太刀魚の簡単なさばき方をご紹介!刺身や塩焼きのレシピも!

太刀魚は細長く銀色の体が特徴的な魚です。太刀魚は癖がなく程よい脂の乗り具合で、とてもおいしい魚です。釣ることもでき、スーパーでも一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。この記事ではそんな太刀魚の簡単なさばき方や刺身、塩焼きのおすすめレシピを紹介します。

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フロロもPEも無い頃からの釣り好きじじです。陸っぱりからのロックフィッシュやライトゲームが気軽に出来て好きです。 殆どの人が知らない信州の穴場で大和イワナと会う事を毎年楽しみにしているテンカラ師でも有ります。
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太刀魚について

7.8月から秋に掛けて旬を迎えるお馴染みの魚です。クセのない上品な白身で人気が有ります。世界中の熱帯や温帯地域の50mから100mほどの水深に生息していて夕暮れや夜間に港などの浅場に回遊して来ます。群れで縦になって泳ぐ変わった習性を持った魚です。

青魚より多くのDHAをたっぷり含有

釣りたてや鮮度の良い状態の時は、顔が映るくらい銀色に輝いています。普通の魚のようなウロコは有りません。体の表面はラメの原料や模造真珠にも使われるグアニンと言う物質で覆われています。太刀魚の身には、実は青魚などよりも多くのDHAやビタミン類が豊富に含まれていて栄養価の非常に高い魚でも有ります。

太刀魚の生態

鋭い歯と獰猛な顔つきが特徴的な魚です。顔つきだけで無く、実際同じ群れの仲間の尻尾にまで襲いかかるほど獰猛で尻尾を食いちぎられた個体が良く釣れます。獰猛な反面とてもナイーブな魚種としても有名です。水族館では飼育の難しい魚の1つとして知られています。

夏から冬までの非常に長い期間が産卵期でオスよりメスの方が大きく成長します。店頭に出回る夏には出来るだけ大型の魚を購入するのがポイントです。大型になるほど脂が乗ってますし、メスの個体で有れば大きな卵を持っている事が多いので、煮付けにすると絶品ですから食べる楽しみも倍増します。

太刀魚の選び方

体表の銀色に輝くグアニンは触っただけでも剥がれてしまいます、鮮度の見分け方としては、まずこのグアニンの状態で判断します。定置網漁で水揚げされた個体ですと、残念ながら表面のグアニン層が剥がれて輝きが失われている物が多い傾向に有ります。魚体に触ってみて硬い物が鮮度が良い物です。

鮮度が悪いとグニャグニャして柔らかいので、すぐわかります。出来るだけ銀色にピカピカ輝いていて身が硬い物が鮮度が良いので覚えておいて下さい。一本釣りなどで釣り上げられた魚でしたら頭の後ろ辺りに活き締めした切れ込みが有りますのでこんな魚体の鮮度はかなり良いのでおすすめします。

太刀魚の簡単なさばき方をご紹介!

タチウオは平たくて長いので一般家庭のまな板には乗らないでしょう。また身が柔らかいので気を付けないと捌く時に身が崩れてしまいます。簡単なさばき方を動画なども混じえてご紹介していきますので参考にして、タチウオの美味しさをたっぷり味わって下さい。

太刀魚の簡単なさばき方①

アジやサバなどの魚であれば一般的な三枚おろしがさばき方の基本になります。タチウオは長いのでさばきやすいように下処理していきます。ここでは具体的に手順を追って説明していきます。ゆっくり作業していけば何方でも上手くさばけます。

動画では普通の三枚おろしを紹介してくれています。長いままでは処理しにくいので、まず鰓蓋の後ろ辺りから頭を切り落としてしまいます。一般の職人さんは大抵、頭を落として尻尾も切ってしまい、次に内蔵を出して血合いを洗ってから切り分け作業に入ります。

頭を落とす

鰓蓋のやや後ろ辺りから斜めに切り込んで頭を落とします。大型の場合は中骨に包丁の根本を当てて包丁の背を軽く叩いて切り離します。力を入れてガンガン叩かなくても切れますので怪我をしない様に力加減に注意して切り込んでいきましょう。

お腹を出してから切り分けましょう

タチウオだけでは無いですが、魚には大体アニサキスと言う寄生虫がいます。職人さんが一番先に内蔵を処理するのは、アニサキスは内蔵を棲み家としていて、鮮度が落ちると身の方に進出して来る事を良く知っているからです。皆さんも切り分ける前に、まず頭と内蔵、尻尾の処理をしてしまいましょう。

