっかりと入らないので気を付けましょう。
根を水苔で包んであげる
先程ハエトリソウの根の周りについている土をどけたら水で湿らせておいた水苔を用意し、ハエトリソウの根を包んでいきます。この時はたくさんの水苔で包まなくても良いので、根から土がこぼれてこない程度の水苔を使用して包みましょう。
水苔でポットの隙間を埋める
ハエトリソウの根を水苔で包んだものを先ほど軽石を敷き詰めた容器に入れます。隙間があるときは新たに水苔を水で湿らせて隙間に入れていきます。あまり詰めすぎると水が溜まってしまったりするので気を付けましょう。このとき水が4~5秒で流れるようであればOKです。水の流れを確認して水苔の量を調整しましょう。
十分な水を注いであげる
しっかりと隙間を水苔で埋めたら植え替えは出来上がりなので、最後に水を注ぎます。その際水が5秒程度で流れるぐらいにしましょう。あまりにも水が早く流れ落ちる場合は水苔をもう少し増やし、逆に流れないようなら詰めすぎなのですこし水苔を取って丁度よい程度に詰めましょう。
その後は腰水管理!
しっかりと植え替えが済んだらあとはしっかりと水やりを行い育てていきましょう。腰水管理は水を受け皿に入れておくだけなので、とても簡単に管理ができます。初心者でも簡単にできる為、ぜひ植え替えて育ててみてはいかがでしょうか。
ちなみに夏場は気温の影響で水温も上がってしまうため、その時は水を交換してあげましょう。
ハエトリソウの増やし方
植え替え方法などが分かったところで次は自分で栽培繁殖をしてみましょう。繁殖方法はいくつかあり、初心者でも簡単に自宅で行うことができる為、育てている人は挑戦してみませんか。
初心者にオススメは株を分ける方法
初心者でも簡単にできる増やし方は、育てたものの株を分ける方法「株分け法」です。やり方は、株を土から取り出して球根についた土や水苔をきれいに取ります。そして株を割る際にそれぞれの株に葉が3枚以上つくように手で分けます。
育てたものから種を採取
種から育てる場合、まずは種を用意しなければいけません。ですが種は市販されておらず、自分で育てて採取しなければいけません。種から育てる方法は湿らせたコットンやタオルなどに種を包んで冷蔵庫に1か月程度入れて発芽をそろいやすくしておきます。
育苗ポットや素焼鉢にピートモスなど清潔な種まき用の用土に、1cm間隔で埋めます。土は被せず乾燥しないよう水をあげて日陰で管理します。2週間を過ぎると発芽してくるので十分に根が生えたら植え替えましょう。
葉挿し
1枚の葉から根を出させ増やす方法を”葉挿し”といいます。1枚の葉から新しい目を出すようになるためたくさんのエネルギーを使うため、株分け比べて成功率が下がってしまいますが、1つの株からたくさん増やすことができます。
ハエトリソウの種まきや苗植えを行う時期!
ハエトリソウの植え替えや種まきには適している時期があるのをご存知ですか?時期などないと思う方もいますが、時期を守らないと生長しなかったり枯れたりする原因にもなります。種まきや苗を植える時期は活動を休んでいる寒い時期に行います。
種まきは12月~4月
種から育てる場合12月~4月の間に行うのがおすすめです。この期間はちょうど成長しているハエトリソウは休眠している時期になります。これから暖かくなるという時期に芽が出てくるように計算して12~4月の間で行います。
苗植えは12月~1月
ハエトリソウの苗を植える時期は12月から1月の間が一番適しています。この時期は動物のように冬眠に入るため、苗植えをする時期になっています。活動している時期に行うと結果的に成長が止まってしまったりするため、時期を見て行いましょう。
ハエトリソウの疑問を解決!餌がなくても大丈夫?!
ハエトリソウを育てる際に気になるのが餌です。虫を用意しなければならないのか、どのくらい虫をあげなければいけないのかと気になってしまいますが、実際のところはそのような心配はいりません。
実は虫がいなくても生きていける
ハエトリソウを育てるうえで心配なことは餌の問題です。虫を食べるから毎日虫を用意しなければならないのか、と思いますが、虫がいなくても問題なく育ってくれます。基本的には他の植物と同じく光合成で育つので問題ありません。
葉を閉じさせすぎると弱る!
