航海中の食料として肉を目当てに、漁師等が乱獲しました。食糧のほかに、魚の餌にするためにも利用されました。
また、美味な上に1年に1度しか産まれない卵は、貴重で値打ちがありました。そのため、卵は特によく狙われてしまいました。
オオウミガラスの羽毛には商品価値が
硬くて軽い羽毛は、保温性に大変優れていました。そのため、寒い地域では羽根布団として利用されたり、防寒具、防寒着に使われたりと、商品価値がありました。
オオウミガラスの脂肪は燃料に
大変厚い皮下脂肪を持っていたため、肉や内臓を取り除いてから大量に燃やし、燃料油やランプの油などとして利用されました。当時高価だった石炭や薪の代わりに、燃料としても大変需要がありました。
オオウミガラスの絶滅理由②大群で生活していた
当時は、数百万羽も生息していたオオウミガラス達。私たちにとってのハトやカラスのように、特に珍しくない存在でした。彼らは大群で生活していたため、1度に大量の数を狩ることは容易でした。
オオウミガラスの絶滅理由③警戒心がない
人間にとって、利用するにも大量に狩るのにも都合が良かったというのは、先述した通りです。次にこちらの項目では、動物が好きな方は心をいためてしまうような理由を、ご説明しなければなりません。
オオウミガラスは人懐っこかった
人間を見ると、野生動物は危険を感じ、逃げていくものがほとんどです。しかし、オオウミガラスにはほとんど天敵がいなかったため、警戒心が全くないどころか好奇心が旺盛でした。人間を見かけたら、興味津々でワラワラと寄っていきました。
オオウミガラスの絶滅理由④カルティエの乱獲
8世紀ごろから捕獲利用されていましたが、何故絶滅させるほど乱獲されるようになったのか?きっかけは、フランスの探検家ジャック・カルティエのニューファンドランド島上陸でした。
探検家ジャック・カルティエとは
フランスの探検家であり、北米を侵略した人物で、「カナダ」の名づけ親でもあります。1543年にニューファンドランド島に上陸した際、オオウミガラスを発見しました。
発見後は仲間達と、1日でボート2隻が満タンになるほど殺しました。その数およそ1000羽。ヨーロッパ中にその話が広がり、乱獲に拍車をかけてしまいました。
オオウミガラスは数の減少とともに高値に
自然災害により生息地が減少したことに加え、乱獲によってみるみるうちに数が減少しているところへ、コレクターや博物館が高値を付けて手に入れたがりました。そのため、ハンター達により、ますます狩猟が進み、絶滅させてしまったのです。
オオウミガラスの絶滅理由⑤繁殖力の弱さ
多い時は数百万羽も生息していたのに、何故いなくなるほど数が減ってしまったのか?それは、繁殖力が弱かった点があげられます。
繁殖するよりも早いペースで乱獲し、数の減少に気づいても保護しなかったため、いなくなってしまいました。