最初のペンギン「オオウミガラス」とは?絶滅理由は人間?生態も

けものフレンズにも登場するキャラクター「オオウミガラス」。実は最初のペンギンだと知っていますか?人間の欲望のために乱獲され、絶滅してしまった海鳥です。この記事ではオオウミガラスの悲しいストーリーとともに、生態・特徴、生存の可能性・復活まで説明しています!

この記事をかいた人

楽しい・興味深い情報を、読みやすく正確に発信していきます!

元祖ペンギンはオオウミガラス!

私達の知る「ペンギン」が発見されるよりも前から居たため、元祖と言われいます。属名にpinguisとありますが、ラテン語で「脂肪」という意味を表し、転じて「太った鳥」の意味合いです。

その後で、南極で彼らに似ている鳥が発見され、ペンギンと呼ばれはじめました。

オオウミガラスはどんな海鳥?

オオウミガラスについて、詳しく見ていきましょう。どのような動物でどのように生活していたかなどの生態、正式名や住んでいた場所も、ご説明していきます。

オオウミガラスは北半球のペンギン

8385 / Pixabay

学名は「Pinguinus impennis」といい、和名は「大海烏」です。オオウミガラスの分類は「チドリ目」とされており北極に生息していました。ちなみに南極に住むペンギンは「ペンギン目」です。

分類も違い生息地も真逆なのに、何故似ているのかは現在も解明されていません。

オオウミガラスの生態・特徴

陸上の移動はペンギン同様よちよち歩きでのろく、飛ぶことができませんでした。しかし泳ぎは得意で、水中では高速で泳いでイカや魚などを捕食していました。大きさは全長約80センチ・体重およそ5キロほどでした。

年に1度、1つの卵を産み、夫婦交代で6~7週間温めました。2~3週間ほどでヒナが巣を離れても、夫婦で子供の世話を焼くなど、夫婦仲が睦まじく、親子の絆も強かったのです。

オオウミガラスの生息域

どこに住んでいたかをご説明します。ニューファンドランド島、グリーンランド、アイスランド、アイルランド、イギリス、スカンジナビア半島など、寒い土地、傾斜した断崖がある、岩場が多い島で、群れを作って生息していました。

このような場所を選んでいたのは、ホッキョクグマに捕食されるのを避けるためです。

オオウミガラスはなぜ絶滅してしまったのか?

qimono / Pixabay

当時は保護や動物愛護という概念がなく、人間が乱獲してどんどん数を減らしていったことが原因です。こちらでは、どのように数を減らして行ってしまったのか、年を追ってまとめました。

オオウミガラスの絶滅年表

pixel2013 / Pixabay

まずは、年を追って、オオウミガラス絶滅への経過をご説明します。

  • 8世紀頃 人間に捕獲されていたが乱獲というほどの数ではなかった。
  • 1534年 フランスの探検家J・カルティエ ニューファンドランド島に上陸 乱獲が始まる。
  • 1750年頃 数が大幅に減ったが、変わらず乱獲は続く。
  • 1820年頃 繁殖地はアイスランドの岩礁だけになる。人が近づけない場所で、しらばく平和に過ごす。
  • 1830年 地震により岩礁がなくなり、災害から免れた約50羽がエルデイ岩礁に移住。再び人間が乱獲しにやってくる。
  • 1844年 残っていた最後の家族も、人間にあっけなく、かつ無責任に殺され、ついに絶滅。

J・カルティエという人物については、後程詳しくご説明します。人間の乱獲により、どんどん数が減っていきましたが、当時は保護という概念がありません。保護どころか、数が減ったということで希少価値がつき、逆にますます乱獲が進み、ついに絶滅させてしまいました。

オオウミガラスの絶滅理由①利用価値が高い

giselly / Pixabay

何故人間は絶滅するまで乱獲したのか?その理由に、利用価値が高かったということがあります。こちらの項目では、人間は何のために乱獲し、どのように利用したのか、ご説明します。

オオウミガラスの肉・卵は食料

NEXT オオウミガラスの肉・卵は食料