いわしについて
いわしは私たちにとってとても身近な魚です。ニシン科に属し、細長い体、日本で獲れるのはマイワシ・ウルメイワシ・カタクチイワシです。海外でもオイルサーディンにマイワシ、アンチョビにカタクチイワシなどが利用され食卓に上り安くて栄養価も高い魚です。最近はさらに需要が増えて品薄になるスーパーもあります。
日本の沿岸に生息し細長い体と青い背中が特徴で煮付けやフライに合う魚
いわしは、日本近海に幅広く生息しています。青魚特有の色で種類によって口にも特徴があります。いわしと言えば生姜や梅干しを使った煮付けがポピュラーです。また大き過ぎず色々な料理に向いています。フライや、グリル料理など油を使った調理法にもとても合います。手間はかかりますがつみれも好まれます。
家庭で一番簡単にできる煮付けはお馴染みですね。でも、よほど鮮度がいいものでなければどうしても魚臭さが出てしまいます。酒だけでなく、しょうがを多めに入れると臭みが取れます。また、脂が多いので梅干しを入れた梅煮でいただくと、さっぱりとした味わいになり食べやすくなります。
いわしの生態
いわしは数種類に分けられますが幼魚の頃は動物性プランクトンを食べます。そして成魚になりエラが発達すると植物性プランクトンを食べます。産卵の時期は2月から5月にかけてで、30000万から50000粒の卵を産みます。2mmほどで孵化した稚魚は1年後には10cmくらいに成長、さらに1~2年の間に30cmくらいまで成長します。
いわしは栄養がありながら、大衆魚という低い位置付けに甘んじて来ました。ところが、近年、健康番組などで取り上げられると共に一躍脚光を浴びる存在になっています。種類や生態、気になる健康効果や料理のレシピなどについてもっと詳しくなってはいかがですか?いわしについて理解が深まりますよ。
いわしの名前の由来
いわしは漢字で「鰯」と書きます。字のごとく「弱い魚」で、釣りあげるとすぐに腐り始めるほど弱い性質です。店頭に並ぶまでの時間が長かったりするとたちまち鮮度が落ち生臭くなってきます。これだけでなく、卑しいという意味で「いやし」と呼ばれたとする説もありますが、これは貴族が食しないような卑しい魚という意味と言われています。
暖水性のいわしと冷水性のいわし
同じ「いわし」ですが、暖かい海を好むものと、冷たい海を好むものがいるとご存知ですか?暖かい海を好むのは、煮干しなどでおなじみのカタクチイワシ。それに対して寒冷を好むのが普通店頭でいわしと言えばこれ、というマイワシです。地球温暖化の影響を受けてしまいやすいのはどちらのいわしかは想像がつきますね。
日本人といわしは長い付き合い
昔から私たち日本人にとってとても親しみのあるいわし。刺身で食べる習慣があるのも日本くらいでしょう。その関係の蜜さは、古く中国で「遠東砂璃魚」と言われていたという記録からも分かります。漢字の通り、遠く東の国の砂浜に揚がる光る魚、という意味だそうです。何だかいわしを見る目も変わりそうな呼び名ですね。
鰯の捌き方の注意点
鮮度の落ちやすいいわしは氷水に浸けられたリそのままの形で売られていることが多い魚です。また釣りやすい魚なので、食べる時には下処理をしなければなりません。捌き方は、小型の魚で身も柔らかい点もあってそれほど難しくないですが大切なポイントがあるので、慣れない方は特に忘れずに行うようにしましょう。
捌く前に水洗いをしよう
いわしに限りませんが、捌く前にはよく水で洗いましょう。海の中の寄生虫が付いていたり、汚れていたり、また魚独特のヌメリや臭みがあり衛生的ではありません。まず水道水でいいので流水で柔らかい身を傷めないように気を付けて洗いましょう。丁寧に洗うことは必要ですが時間をかけすぎると洗い過ぎて皮が剥がれたりしやすくなります。
捌く前にウロコは取る
