魚の大きさにもよりますが、肛門辺りを目安に2~3切れにすると良いでしょう。中骨を切る時は、包丁の根本の方を当てて上から軽く叩くとあまり力を入れなくても簡単に切れます。良く研いで切れ味の良い包丁でしたらスパッと切れるでしょう。一般家庭の万能包丁でも問題ありませんので力加減に気をつけて下さい。
背骨と腹骨の処理は簡単
この魚は小骨が多いので、身を切り離す前に背骨と腹骨を取ってしまいます。手順は動画をご紹介しますのでご覧になっていただければ、分かりやすいでしょう。ヒレの両脇に切れ目を入れますが余り深く入れる必要は有りません。後はギュッと引っ張るとキレイに骨が取れますのでやって見て下さい。
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太刀魚の簡単なさばき方⑥
タチウオは背ビレと腹ビレに鋭い骨がくっついていて食べる時に食感を損ねるので、切り分けた段階で背ビレと腹ビレも取ってしまいます。こうすると骨の無い状態に出来ます。ヒレの両側に切れ目を入れて引っ張るだけで簡単に外せますので動画を見ながら実践してみて下さい。
三枚におろす
腹ビレを取った所から包丁を入れて中骨まで切り込みます。反対向きにして背ビレ側を手前にもって来て同じ様に中骨まで切り込みます。身を持って包丁を滑らせれば切り離せます。もう片側も同じ要領で切り込んで身を切り離します。切り離した身が2枚、中骨が1枚となって三枚おろしが完成します。
慣れてきたら大名おろし
大名おろしと言うのは、切り落とした頭側から包丁を入れて中骨に沿って一気に尻尾側まで切り込んで身を切り離す方法です。長い魚の場合は2つか3つに切り分けてから行っても良いです。コツは包丁を中骨に当てて滑らす様に一気に切り込んで行くと上手く行きます。
切り離した身の腹骨を骨に沿って削ぎ落とします。小型で落としにくい時は腹骨ごと切り落としてしまっても良いです。少し勿体無い気はしますが、お吸い物など他の料理に使えますので思い切って切ってしまいます。慣れるまで少し難しいですが頑張ってコツを掴んで下さい。
炙る時はフライパンかシンクの中で
金属製のパッドや網などに三枚におろした身を、皮を上にして並べます。まな板などの上でやると思わぬ所が焼け焦げたりしますので気を付けて下さい。フライパンかシンクの中に置いて氷水も準備すると本格的です。皮目をサッと炙ったら予熱で火が入らないように氷水に晒してから、水分を良く拭き取って皮目から切っていくと切りやすいです。
太刀魚を自分で釣って食べてみよう
夏から秋に掛けて太刀魚が沢山釣れるようになります。乗合船と言って道具や釣り方、餌すべて準備してくれるので発泡スチロール製のクーラーボックス1つ持って気軽に狙う事が出来ます。群れで回遊している魚なので釣れる時は持ち帰れないくらいいっぱい釣れる事も多い人気の有る釣りです。
魚の締め方や釣り方についての記事もご紹介しておきますので是非挑戦してみて下さい。多くの人がこの釣りにハマってしまう程魅力が有ります。勿論釣った後の食べる楽しみも大きいので時期になると乗合船は予約しないと乗れないくらいの賑わいに成ります。皆さんも釣りたての超新鮮な太刀魚を味わってみて下さい。
太刀魚釣りに挑戦したい方はこちら
釣って美味しく食べる締め方はこちら
太刀魚のおすすめレシピ3選
上品な白身でクセが無くて、どんな料理にでも合う素晴らしい魚ですので、フレンチからイタリアン、中華など世界中に様々な料理法が有ります。そして日本料理と言えばやはりなんと言っても、お刺身です。それから天ぷら、塩焼きなどが代表的ですのでこちらのレシピをご紹介します。
太刀魚のおすすめレシピ3選①刺身
日本の代表料理とも言えるお刺身の作り方ですが、ここまで捌き方をご紹介して来て下ごしらえは完璧ですから、後は切り分けるだけです。この魚は夏に産卵期と旬を迎えるとご説明しました。産卵期を迎えているので脂が乗っている最高に美味です。お刺身、昆布締め、炙り刺身をたっぷり味わって下さい。