ハエトリソウと言えば捕食シーンが見たいですよね。ですが無理にやりすぎると黒くなってしまったりします。捕食する行動はハエトリソウにとってとても大きなエネルギーを使います。
捕食シーンを再現させるために何度もするのは避けましょう。もし手が当たったとしても立て続けに2回触らなければ閉じることもないので注意して作業をすれば問題ありません。
虫を食べて害虫駆除?!
食虫植物は虫を捕食するのでベランダに置いておくと害虫を食べてくれて助かる!と思う方もいますが、実は違うんです。虫を捕食するのはたまたま葉に止まった時に捕まえるのでたくさんの虫を捕まえることはできません。また捕まえて次に開くのに時間がかかるため害虫駆除には向いていません。
実は花を咲かせるハエトリソウ!
もちろんハエトリソウにも花が咲きます。あまり知られていませんが捕食する部分は葉の一部であって、花ではないんです。ハエトリソウには白くてとても可愛い花を咲かせます。
白い花が咲く
ハエトリソウの花は春から夏の5月~7月にかけて白い可愛い花が咲きます。また花を咲かせることにより、自分で受粉をさせることで簡単に実をつけることもできます。その実の中からゴマくらいの大きさの黒い種子が出てきます。その種から育てることも可能です。
花言葉
花にはよく花言葉が付いています。赤いバラには「愛情」「熱烈な恋」「美」などの花言葉がありますが、ハエトリソウの花にも花言葉があります。その花言葉は「嘘」「魔性の愛」などがあります。虫をおびき寄せて捕えてしまうハエトリソウに合う花言葉になっています。
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ハエトリソウに来る害虫の処理
植物を育てるとどうしても気になるのが、葉などに着く害虫です。そのまま放っておくと病気になり、最悪の場合枯れてしまいます。ハエトリソウでは害虫による被害はあまり知られていませんが、全くないわけではありません。
アブラムシ
緑色の体で密集して集まるのがアブラムシです。葉につきやすく、ウイルス性の病気やすす病などを引き起こす為、駆除する必要があります。短い期間で群れとなって増える為薬剤などを使用して駆除します。アブラムシを寄せ付けない為にも風通しの良い場所で育てます。
ナメクジ
梅雨の時期になると発生するナメクジは、葉を食べてしまいます。見つけたらすぐに取り除きましょう。ナメクジを誤って捕食してしまうので、もし捕食している場合は葉ごと取りましょう。消化不良で葉が腐ってしまいます。湿気がこもらないように雑草などをこまめに取り除きます。
ハダニ
夏場によく発生するのがハダニで葉を吸って株を弱らせ、最悪の場合枯れてしまいます。ハダニが現れると葉に蜘蛛の糸のような膜を張ります。高温で乾燥したところを好んでいるので夏は特に注意しましょう。見つけた場合は薬剤を使って駆除します。繁殖すると絶滅させるのが難しいので早い段階で対策しましょう。
「ハエトリグサ」と「ハエトリソウ」正しいのはどっち?
ハエトリソウはハエトリグサともいわれていますが、実際どちらが正しいのか?ネットでの検索数などを調べてみるとどちらも呼ばれていますが、ハエトリソウと呼んでいる人が多いようです。
ネットの検索するのは「ハエトリソウ」が多い
日本で使われている呼び名はどちらが正しい!というわけではないようですが、ネットでの検索などを調べてみると「ハエトリソウ」と検索される方が多いことが分かりました。その為、ハエトリソウと呼ぶ人が多いです。またその他にもハエジゴクとも呼ばれていることもあります。
結局好きなように呼べばいい
ネットではどの呼び方も出ていることから、どの呼び名でも同じハエトリソウを指すようです。自分で呼びやすい言葉で呼ぶのがいいでしょう。どの言い方でも正解なので好きなように呼びましょう。
ハエトリソウを育ててみよう!
虫を食べてしまうハエトリソウは謎がたくさんでしたが、今回の記事で生態や育て方などが分かったと思います。コツさえつかめば初心者の方でも簡単に育てることができます。観賞用としておしゃれな容器に植え替えて飾ることもできるので、ぜひご家庭で育ててみましょう。