いわしはウロコが薄く繊細で、手にくっついて取れなくなるほどです。店頭に並んでいるものはほとんど処理してありますが、捌く前にはウロコが残っていないか確認しましょう。スーパーで買った場合あまり目立ちませんが、残っているウロコをやさしく取ります。簡単に取れるので面倒がらずに取ることで料理した時違いが出ます。
スーパーで売られているいわしはきれいにうろこが取られているので、そのまま料理する人も多いかもしれません。鯛のような魚のうろこは付いたまま売られていて、取る時あちこちにはねて厄介なものです。それほど飛び散ったりはしませんが薄くてくっつきやすいので取った後まな板などはきれいに洗いましょう。
うろこの取り方
うろこの取り方はとても簡単です。カタクチイワシの場合は指で撫でるようにすると剥がれて来ます。ウロコが沢山残っている場合は尾から頭に向けて爪をかけるようにすると、うろこ同士がくっついた状態で取ることができます。指で取るのは抵抗があるという方は、小さい包丁を使って滑らせるようにして取ります。
最近、スーパーでも時々見かけるちょっと風変わりなあの魚、メヒカリってどんな魚でどうやって食べるのと思っている方も多いのでは?実はメヒカリもいわしと同じように簡単に捌くことができる魚だったのです。大きな光る目が特徴のメヒカリについて捌き方や料理を知ってもっと詳しくなってみませんか?
いわしの簡単な捌き方をご紹介
いわしの捌き方について知っていますか。一度も処理したことがないという人も多いのではないでしょうか。包丁と手では適した料理方法も違ってきます。どのようにして捌くかによって難易度も向く料理も違います。どちらも初めてでもコツを押さえれば比較的簡単にできる方法ですので参考にして下さい。
いわしの簡単な捌き方をご紹介①包丁
まず初めに包丁を使った捌き方についてご紹介します。スリムで身が柔らかないわしを包丁を使って捌くのはとても難しそうと感じる方も多いでしょう。ポイントを押さえて、包丁の刃で怪我をしないように十分気を付けて行えば、段々慣れてスムーズに捌くことができるようになりますので是非挑戦してみてください。
いわしの簡単な捌き方(包丁):基礎知識
鋭利な包丁で捌くといわしの身の切り口もきれいです。きれいな切り口が味を左右する刺身にはこの捌き方が最も適しています。断面がフラットなことで酸化のスピードも遅くなり、刺身を食べるまでの劣化が少なくなりますし、その為美味しく食べることができます。
向いている料理
脂の乗ったいわしの刺身はとても美味しいものです。最近はEPAやDHAが魚の中でも豊富と健康面から需要が急増しています。EPAは加熱に弱く酸化しやすいので、刺身で摂るのが一番効果的です。刺身ですから、鮮度のいいいわしを選びましょう。活きのいいいわしは銀色に輝き、身もしっかりして臭みもほとんどありません。
包丁を使って捌いたいわしに最も向いている刺身。他の魚にも共通することですが、美味しい刺身にするにはスピーディにするのがコツと言えます。その点、包丁で捌けば切り口もきれいですし、その分酸化も防ぐことができます。刺身の場合、内臓を取り除いた後手や包丁をきれいに洗うのを忘れないように。
いわしの捌き方を動画でご紹介(包丁)
包丁を使ったいわしの捌き方を動画で見てみましょう。誰でもできそうな感じがしますが、慣れないととても身の柔らかいいわしは扱いにくく、また包丁で身を削ってしまい食べる部分が少なくなったりしやすいものです。どのような過程に注意が必要か、動画でポイントを押さえてください。
いかがでしたか?動画で見ると簡単そうに見えますね。包丁の切れ味が鋭いことと、手慣れた人が捌いているので簡単そうに見えますね。でも、初めての人が動画と同じようにしようとすると中々大変な作業なので順を追って見ていきましょう。繰り返し挑戦することでマスターできますよ。