材料
- 太刀魚1匹
- 昆布適量:昆布は酢を少々振っておきます
- 酢少々
- 大根刺身のツマ用
- 大葉
- ゴマ
美味しい作り方
- 三枚におろした身の皮側に3.4mm幅くらいで切れ目を入れていきます
- 酢で湿らせた昆布を身で挟んでラップをして冷蔵庫で2.3時間寝かせます
- 魚の焼き網に身を挟んでガス台で皮目だけ炙ります
- 炙り終わったら氷水に入れて冷やし、直ぐに取り出して水分を拭き取ります
- 3種ともお好みの厚さに切り揃えて大葉、ゴマも添えて召し上がって下さい
太刀魚のおすすめレシピ3選②塩焼き
捌き方⑥で背骨と腹骨をとった切り身を使います。塩については食塩は、塩化ナトリウムと言う化学物質ですから、魚の味を引き立てるには役不足です。天然塩や岩塩をおすすめします、海のミネラル分がギュッと凝縮した美味しい塩を使って塩焼きすると格別ですから是非お試し下さい。
材料
- 太刀魚2切れ
- 天然塩適量
美味しい作り方
- 背骨と腹骨を取り除いた切り身に天然塩を出来るだけ高い位置から均等に振ります
- グリルや七輪でこんがり焼けば完成です
- ハジカミなどを添えてお召し上がり下さい
太刀魚のおすすめレシピ3選③太刀魚の蒲焼
小型の物が手に入った時などに便利で美味しいレシピをご紹介します。大型の物でも出来ますが、出回り初めの小型でも美味しく出来ますので是非挑戦してみて下さい。捌き方⑥の所でご説明したやり方で背ビレ、腹ビレの骨を取ってから調理します、大きな中骨だけ残りますから、小型でも食べやすくて無駄無くいただけます。
材料
- 醤油:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1.5
- 酒:大さじ1
- 生姜(すりおろし)少々
- 炒り胡麻少々
美味しい作り方
- フライパンに入る15cmから20cmくらいにカット
- 背ビレの両脇に切れ目を入れて背骨を取る
- 腹ビレの両脇に切れ目を入れて腹骨を取る
- 太刀魚に小麦粉を振って両面を焼く
- 一度取り出し、フライパンをキレイにしてからタレを煮詰める
- 魚を戻してタレに絡めて完成
太刀魚の絶品天ぷら捨てがたい①おまけ
お刺身と塩焼きをご紹介しましたが、太刀魚の天ぷらも大変美味しいので簡単にご説明しておきます。初めに卵と水を良く混ぜてから薄力粉を入れます。泡立て器で混ぜながら2.3回に分けて入れるのがポイントです。卵液と薄力粉の割合は同量くらいを目安にして下さい。
身は7.8cmくらいに切り分けて薄力粉を振ってから振った粉をはたいて落とします。これで衣が良く馴染んで身を蒸し焼き状態に保つ効果が有ります。両面に衣をつけて170℃から180℃でサッと揚げていきます。身から出て来る気泡が小さくなって来たら油を切って完成です。衣はサクサクで身はフワッフワな絶品太刀魚天ぷら、おすすめです。
太刀魚の骨やアラだって美味いです②おまけ
頭や骨、尻尾からは美味しい出汁が取れる事はご紹介してきました通りです。あともう一品おすすめしたいのは中骨です。太刀魚は長くて太い中骨が有りますが出汁を取るだけで捨ててしまうのは勿体無いですから、天ぷらの最後にでも一緒に揚げて骨せんべいにして召し上がってみてはいかがでしょうか。
作り方は簡単です、骨を適当な大きさに切って、軽く塩コショウをして片栗粉を振って置きます。油の温度は低温にするのがポイントです。中骨は太くて硬いですから、低温でじっくり揚げてカリッカリに仕上げます。レモンやカボスなどを振ると一層風味が増して晩酌のお供にピッタリです。
太刀魚を上手にさばこう!
夏に脂が乗って美味しくなる太刀魚ですから捌き方を覚えて旬の味を楽しんでいただきたいと思います。最近では切り分けた状態でパックになっている物も有りますので、背ビレと腹ビレの処理だけすれば後は簡単です。カルパッチョやムニエル、パスタにも合いますので色々な調理に挑戦してみて下さい。