寄生虫アニサキス

アジやサバ、ブリなど多くの魚に付いている寄生虫がアニサキスです。白っぽい細長の虫です。魚が生きている時は大体内蔵に寄生していますが死ぬと身の方に這い出て来ます。食べると胃や腸の壁に食い付いて来るので、激しい痛みや吐き気に襲われます。

人間には寄生出来ませんので数日で死んでしまいますが症状が出たら早めに病院で診察してもらいましょう。アニサキスは火を通すか2.3日冷凍すると死んでしまいますが心配ですから、お刺身で食べる場合は必ず身に寄生していないか良くチェックして下さい。アニサキスがいたらその個体は天ぷらや煮物、焼き物などで食べる様にしましょう。

太刀魚の簡単なさばき方②

手順は実際の動画を確認しながらゆっくり順を追って挑戦して見て下さい。処理する時の注意点は内蔵を傷つけないと言う事です。内蔵の中には苦い液体が詰まっていて破ってしまうと魚の味を台無しにしてしまう物や美味しい食材になる部位も有りますので気を付けましょう。

内蔵の処理をする

包丁は肛門から入れて腹を開いて行きます。刃先を魚の外側に向けて切って行くようにしますと内蔵を傷つけないですみますので、重要なポイントです。皮をやや引っ張る感じでやると割と上手く出来ます。腹を開いたら内蔵を掻き出して、中骨の両脇に切れ目を入れて血合いを取っていきます。タワシなどを使うと取り易いです。

卵があったらラッキー!

産卵期と旬が重なる魚ですから、卵を持っている物も多くいます。タチウオはメスの方が大きくなるので、出来るだけ大型を選ぶと良いです。魚体に比例して大きい卵が入っている事が多いので裁く時には内蔵を傷つけないように気を付けて下さい。

太刀魚の簡単なさばき方③

職人さんや、慣れた方は頭を落とした時に尻尾も切り落としてしまう人が多いです。尻尾には身はほとんど無くて小骨ばかりですから、思い切って少し大き目に切ってしまいます。頭、骨、尻尾はお吸い物など汁物の良い出汁が出ますので無駄には成りません。

しっぽを落とす

動画では邪魔なので内蔵を落とす前に尻尾を切り落としています。ご家庭でも魚体の大きさによって邪魔でしたら初めの段階で切り落としてしまっても構いません。少し大き目に切り落としてしまっても後で利用出来ますから思い切ってスパッと切ってしまいましょう。

しっぽとアラから料亭なみの逸品出汁を取ろう

頭や尻尾、骨などからは高級料亭なみの上品な出汁がとれます。熱湯をサッと掛けて臭みを抜いてから、水から煮ていきます。アクをしっかり取りながら10分から15分程コトコト煮出したら、サラシやザルなどで濾して下さい。これで太刀魚の出汁の完成です。お吸い物やお味噌汁、茶碗蒸し、出汁巻玉子などに利用すると絶品料理が出来ますよ。

太刀魚の簡単なさばき方④

洗い方のコツなど職人さんのやり方が参考になると思いますのでプロの動画をもう一本ご紹介しておきます。内蔵と血合いを取ったら流水を使って良く洗い流します。血の塊などもキレイにとってしまいましょう。なお、水洗いした後は水気を良く拭き取っておく事が重要です。

流水でしっかり水洗い

職人さんの動画では頭と尻尾、内蔵とテンポ良く落としていってます。中骨に付いている血合いを取る所がポイントですので良く見て下さい。中骨の両脇に刃先を入れて骨の周りに付いている血合いを取り易くしているのがおわかりいただけると思います。

水気は良く拭き取る

しっかり水洗いした後、水分を良く拭き取ります。ここから先の作業はもう水は一切使いません。多少でも水がつくとせっかくの魚が台無しです、水っぽいボケた物になってしまうので水分には充分注意して濡らさないように気を付けて下さい。

太刀魚の簡単なさばき方⑤

普通の魚ですと内蔵と血合い、尻尾などの下処理が済んだ状態から、三枚おろしにします。この魚は長くて大きいですから、慣れていない方には少し難しい作業になります。ですが普通の魚の大きさに切り分けますと割と簡単に捌く事が出来ます。動画の中でもそれぞれのおろし方を紹介していますのでご覧になって下さい。

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